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2006/01/13
人生は数式で考えるとうまくいく
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大きな虚無感に襲われていた20代後半の私を救ってくれたのは、
次の数式だ。
目標?現状＝課題
この数式が意味するのは、目標をしっかりと定め、さらに自分の現
状を客観的に整理すれば課題はおのずと導き出されるということだ。
この数式に気がつくまでの私は、目標を設定し、現状を見つめるこ
とから逃げていた。結果として、課題、すなわち人生の意義や自分
の存在意義が見出せない日々を送っていた。
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■■ ビジネス選書＆サマリー
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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━＜読者数48,714部＞━
■今週の選書
■人生は数式で考えるとうまくいく
■大村あつし／サンマーク出版
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「人生がうまくいく」には、人生を数式で考える発想法が必要。
【１】
大きな虚無感に襲われていた20代後半の私を救ってくれたのは、
次の数式だ。
目標?現状＝課題
この数式が意味するのは、目標をしっかりと定め、さらに自分の現
状を客観的に整理すれば課題はおのずと導き出されるということだ。
この数式に気がつくまでの私は、目標を設定し、現状を見つめるこ
とから逃げていた。結果として、課題、すなわち人生の意義や自分
の存在意義が見出せない日々を送っていた。
しかし、この数式を見てから、人生はそんなに複雑ではないことを
知った。「目標」が「５」で現状が「２」なら、取り組むべき課題
は「３」だ。この課題をこなしていくのが人生だと気づいたのだ。
【２】
課題が自覚できると、大きな変化が訪れる。たとえば、課題を意識
して行動している人が、情熱の赤色に染まって見え、課題を意識で
きていない人、課題から逃げている人が灰色に見えるとする。
すると、やがて灰色の人との親密度は低下していく。そして、赤色
同士で親密度が急速に増していく。
さらに、赤色同士でお互いを刺激し合い、お互いの赤色がよりいっ
そう、鮮明に、濃くなっていく。こうした好循環が、双方を高め合
い、助け合うのだ。
その逆もまた真なりで、課題のない人は、お互いに愚痴をこぼし合
う。ひどいときには、相手が赤色に染まってしまわないように、足
を引っ張り合ったりする。
課題を導き出す数式を知ったおかげで、私はもう一つのことに気づ
いた。それは、課題のある人は自分の実力以上の力を発揮する。し
かし、課題のない人は自分の実力さえ発揮できないということだ。
【３】
知識に経験を掛け合わせると知恵になる。たとえば「インターネッ
トで情報を発信している人がいる」ことと「インターネットで情報
を探している人がいる」ことを知っているとする。これらはどちら
も知識だ。
「ならば、ホームページを検索できる仕組みをつくって、その両方
に満足を与えよう」と考えてみる。これは「知識」ではない。「知
恵」だ。
この知恵から生まれたのが、ヤフーだ。他にも、こうした成功例は
枚挙にいとまがない。こうした例は、１つの真理を教えてくれる。
それは「知識はあくまでも知識にすぎない」ということ、そして、
成功を勝ち取るために必要なのは「知識」ではなく「知恵」なのだ
ということだ。
【４】
人間は、歳をとるほど、知識の習得が困難になっていく。ところが、
神様は歳を重ねても衰えない能力を授けてくれた。それが知恵だ。
「知恵」とは「知識」と「経験」の掛け算だ。
知識×経験＝知恵
だから、人生経験を積めば積むほど、いろいろな知恵がわいてくる。
知恵は「無」から「有」が生まれるときに突然目の前に形となって
現れる。だから、瞬間の出来事のように思いがちだ。しかし、その
背後には、知恵力をつけるための日々の地道な努力がある。
努力している段階では、「無」だから目には見えない。だからとい
って、知恵は、特殊な素質をもった人だけが、発揮できる瞬発力で
はない。誰もが平等にもっている能力だ。
さらに、自ら獲得した知恵を知識として脳にインプットし、その知
識に再び経験を掛け合わせて知恵を絞る。こうしたスパイラルが確
立できれば、知恵は無尽蔵に出てくる。これが「天才」と呼ばれる
人たちの頭の中身だ。
「学校は過去と知恵を教えてくれるが、本当に大切なのは未来と知
恵」これは、私の信念になっている。
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■■選書コメント
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本書は、人生で「成功」すること、人生を充実させることがテーマ
です。自分が望む人生を生きることこそ「成功」と定義、それを実
現するヒントが満載です。
構成は、一冊ひと続きの文章というより、短いエッセイ集のように
なっています。気になった箇所を拾い読みしたり、気に入ったとこ
ろを繰り返し読むことができ、手軽に読み進めることができます。
失礼ながら、著者はご自身が指摘されるとおり、超有名人というわ
けでも、億万長者というわけでもありません。もちろん、ライター
として累計百万部売り上げたというのは、すごい実績です。
それでも、著者いわく、ご自身はイチローやビルゲイツのような偉
人でも天才でもありません。紹介されるエピソードも、著者のかつ
ての同僚や知人など、無名の人の話ばかりです。
ただ、本書の価値はまさにそこにあります。偉人でも天才でもない
人の体験に裏打ちされた言葉こそが、やはりフツーの私たちにとっ
て、本当に役立つものだからです。
著書やセミナーで、著名人の成功体験をたくさん仕入れている人も、
いざというとき自分を救ってくれるのは、家族や同僚、上司、友人
など、ごく身近な人の、体験に裏打ちされた一言だったりします。
本書にも、そんな普通の人のグッとくる言葉がたくさんでてきます。
たとえば、一日ダラダラ過ごした著者に対して、著者の知人は「そ
の一日は、昨日死んだ人が痛切に生きたかった一日なんだぞ」と諫
めます。これには、ハッとさせられました。
ヒルズ族や億万長者の武勇伝も悪くないが、いささか食傷気味とい
う方、職場の上司や先輩に励まされたいと考えているのに叶わない
方、そういう方にはもってこいの一冊です。
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