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2002/06/07
カエルを食べてしまえ!
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■■ ビジネス選書&サマリー
http://www.kfujii.com/TCY02.htm
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=今週の選書=
■カエルを食べてしまえ! ブライアン・トレーシー ■
ダイヤモンド社
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■■ 今週のサマリー
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今週は成功するための秘訣を説いた本のご紹介です。著者は、高校中退後、肉
体労働から始めてセールスマンになり、大会社の重役に上りつめ、とうとう億
万長者になった人物です。
【1】
格言がある。「朝一番に生きたカエルを食べれば『その日の最悪時はもう終わ
った』と安心してすごすことができる」というものだ。
カエルとは、最も難しく重要な仕事のことだ。今やらなければどんどん後回し
なるが、やればあなたにとって大いにプラスになる仕事のことである。
もし二匹のカエルを食べなければならないなら、醜いほうから食べるべきだ。
つまり仕事は、より難しく大変なほうから取り掛かるべきなのだ。
そのとき座り込んで、カエルを眺めたりしてはいけない。何も考えずに真っ先
に食べるべきだ。
【2】
成功する人は普段から「行動志向」の人だ。しかも自分にとって重要な仕事に
まい進し、やり終えるまでわき目もふらずに仕事をする人だ。
多くの人が「ああしたほうがいい」「こうしたほうがいい」と言う。そして延々
と会議を続け、すばらしい計画を作る。しかし誰もそれを実行しようとしない。
天才的だが口ばかりの人より、並だが常に物事に優先順位をつけ、重要な仕事
をきちんとこなす人のほうが成功する確率はずっと高い。
最も重要な仕事にすぐ取り掛かる習慣がつけば成功は間違いない。幸いそれは
繰り返し実践することで習慣になる。あとは自動的に容易に行えるようになる。
【3】
まず「自分が何を望んでいるか」をはっきりさせる。行動する前に目標をたて
るのだ。そして計画をたてる。いずれも書き出しておくことが大切だ。
仕事には優先順位をつける。その時、基準にすべきは結果だ。プラスであれマ
イナスであれ、自分の生活や仕事にどれだけ大きな結果をもたらすかが重要だ。
活動の20%が成果の80%をもたらすと言われている。だから上位20%の仕事
に専念すべきだ。
もちろん知識と技能はあるほどよい。特に自分にとって重要な仕事に関するも
のについては日ごろから訓練して身に着けておくことも大事なことだ。
【4】
自分が得意なものは何だろうか?それを見極め、全身全霊で打ち込むことを
すすめる。それが成功への第一歩だからだ。
もし何かが目標達成の足を引っ張るようなら、それを見極める。そしてそれを
できるだけ取り除く努力をする。
もし問題が大きく、しかも複雑なら、細切れにして一つずつ片付けていけば良
い。大きいカエルを飲み込むには、細かくして一つ一つ飲み込めばいいのだ。
なお自分を追い込むことも大切だ。しかし、それは難しい。これは一つの提案
だが「明日から一ヶ月休暇をとる」と仮定して、行動してみてはどうだろう。
【5】
自分を奮い立たせるには、つねに自分の良い点を探すことだ。"問題"そのも
のでなく、その"解決策"に目を向けることが大切なのだ。
あらゆることをする時間は無い。しかし最も重要なことをする時間は十分ある
はずだ。ならば重要でないことを後回し、重要なことをする時間を作るだ。
あなたにも心身ともに最大限の力が発揮できる時間帯があるはずだ。その時間
に最も重要で難しい仕事をすることだ。休養もたっぷりとっておく必要がある。
なお、仕事は完全にやり遂げるまで中断してはいけない。これを習慣にするこ
とが最大限の仕事をこなし、大きな成果を挙げるカギなのである。
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■■ 今週のコメント
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今回紹介した本は、取り掛かることでより大きな、影響のある仕事をカエルに
たとえています。そして仕事の質に着目し「難解でも影響力の大きい仕事を先
にやってしまえ!」と訴えます。
ふだん、われわれはどちらかと言うと仕事の質より、数に着目しています。例
えば、やるべきことを手帳に書き、終わったら消していく人は多いでしょう。
消すことには達成感があるので、だんだん予定を消すこと自体が目的になりま
す。こうなるとできるだけたくさん消そうと、無意識に簡単な仕事から手をつ
けるようになります。
そして、一日の終わりに8割ぐらい消えていると「今日はよくやった」と満足
します。でもよく見ると、残りの2割にカエルが残っています。こうして次の
日もその次の日も、朝から同じカエルが手帳の上に居座ることになるのです。
私にとってカエルとは、原稿を書くこと、セミナーテキストを作ること、企画
書や提案書を作ることなどです。ではオタマジャクシの代表は?それは、皆さ
んも同じではないでしょうか。そう、メールの返事を書くことです。
下手をすると「メールを書いて一日が終わった」ということが起きます。悪い
ことにメールは、返事を書くとそれに返事が来ます。そうして際限無いメール
のやりとりが続くのです。
本書を読んでから、試しにメールに即答することをやめてみました。すると確
かに、時間に余裕ができました。それにしても、メールを読んだり、書いたり
することを我慢するのはストレスです。即答がマナーになってますし。
こうしていつからか我々の毎日は、要返信メールに追われる日々になってしま
いました。今日は思い切ってメールへの返信を我慢して、朝からカエルと格闘
してみてはいかがでしょう。
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