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2006/06/23
ディベートの達人が教える説得する技術
人の考え方や主張に勝ち負けなどない。しかし、私は勝敗がその場
で決まる「話の勝負」を重ねてきた。ディベートという「言葉によ
る知的総合格闘技」で、5年連続のチャンピオンを勝ち取ってきた。
議論で勝敗を決めると言っても、ディベートは単なる言葉のゲーム
ではない。相手を空理空論でやりこめるような話し方をしていたら、
私はディベートでチャンピオンにはなれなかったし、本業でもバリ
バリの営業マンにはなれなかったはずだ。
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■■ ビジネス選書&サマリー
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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━<読者数50840部>━
■今週の選書
■ディベートの達人が教える説得する技術
■太田龍樹/フォレスト出版
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ディベートキングである著者が、説得力を飛躍的に高める実践テク
ニックを明かします。
【1】
人の考え方や主張に勝ち負けなどない。しかし、私は勝敗がその場
で決まる「話の勝負」を重ねてきた。ディベートという「言葉によ
る知的総合格闘技」で、5年連続のチャンピオンを勝ち取ってきた。
議論で勝敗を決めると言っても、ディベートは単なる言葉のゲーム
ではない。相手を空理空論でやりこめるような話し方をしていたら、
私はディベートでチャンピオンにはなれなかったし、本業でもバリ
バリの営業マンにはなれなかったはずだ。
ここで伝えたいディベートとは、試合のための特別なものではない。
毎日の生活の中でぶつかる問題から、あなたを救うものだ。ディベ
ート力こそが、あなたの想いをスムーズに言葉にし、周りに伝える
大きな手助けとなるのだ。
その証拠に、私はディベートを知ってからの17年で、話し方や説得
方法が大きく変わり、あらゆることがスムーズに進むようになった。
【2】
私は、数々の闘いを制し「ディベート界の悪徳弁護士」と呼ばれて
いる。にもかかわらず、勝つほどに人から賞賛され、誰も私を非難
しない。なぜ、相手をコテンパンにしても拍手され続けるのか?
答えは、私のディベートが単なる「言い負かし」ではないからだ。
私は、美学と哲学に裏打ちされた一貫性のあるディベートをしてい
る。だから、私の主張や意見にはブレがないのだ。
これこそ、聞き手をすっきり爽快にさせる話し方だ。見ていて聞い
ていて気持ちがいいと、聞き手は思ってくれる。わかりやすい話し
方で主張して賞賛されることこそが、勝ちっぷりのいい話し方だ。
だが、実際には、話がブレたままでやりとりをしている人が非常に
多い。ここが素人とプロの大きな違いだ。主張するほどに支持され
る勝ちっぷりのよい話し方とは、一体どのようなものなのだろうか。
【3】
勝ちっぷりのよい話し方をするには、話術の具体的テクニックの前
に、話し手としての「基本スタンス」を知るべきだ。まず、すべて
の人やものごとを批判的に疑って見ることだ。
疑うといっても、相手や状況を否定するという意味ではない。つね
に「なぜだろう?何を言おうとしているのだろうか?」と問い直す
こと、すなわち本質を見極めようとすることだ。
たいていの人は、自分以外の人間など眼中にない。だから、人との
対話は本来食い違いの連続だ。「自分と他人はまったく違う」のだ
から人の言うことは疑うべきなのだ。
人やものごとを疑えば、さまざまな疑問がわいてくる。この疑問が、
相手に対してどのように話せばいいのかのヒントを与えてくれる。
疑うということは、相手の心理状態を突き止めることにもなるのだ。
【4】
あなたは、なぜ話がうまくなりたいのだろうか?その理由を明確に
することが重要だ。そして、どんな理由だろうと、まずゴールを設
定するべきだ。自分にとっての理想の話し方のイメージを持つこと
こそが大切なのだ。
そのためには、あなたがテレビや映画で見ていて「いいなぁ」と思
う話し手を考えてみることだ。まずは、自分の好き嫌いでいい。お
手本を探すのだ。
話し手のイメージを、作るのは、3つの要素だ。公式にすると次の
ようになる。
話し手のイメージ=見かけ×声×外にあふれる情熱
他にも、タイプ分けする方法がある。文化系タイプ、スポーツマン
タイプ、お笑い系タイプに分けるとわかりやすい。
金太郎飴のように、みんなが同じ話し方をしたら、誰の印象にも残
らない。だから、自分が人にどう見られているかがわかったうえで、
話し方のトレーニングを重ねていくことが重要なのだ。
ぜひ、周りの人々にあなたの印象を直接聞いてみてほしい。誰もい
ないのなら、電話をかけてでも実行してほしい。説得する技術の習
得は自分の印象を知ることから始まるのだ。
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■■選書コメント
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本書は、ディベートの大会で5年連続チャンピオンの座に輝く、太
田龍樹氏による説得話術の本です。敵をつくらずに自分の主張を通
すテクニックが詳しく解説されています。
ディベートの試合で勝ち続けた著者だからこそ伝えられる、極めて
実践的な本です。本書のテクニックを抑えれば、話し方で損をする
ことはなくなるはずです。
あらゆる状況で、あらゆる相手に使える強力な武器であるディベー
トのスキルですが、相手を言い負かしてもなお周囲から支持を得る
には、ツボをおさえる必要があります。そんなツボを、初心者にも
わかりやすく解説しています。
本書は、主張を通すための説得の手順に始まって、相手を落とすた
めに必要な、相手を見極める方法や、注意を引きつけ続ける方法な
ど、具体的なテクニックが満載されています。
もちろん、相手を説得するために必要なのは、話術だけではありま
せん。声や手足などまさに全身に意識を張り巡らせる必要がありま
す。相手の心理を読んだり、場作りも大切です。そのあたりにも紙
面を割いて言及していきます。
さらに、ウンチク王との死闘や日常の対戦など、著者の体験や日常
をベースに書かれたコラムも興味深く、読み手が話術を向上する上
で役に立つヒントが詰まっています。
著者にとって初めての著書と言うことですが、さすがディベートの
世界で栄冠を勝ち取ってきた達人です。読み手の心をわしづかみに
する機微をわきまえており、読むほどにぐいぐい引き込まれます。
ビジネスの現場で、自分の話し下手、交渉下手を何とかしたいと考
える方はもちろん、さらに交渉力を高めたいと考えるセールスパー
ソンなど、すべてのビジネスパーソンにお薦めします。
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