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2003/04/25
ワン・ミニッツ・ミリオネア
本書は、シリーズ累計8000万部という超ベストセラー『こころのチキンスープ』のマーク・ハンセンと、不動産投資のミリオンセラー『ナッシング・ダウン』のロバート・アレンが組んで実現した億万長者養成講座です。
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■■ ビジネス選書&サマリー
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━━━━━━━━━━━━━━━━━━< 読者数15004部 >━━
=今週の選書=
■ワン・ミニッツ・ミリオネア
■ロバート・アレン、マーク・ハンセン (著)、楡井 浩一 (訳)
■徳間書店
▼本書の詳細、お買い求めは、
→http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4198616590/tachiyomi-22
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■■ 選書サマリー
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【1】
言うまでもなく人生にはお金よりも大切な物がある。家族、健康、
友人、精神的価値、この4つの豊かさこそが真の富を形作る。
つまり人間はお金持ちでなくても豊かになれる。だがあまりに多く
の人が金銭的に成功することを無価値な目標だと見なしている。
お金自体は善でも悪でもない。中立で透明であり、目的遂行のため
の道具に過ぎない。ハンマーと同じように建設にも破壊にも使える。
お金があればよりよい生活、関係、幸福を築けることは間違いない。
適切な方法で生み出されたお金と、賢明な意志が組み合わせれば、
この世はもっといい場所になるはずだ。
お金をきちんと理解すれば、正当に稼ぎ出し、蓄え、分かち合うこ
とができる。そして富という概念に肯定的な側面を与えてくれる。
【2】
億万長者の大多数は、共通の特徴を持つ。だから億万長者になりた
ければ、その技法と戦略、そして思考様式を学び、実行すればいい。
億万長者になるには、3つのステージがある。
1.ドリーム
億万長者の思考様式を持つこと。自信と燃え立つ願望を持つこと。
2.チーム
師や優秀な仲間を引き寄せ、夢の実現の手助けをしてもらうこと。
3.テーマ
億万長者速成の基本モデルの中から1つ以上を選んで実行すること。
この3つのステージの組合せが、富を形成する重要な役割を持つ。
「バタフライ効果」ではサンフランシスコの一匹の蝶の羽ばたきが
上海の気象を変化させるという。統計学者デミングは、どんなプロ
セスも始めの15%に精力を注げば、望む結果の85%が確実に達成で
きると言う。
億万長者になるのも同じだ。思考と行為に、小さな羽ばたきを作れ
ば、毎日わずかな調整だけで億万長者になれるはずだ。
【3】
億万長者なるには2つのルートがある。長いルートと短いルートだ。
長いルートはより安全で簡単な方法だ。
ただし、次の2つの条件を満たさせばならない。
・年利10%以上の投資先を見つけること
・そのプロセスを毎年持続できる規律正しさをもつこと
これができれば1日1ドルで56年後に必ず億万長者になれる計算
になる。つまり十分な時間と適正な利率さえあれば、誰でも億万長
者になれるのだ。
しかしこの方法には時間がかかりすぎる。多くの人はもっと手っ取
り早く億万長者になりたいはずだ。もちろん我々のやり方に従えば
それも可能だ。
とは言え財産を促成栽培しながら、同時に長いルートを進んでも何
の不都合もない。だからまず毎月少しずつ貯金することを勧めたい。
【4】
次に短いルートを紹介する。短期に億万長者になるには次の4つの
方法がある。
1.投資 株や債権、譲渡性預金証書を積み上げる。
2.不動産 土地・建物を所有する。
3.起業 製品やサービスやアイデアを市場で売る
4.インターネット 様々な可能性を広げる
最初はこの中の一つを選んで学び、極めればいい。いずれこのうち
のいくつかを組み合わせる必要が出てくるはずだ。
例えば家庭でできるビジネスを立ち上げ、ひと財産作ったあと余剰
利益を株式市場に投資するといった行動が必要になる、
ただし今は4分野のうち1つを自分の主要投資媒体として選べばい
い。自分の直感を信じ、どれに1番興味を感じ、恐怖を感じるか、
どの分野で財をなすことが一番似合うか、考えるのだ。
【5】
億万長者になるには、富の法則を学び、それを実行すればよい。法
則は誰が、どこで、いつ使おうと同じ結果を生む。法則に従えば確
実に目的にたどり着ける。迅速な前進したいなら法則に乗るべきだ。
例えば、富を生む法則の一つとして、あなたの思考は現実になるこ
とを知るべきだ。例えば今のあなたはあなたの思考の結果だ。
だから「望みのものが手に入っていない」と感じているなら、自分
の思考を吟味してみることだ。そして「どのように考えた結果、今
の状態に至ったのか」を自分問いかけてみることだ。
悪影響を及ぼす思考は除去すべきだ。どの思考も結実し、現実を引
きつけてしまうものだ。思考が真剣である程、結果も現実味を増す。
前向きな思考だけを真剣に巡らせ、イメージを育て、心地よい言葉
だけを自分にささやけばいい。それが周りにも伝わり、目的を達成
するために必要な資源は、自然に吸い寄せられてくるはずだ。
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■■選書コメント
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本書は、シリーズ累計8000万部という超ベストセラー『こころのチ
キンスープ』のマーク・ハンセンと、不動産投資のミリオンセラー
『ナッシング・ダウン』のロバート・アレンが組んで実現した億万
長者養成講座です。
実は書籍の構成はかなりユニークです。ページの右半分をマーク・
ハンセンが担当するストーリー仕立ての「物語篇」、左半分をロバ
ート・アレンが担当して手法を解説する「実践篇」になっています。
本サマリーでは後者を紹介しました。
内容的には、ロバート・アレン氏の他の著述との重複がかなりあり
ます。彼のエッセンス集、総まとめとして読めばお勧めです。億万
長者の思考だけでなく、アイデアを得、実践するために必要な情報
が網羅されていますので起業したい人にもお勧めです。
本書の記述で特に興味深いのがチームという、事業単位です。実は
最近、米国のビジネス訳書を読むとやたらこのチームが出てきます。
チームとは、従来の企業のように経営者と従業員が雇用・被雇用と
いう関係で結ばれた組織とは違います。共通の目的のもと、個人が
得意分野を持ち寄って集った、対等で、緩やかな結びつきの小さな
単位のことです。
以前紹介した『人生を成功させるための「80対20」革命!』も、こ
のチームの形成、運営に紙面を割いていました。またビルゲイツも
「思考スピードの経営」という本の中で、これからのビジネスの単
位として使っています。
今後、日本でも事業の単位として、チームがますます普及すること
でしょう。つまり「誰かが誰かを雇う」のでなく「目的を同じくす
る起業家が集まり、そこで得た利益を山分けする」そんなチームが
ビジネスの形態として主流になっていくのです。
だから、私はコンサルティングの軸足を、経営者の支援から、起業
家の創出に移しました。自分で会社も作りましたが、従業員は極力
雇わないつもりです。自ら従業員を作り出すのは矛盾だからです。
これからは、皆が起業家としてどこかのチームに参加する、そんな
時代になると思います。それができなければ、億万長者どころか単
純労働者として、ものすごい低所得に甘じることになるかもしれま
せん。
▼関連図書
こころのチキンスープ
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4837973191/tachiyomi-22
ロバート・アレンの実践億万長者入門
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4894511258/tachiyomi-22
実践的オンラインマネー獲得法
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4884970942/tachiyomi-22
『人生を成功させるための80対20革命!』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478732442/tachiyomi-22
『思考スピードの経営』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532190053/tachiyomi-22
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