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2004/07/09
愛のバタバタ貧乏脱出大作戦!!

愛のバタバタ貧乏脱出大作戦!!

「今、ちょっとバタバタしているので......」「すいません!バタバ
タ忙しいので、また後程......」こういう口癖を持つ社長は多い。あ
なたにも、こんな口癖はないだろうか。
もし、そういう口癖があり、その上、あなたの会社の業績やあなた
自身の将来に不安を抱えているのなら、あなたは立派な【バタ・貧】
社長だ。


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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━<読者数 22710部>━
=今週の選書=
■愛のバタバタ貧乏脱出大作戦!!
■九鬼政人
■総合法令出版
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■■  選書サマリー

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時間もお金もある【ブラ・金】社長をめざせ!その具体的な処方箋
を指南します。

【1】

「今、ちょっとバタバタしているので......」「すいません!バタバ
タ忙しいので、また後程......」こういう口癖を持つ社長は多い。あ
なたにも、こんな口癖はないだろうか。

もし、そういう口癖があり、その上、あなたの会社の業績やあなた
自身の将来に不安を抱えているのなら、あなたは立派な【バタ・貧】
社長だ。

【バタ・貧】社長とは、バタバタ忙しいが、全然儲からず貧乏で、
先ほどのような口癖のある社長だ。【バタ・貧】の【バタ】は「バ
タバタして、忙しい」、【貧】は「貧乏」の省略形だ。

【バタ】は【時間】、【貧】は【お金】に関する表現だ。この【時
間】と【お金】の2つの概念を使って、小さな会社の社長は4つの
タイプに分けることができる。

 ・バタバタして、忙しく、お金もないのが【バタ・貧】
 ・お金はないが、時間にゆとりがあるのが【ブラ・貧】
 ・バタバタ忙しいが、お金は儲かっているのが【バタ・金】
 ・ブラブラしていられるのに、お金もあるのが【ブラ・金】

【2】

【バタ・貧】の原因は、世間で信じられている4つの常識の間違い
にある。1つ目は「私はまじめに頑張っているのだから、いつか必
ず報われる」という常識だ。しかし頑張っていればお客がとれる時
代は、遠い昔の話だ。

2つ目は「家族のために頑張っているのだから、家族は理解してく
れている」という常識だ。しかし、家族団らんもできない状態で、
本当に家族は本当に喜んでくれているのだろうか?

3つ目は「すべてはお客様のため」だから「お客様は喜んでくれて
いる」という常識だ。しかし奴隷のごとくお客様に時間を捧げても、
本質的な部分でお客様を満足させてはいなければ、お客は喜ばない。

4つ目は「頼りない社員を養うために、自分は頑張っているのだか
ら、従業員は尊敬してくれている」という常識だ。しかしバタバタ
忙しい社長には報告も相談もできないし、教育も指示もしてもらえ
ない。従業員は会社に対して不安を感じているはずだ。

【3】

【バタ・貧】は最悪な状態なのに、なぜ【バタ・貧】状態を続ける
のか。それは変化を恐れているからだ。前例主義、官僚主義、とに
かく変わることを怖がっているのだ。変化を恐れる理由は3つある。

まず、「結果を問われたくない」からだ。結果が伴わなくても、一
生懸命にやっている【バタ・貧】は一見素晴らしい。だが顧客はプ
ロセスでなく結果、すなわち良い商品・サービスを求めている。

2つ目は「責任をとりたくない」からだ。【バタ・貧】社長は「バ
タバタしていたので...」というお決まりの文句で責任逃れをしよう
としている。しかし社長が責任逃れをしてどうなるのか?

3つ目は「頭を使いたくない」からだ。【バタ・貧】社長は「バタ
バタ忙しい」状態に逃げ込んで、考えることから逃げている。しか
し社長の仕事は、考えることだ。

【バタ・貧】社長は自分以外のモノのせいにし、言い訳を続けてい
るのだ。もう言い訳はやめるべきだ。この状態を断ち切り「覚悟と
決断」をしよう。

【4】

【バタ・貧】を解決するには、4つの視点が必要だ。1つ目は見た
くない現実を見る視点だ。成功する人生も、失敗に終わる人生も「見
たくないものを見よう」とするか、しないかの差なのだ。

2つ目は本当の自分を知る視点だ。自分のことは意外とわからない。
だから他人から客観的な評価を聞くことが大切だ。たとえばクレー
ムは自社のありのままの姿を知る数少ないチャンスだ。

3つ目は、後ろ向きの目だ。何かことを起こすときは、必ず前もっ
て最悪の状態を想定し、芽を消しておく。もし何かトラブルが起き
ても、解決策を用意しておけば万全だ。

4つ目の視点は、様々な角度から見る目だ。相手の気持ちになる、
相手の立場に立つ、お客様の側に立って考えてみる。そのとき、自
分の欲を捨て、客観的に自分を知ることが大切だ。

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■■ 選書コメント  
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私もたくさんの経営者とおつき合いしていますが、確かに本書でい
う「バタ・貧」社長は、たくさんいます。彼らの多くは「忙しい=
儲かっている、または、いずれ儲かるはず」と考えています。

だから「忙しい」といいながら、まんざらでもない様子です。反対
に「忙しい」と言い過ぎると自慢になると思うのか、やたらと「貧
乏ヒマ無しで」なんて付け足して謙遜しているつもりの人もいます。

反対に「ヒマで...」なんて言おうものなら「あそこも大変みたいで
すよ」なんてウワサが流れかねません。だから、異口同音に「忙し
い、忙しい」を連発しているのです。

これは、経営者だけでなく、サラリーマンも同じです。ただサラリ
ーマンの場合「忙しいこと=会社に必要とされている人、仕事がで
きる人」となるようです。結果的に、こちらも長時間労働の自慢合
戦になります。

私自身、若いころは「忙しい=仕事ができる、かっこいい」と思っ
ていました。だから意味もなく会社に残り、休日や早朝にも出社し
して「仕事が終わらなくて」なんて吹聴していたこともあります。

今思えば、そう言って周囲に自分がいかに会社から必要とされてい
るかを誇示しようとしていたのです。体育会の人が、飲み会の席な
どで、練習の過酷さを吹聴するのに似ているのかもしれません。

しかし「忙しさ」と「収入」や「能力」は、全く比例しません。む
しろ、暇な人のほうが、有能で、儲けていることが多いのです。現
に、本当のお金持ちはヒマそうです。

彼らがヒマなのは、資産を切り崩して生活しているからではありま
せん。ヒマをしながらも、忙しい経営者やサラリーマンより、よほ
ど稼いでいたりするものなのです。

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主宰者

藤井孝一
藤井孝一
経営コンサルタント
週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)発起人・元代表
(株)アンテレクト取締役会長

慶応義塾大学文学部を卒業後、大手金融会社でマーケティングを担当。米国駐在を経て、中小企業と起業家への経営コンサルティング開始する。2002年6月「週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)」を設立。この新しい起業スタイルを全国のビジネスパーソンに普及させるべく奔走中。

株式会社アンテレクト

東京事務所:
〒101-0052
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