HOME > ビジネス選書&サマリー > 無料版・バックナンバー > 対人関係

ビジネス選書&サマリー

無料版・バックナンバー

解除ご登録

ビジネス選書&サマリーのバックナンバーをご覧いただけます。


f

2002/03/29
対人関係

対人関係

今週の選書は『自分「プレゼン」術』『よのなか―人生の教科書』などの著書で知られる人間関係の達人、藤原和博氏の著書です。良好な人間関係を築くための1冊です。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■■■
■■        ビジネス選書&サマリー
http://www.kfujii.com/TCY02.htm
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━【読者数8555部】━━━
=今週の選書=

   ■対人関係/藤原 和博 (著), 塩田 雅紀 (イラスト)■

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■本書の詳細、買いたい人!はクリック!
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4761259825/tachiyomi-22
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■■■
■■           今週のサマリー

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 
 今週の選書は『自分「プレゼン」術』『よのなか―人生の教科書』などの著
 書で知られる人間関係の達人、藤原和博氏の著書です。良好な人間関係を築
 くための1冊です。
 
 【1】

 ビジネスで重要なことは、何でも自分で出来ることではない。必要なと
 きにいつでも他人のチカラを調達できることだ。

 そのためには、自分の周りに「対人関係」すなわち「自分ネットワーク」
 を築いていることが必須だ。

 これは人脈とは違う。異業種交流会やセミナーの立食パーティーで名刺
 を配りまくっても築けない。こうした出会いは記憶に残らないのだ。

 出会いに小さな感動、感嘆符"!"がつく出会いと対人関係をたくさん
 作ろう。これが豊かな人生を約束するはずだ。
 
 【2】

 自分ネットワークを築くには単に"面識がある関係"から、お互いに相手の
 "キャラクターを理解している関係"にならなければだめだ。

 そのために有効なことは"問いかけ"だ。いい問いかけを受けるとそれがき
 っかけで思考が深まり、自分でも驚くほど的確な表現が出てくることがある。

 そうなると相手に感謝の気持ちを感じる。だから相手の印象が残る。

 相手を感動させる問いかけをするには、相手が一番話したいことは何かを想
 像し、それについて問いかけてみることだ。

 これにより会話が深まれば、個人的な対人関係が深まる。"問いかけ"は相
 手に関心があることの証である。言い換えれば、愛情の表現なのである。
 
 【3】

 対人関係の邪魔をする小道具は名刺だ。これは相手に表面的なレッテルを伝
 える。すると自分を相手にレッテルだけで印象付けてしまう。

 だから、名刺に頼ると自分の魅力は伝わらない。逆に相手を名刺で判断する
 と相手が感動するような"問いかけ"もできなくなる。

 これを避けるには名刺の通用しない世界に出かけてみることだ。そこでは仕
 事も肩書きも言わずに「自分は何者か」を必死に伝えなければならない。

 そこでは自分をさらけ出せたときだけコミュニケーションが成り立つ。これ
 は極めて当り前のことだが、名刺はこの当り前のことを忘れさせてしまう。

 【4】

 人間関係を深めるのはマイナスモードの話だ。例えば失敗した話、出来なく
 てあきらめた話、コンプレックスの話など自分の弱さをさらけ出す話だ。

 普通、自己紹介のときに使われるのはプラスモードの話だ。これが出来る、
 こんな業績がある、こんな成功をしたという自分の強みをプレゼンする話だ。

 実は、マイナスモードの話のほうが相手の印象に残る。また相手との間に心
の通う関係を築くきっかけになる。

 自分の弱みを真摯に語る人には聞いている人のエネルギーが流れてくる。相
 手のプラスイオンが流れ込むから、お互いが癒されてくる。

 【5】

 相手にフィードバックすることが、相手に安心感を与える。だから、対人関
 係を深める一歩として、フィードバックはとても大事だ。
 
 特に最近はケータイやインターネットの普及で、個人の情報発信が手軽にな
 った。結果、みんながフィードバックをもとめるようになっている。

 そのとき心がけることは二つある。一つは、タイミングだ。出来るだけ早く
 感想を返すことだ。最初に感想を返す人は2番目以降の人より印象が強い。

 二つ目は数をこなすことだ。最初は誰でも戸惑うものだ。ならば、数をこな
 すべきだ。そこには"!"を盛り込むことを忘れてはならない。 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■■■
■■          今週のコメント

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 本書は、例の「チーズはどこへ消えた」を思わせるサイズと装丁で非常に読
 みやすい本です。あっという間に読めてしまいます。それでも随所に「なる
 ほどな」と思わせるところがありました。

 例えば"フィードバックの大切さ"です。「フィードバックは相手に安心感
 を与えるので対人関係を深める一歩として大事だ」というくだりです。

 確かにフィードバックは最高の心遣いです。私だって、メールマガジンを発 
 行していて、一番うれしいのがフィードバックです。

 たまに厳しいご意見をもらい、それはそれで堪えるのですが、何と言っても
 きついのが、誰からも反応がないことです。「本当に読まれているのかな」
 と思うことは、正直きついものがあります。

 最近はメールや携帯電話を使えば誰でも多数の人に発信できます。そうなる
 とフィードバックを求める人は世の中にどんどん多くなります。

 こういうと「何か気の利いたことを言わないといけない」と思うかもしれま
 せん。それって結構荷が重いですね。

 ほめ上手な人はいいですが、そうでない人にとっては苦痛意外の何者でもな
 いでしょう。

 そういう人には「そのまま伝える」というテクをお伝えします。

 例えば、奥様や職場の女性が髪を切ったとします。「似合ってるね」なんて、
 さりげなく言える人はいいですが、普通はそうじゃないですよね。私はすご
 く苦手です。照れるじゃないですか。

 そういうときには「髪切ったね」とだけ言えばいいんです。これなら事実を
 伝えるだけですから抵抗がありません。それでも相手は、結構喜んでくれま
 す。おためしください。(切ったことにすら気がつかない人は問題外)

 私はこれを仕事にも応用しています。クライアントさんがお店のレイアウト
 を変えたなんてときは、まず「レイアウト変えましたね」って言ってしまう
 んです。それがいいのか悪いのか、それはどこかなんてことはその後です。

 そんなちょっとしたことで、関係がぐっと深まります。職場でも家庭でも応 
 用できます。ぜひやってみてください。

 人は、やっぱり一人では生きて行けないように出来ているんですね。本能と
 して自分への関心を求めているんでしょうね。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

ツイートする FACEBOOK いいね! このエントリーをはてなブックマークに追加

主宰者

藤井孝一
藤井孝一
経営コンサルタント
週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)発起人・元代表
(株)アンテレクト取締役会長

慶応義塾大学文学部を卒業後、大手金融会社でマーケティングを担当。米国駐在を経て、中小企業と起業家への経営コンサルティング開始する。2002年6月「週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)」を設立。この新しい起業スタイルを全国のビジネスパーソンに普及させるべく奔走中。

株式会社アンテレクト

東京事務所:
〒101-0052
東京都千代田区神田小川町3-10 新駿河台ビル4F
Tel.(03)6273-7950
Fax.(03)6273-7951

企業情報はこちら

著者の方へ

広告掲載についてはこちら

TOP