無料版・バックナンバー
- ビジネス選書&サマリーのバックナンバーをご覧いただけます。
2003/05/23
「原因」と「結果」の法則
今週は少し目先を変えて、古典を選んでみました。原題を『As A ManThinketh』と言います。1902年に書かれたものですが、今も世界中で読者を増やしており、聖書の次に売れていると言われています。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■■■
■■ ビジネス選書&サマリー
■
━━━━━━━━━━━━━━━━━━< 読者数15155部 >━━
=今週の選書=
■「原因」と「結果」の法則
■ジェームズ アレン (著)、坂本 貢一 (翻訳)
■サンマーク出版
▼本書の詳細、お買い求めは、
→ http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4763195093/tachiyomi-22
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■■■
■■ 選書サマリー
■
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【1】
人生は「原因と結果の法則」に従って作られる。人は自分が考えた
とおりの人間になり、考えた通りの人生を生きている。
思いは種で、行いは思いの花だ。喜びや悲しみはその果実だ。私た
ちは自分が育てた甘い、あるいは苦い果実を収穫し続けるのだ。
中でも人格は、自分の思いの総和だ。自分自身の思いによって自分
を素晴らしい人間に作り上げることも、破壊することもできる。
正しい思いを巡らし続ければ崇高な人間になり誤った思いを巡らし
続ければ獣のような人間になる。人はその作り手であり主人なのだ。
【2】
人は、自分の思いの主人だ。状況に対処するだけでなく、自分を望
み通りに作り上げることができる。
弱くおちぶれた状態にあるときでも、人は自分の主人だ。ただ、そ
の時は、自分を間違って治める愚かな主人だ。
賢い主人になるには、自分の人生を作り上げる法則を知ることだ。
そうすれば自分を知的に管理しながら、豊かな実りになる思いを
次々と巡らせることができるようになる。
その前に自分の内側で機能する「原因と結果の法則」を知らなくて
はならない。それは自分で試し、経験することで始めて機能する。
【3】
人間の心は庭のようなものだ。知的に耕されることもあれば、野放
しにされることもある。ただ、どちらの場合にも何か生えてくる。
種を蒔かなければ、雑草が生い茂るだけだ。
優れた園芸家は庭を耕し、雑草を取り除き、美しい草花の種を蒔き、
それを育み続ける。同様に、あなたは自分の心の庭を掘り起こし、
不純な思いを一掃し、清らかな思いを植え、育まねばならない。
その作業を続ければ、自分が心の園芸主任であり、人生の総責任者
であることに気づくはずだ。自分の思いが自分の人格、環境、運命
の形成にどれだけ大きな影響を与えているのかを知ることなる。
【4】
人間は「原因と結果の法則」に従い、常にいるべき場所にいる。あ
なたをそこに運んできたのは、あなたの思いなのだ。人生には偶然
は無い。あなたはなるべくしてそうなったのだ。
人は進歩し、進化する生き物だ。どんなときにも学び、成長するた
めに最適な場所にいる。そこで必要な学習を積めば、その環境は必
ず次の環境にとって変わられる。
ところが「自分は環境の産物だ」と思っていると、環境に打ちのめ
されてしまう。自分が創造のパワーそのものなのだ。土壌と種を自
由に管理できる。それが分かれば、自分が自分の主人になれる。
自分の心を管理し、人格の向上に努めれば、環境は思いから生まれ
るものだということを知ることになる。自分の心の状態と環境は、
常に連動しているものであることに気づく。
【5】
心に蒔かれた「思い」という種は、みな同じ花を咲かせ、同じ実を
結ぶ。環境は自分の内面で形作られる。好ましい環境も、好ましく
ない環境も、結局そこに住む人の思いが生み出した物だ。
いつも気高い思いを巡らせている人が、邪悪な道に落ち、苦悩する
ことなどあり得ない。反対に弱い思いばかりを巡らせている人が気
高い目標を達成して真の幸せを感じることもない。
人は思いの主人であり、人格の制作者であり、環境の設計者だ。自
分の運命を決定するのは、自分なのだ。
私たちの運命を決定するものは、私たち自身の中にある。私たちは
自分自身にのみ束縛される存在だ。自分こそが自分を束縛する看守
であり、自分を束縛から解放する救済者でもあるのだ。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■■
■■選書コメント
■■
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
今週は少し目先を変えて、古典を選んでみました。原題を『As A Man
Thinketh』と言います。1902年に書かれたものですが、今も世界
中で読者を増やしており、聖書の次に売れていると言われています。
著者ジェームズ アレンジェームズ アレンは古来の複雑な人生哲学、
神学、形而上学などの余分な部分をそぎ落とし、わかりやすい哲学
を展開しました。それが後の自己啓発書作家の心を捕らえました。
ナポレオン・ヒル、デール・カーネギー、オグ・マンディーノなど、
成功哲学の元祖たちが、実はもっとも影響を受けた伝説のバイブル
が本書だと言われています。
ちなみに著者は他に18冊の本を書いています。いずれも今なお世
界中で読者を増やし続けています。うち何冊かはすでに訳書が発売
されています。
『考えるヒント・生きるヒント』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4341017985/tachiyomi-22
『心の中の自分と語れ』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4341171887/tachiyomi-22
ただこれだけの大ベストセラーの作家でありながら、著者の収入は
乏しかったようです。
彼は、自分のメッセージを少しでも多くの人に届けたいという思い
で、何とすべての著書のイングランド外での著作権を放棄していた
からなのです。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━