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2008/05/09
上司はなぜ部下が辞めるまで気づかないのか?

上司はなぜ部下が辞めるまで気づかないのか?

なぜ、新人は3年で辞めてしまうのか?社員が退職する理由は、評価、賃金、人間関係などさまざまだ。しかし、「ヤル気」を失っていた点では共通している。どうすれば、部下のヤル気を引き出すことができるのだろうか?「賃金アップ」「使命感を与える」「出世を確約する」「やりがいのある仕事を与える」などの答えは正解のように思える。だが、どれも間違っている。なぜなら、私がかつて入社した会社には、これら全てがなかった。それでも社員はヤル気を出して働き、株式の上場まで実現させた。


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■今週の選書
■上司はなぜ部下が辞めるまで気づかないのか?
■松本順市/ナナ・コーポレート・コミュニケーション
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■■選書サマリー  
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なぜ、新人は3年で辞めてしまうのか?

【1】

社員が退職する理由は、評価、賃金、人間関係などさまざまだ。し
かし、「ヤル気」を失っていた点では共通している。どうすれば、
部下のヤル気を引き出すことができるのだろうか?

「賃金アップ」「使命感を与える」「出世を確約する」「やりがい
のある仕事を与える」などの答えは正解のように思える。だが、ど
れも間違っている。

なぜなら、私がかつて入社した会社には、これら全てがなかった。
それでも社員はヤル気を出して働き、株式の上場まで実現させた。

私がかつて働いていた会社は『魚力』という名の魚屋だ。労働条件
は、典型的な3K産業だ。中途入社してくる社員は、組織の中で下
の2割に属していた社員、いわゆるダメ社員だ。

彼らは「辞める」と言っても、引き止められることすらない人たち
だ。そんなダメ社員たちが、わが社に入るとヤル気を出し、急成長
し、高い業績を実現させたのだ。

【2】

ダメ社員が、3K業種でやる気を出し、成果を上げる。そこには、
どんな秘密があるのか?実は、その方法は、至ってシンプルだ。
あなたが部下を認めてあげさえすればいいのだ。

その際「認めてやるには、ヤル気を出して頑張ってもらわないと」
と思ってはダメだ。それは、マネージャーの理屈だ。決してヤル気
など出ない。

人は、誰でも「認めてくれる人がいるから、ヤル気が出る」のだ。
「今週は忙しいのに、よく頑張ってくれたね」という上司の一言が
あれば、誰でも笑顔になるものだ。

こうしていわゆる「デキる」社員に育っていくのだ。忙しいことに
不満を言うのでなく、たくさんお客様が来ることを心待ちにする社
員になるのだ。

【3】

どうして新入社員はたちまち辞めてしまうのか。「最近の若い者は
我慢が無いからだ」と考えてしまうのは、簡単だ。しかし、これは
大きな間違いだ。

本当の理由は「入社前は優秀だと言われていたのに、入った途端に
評価されないからだ。つまり、マネジメントする側のミスなのだ。

彼らは、入社式に経営者から「君たちのような優秀な若者が、我が
社の未来を担ってゆくことを期待しています」と言われている。社
長じきじきに「優秀だ」とお墨付きを得ているのだ。

当然、「自分は優秀だ。選ばれた人材だ」という自負も持つ。それ
なのに、配属先が決まると雲行きが怪しくなる。誰一人として評価
してくれないのだ。

それどころか、「こんな文書も作れないのか」「もうちょっと工夫
しろ」と叱られてばかりだ。

【4】

新入社員はできなくて当たり前だ。にも関わらず、仕事を教えても
いない内から、3年生、4年生のような活躍を期待する。これは、
先輩や上司が悪い。こんな会社で、「頑張れ」というほうが無理だ。

代わりに、お互いに「どの位のレベルにいるのか?」「今後どのよ
うに成長すべきか」を確認しておくことだ。その上で上司は「新人
にしては上出来だ」と常に「評価+励まし」の言葉をかけるのだ。

すると、新人は「今の自分のやり方はOKだ」と理解できる。理解
できるから、次へのステップが踏み出しやすくなるのだ。

新入社員は、赤ん坊と同じだ。そう思ってマネジメントするべきだ。
ハイハイを経て、立てるようになり、つかまり歩きができてから歩
けるようになる。親はこのプロセスを確認して喜ぶのだ。

新人も、一人歩きできるまで様々なプロセスがある。それを、喜び
ながら、温かい目で見守るべきだ。

そうして部下を少しずつ成長させてゆく。それが「マネジメント」
だ。このようなマネジメントをすれば、いつしか辞める若者などい
なくなるはずだ。

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■■選書コメント  
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本書は、タイトルの通り、雇用が流動化した現代のマネージャーに、
具体的なマネジメントの手法を説く本です。部下のやる気を引き出
し、成長を促しながら、業績をあげることを目指します。

終身雇用は昔話になり、新入社員の3割が3年以内に辞めてしまう
と言われています。さらに、職場の人間関係は複雑になり、部下と
の関係は、ますます作りにくくなっています。

そんな厳しい環境下でも、しっかり人を育て、業績をあげていかね
ばならないのが、マネージャーという仕事です。やりがいはあるも
のの難しい仕事と言えそうです。

本書は、そんな厳しいマネージャーの職務を遂行する上で、強力な
ツールになりそうな、独自の仕組みを紹介し、その具体的な活用方
法を指南してくれます。

本書の特徴は、なんと言っても読みやすく、わかりやすいところで
す。軽妙な文体に、気が付けばスラスラと読み進んでいるはずです。
実務一辺倒の難い本が多い人事関連書籍の中では、異色です。

それでも、すぐに現場で使える実践的な内容です。そして、何より、
一冊を通して、部下に対する愛情を感じます。

部下の成長を助け、企業も増収増益をあげるという理想をあくまで
も追求していきます。実績のある人が書いているだけに、説得力が
あります。読むうちに、マネジメントのキモが理解できるはずです。

企業でマネージャーを務める方、特にマネージャーになったばかり
の方、マネジメントの仕事に難しさを感じている方はもちろん、肩
書き問わずリーダーシップを発揮したいすべての人にお薦めです。

また、人事関連の方、将来マネージャーになりたい方、上司の気持
ちを理解したい方など、ビジネスパーソン全般にお薦めできます。

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主宰者

藤井孝一
藤井孝一
経営コンサルタント
週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)発起人・元代表
(株)アンテレクト取締役会長

慶応義塾大学文学部を卒業後、大手金融会社でマーケティングを担当。米国駐在を経て、中小企業と起業家への経営コンサルティング開始する。2002年6月「週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)」を設立。この新しい起業スタイルを全国のビジネスパーソンに普及させるべく奔走中。

株式会社アンテレクト

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