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2008/05/16
ポジショニング戦略[新版]
元祖ポジショニング。ポジショニングが、広告業界で人気を集めている。理由は、どの市場にも商品があふれかえっているからだ。かつて有効とされた戦略は、もはや通用しない。まわりくどいイメージ戦略に代わって台頭してきたのが、ポジショニング戦略だ。「あなたがビールに求めるものを、ミラーのライトビールはすべて持っている。だが、カロリーは控えめだ」このコピーをどう評価するだろうか?詩みたいに冗長と感じるかも知れない。芸術的な気どりも感じる。だが、これはポジショニングの基本条件をはっきりおさえた、直球勝負のコピーなのだ。
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■■ ビジネス選書&サマリー
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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━<読者数58,132部>━
■今週の選書
■ポジショニング戦略[新版]
■アル・ライズ 、ジャック・トラウト、川上純子/ 海と月社
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■■選書サマリー
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元祖ポジショニング
【1】
ポジショニングが、広告業界で人気を集めている。理由は、どの市
場にも商品があふれかえっているからだ。かつて有効とされた戦略
は、もはや通用しない。
まわりくどいイメージ戦略に代わって台頭してきたのが、ポジショ
ニング戦略だ。
「あなたがビールに求めるものを、ミラーのライトビールはすべて
持っている。だが、カロリーは控えめだ」このコピーをどう評価す
るだろうか?
詩みたいに冗長と感じるかも知れない。芸術的な気どりも感じる。
だが、これはポジショニングの基本条件をはっきりおさえた、直球
勝負のコピーなのだ。
【2】
情報社会で成功するためには、現実に即していなければならない。
「現実=リアリティ」とは「消費者の頭の中にあるもの」だ。
ポジショニングの基本は、そんな消費者の頭の中にあるイメージを
操作し、商品に結びつけることだ。決して、誰の頭の中にもないよ
うな、新奇なイメージを作り出すことではない。
理由は、社会が情報社会になったからだ。現在アメリカの広告消費
量は、国民一人あたり年間376ドルだ。年に100万ドルを広告費に投
じても、消費者一人あたり一日0.5セント以下の広告に過ぎない。
しかも、消費者は、残りの364日間で、376.615ドル分の他の会社の
広告をシャワーのように浴びている。「だから、広告はインパクト
こそ大切だ」と考えられている。
だが、本当に求められているのは、そんなハンマーで頭に叩き込む
ような広告ではない。ターゲットを絞り込み、細分化することだ。
つまり「ポジショニング」を考えるのだ。
【3】
人は、とてつもない量の情報が押し寄せると、本能的にそれらの情
報を拒絶しようとする。そして、過去に得た知識や経験に合致する
ものしか受け付けようとしなくなるのだ。
それなのに、広告業界は、人の心に変化をもたらそうとする広告ば
かり作っている。しかし、人が一度決めたことを覆すのは難しい。
人は、自分が知らないことには素直に耳を傾けるが「あなたの知っ
ていることは間違っている」と言われると拒絶反応を示すのだ。
だから、消費者を心変わりさせようとする広告は大失敗する。結果、
企業は、何百ドルもの大金をドブに捨てている。
【4】
情報社会における最良のコミュニケーションは、メッセージを単純
化することだ。過ぎたるは及ばざるがごとしだ。研ぎ澄まされたメ
ッセージでなければ、消費者の頭の中に食い込めない。
長期にわたって何かを印象づけたいなら、あいまいさを捨て、シン
プルでエッジのきいたメッセージを発信することだ。
たとえば、あなたがある選挙で、立候補者の参謀になったとする。
本人と直接打合せをすれば、この政治家について、わずか5分で、
一般の人が5年かけても知りえないほどの情報を得られるはずだ。
だが、有権者にはそれらの情報はほとんど届かない。だとすれば、
あなたの仕事は「取捨選択」だ。立候補者のメッセージやイメージ
のうち、もっとも有権者に響く情報を選び抜くことだ。
人々にメッセージを届けるとき、何より障害となるのはコミュニケ
ーションの量だ。ここに問題の本質があると考えれば、解決策は見
えてくる。
人や商品についての長所を誰かに伝えようと思ったら、物事を反対
から見るようにすることだ。解決策は有権者や消費者の頭の中にあ
る。注目すべきは、受信する側なのだ。
売り手は、人々がメッセージをどのように受け取るのかに集中する
ことだ。「消費者」は常に正しいのだ。極論すれば「売り手や広告
担当者」は、常に常に間違っている」のだ。
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ビジネスの基本はコミュニケーションですが、そのコミュニケーショ
ンのノウハウがマーケティングです。本書は、そんなマーケティング
の入門書として好評を博した2冊が、1冊にまとまって文庫化された
ものです。文中の「シンプルイズストロング」の言葉通り、簡単です
が、よくわかり、役に立ちます。
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■■選書コメント
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マーケティングに関わる人なら誰もが知っている「ポジショニング」
理論を、世界で初めて提唱し、その理論と実践方法を解き明かした
のが、本書です。業界に一大革命をもたらしました。
モノと情報があふれかえる現代、さらに物を売るためには、消費者
の頭の中にシンプルな言葉で商品の的確なイメージを築き上げるこ
とが必要です。
そんな、お馴染みのマーケティング理論を、急速に普及させた起爆
剤になったのが本書です。以来、約30年にわたって世界のマーケテ
ィングのプロたちの間で「必読書」として読み継がれてきました。
本書が発刊されて以来、本書からは類書がたくさん派生しました。
そのため、理論そのものはご存知の方も多いかも知れません。しか
し、オリジナルだけに本書は明快にまとめられています。
そんなわけで、本書が名著であることは疑いがありません。しかし、
このような本が、再び復刊され、読まれる背景には、どんなことが
あるのでしょうか?
おそらく、本書が書かれた30年前より、さらに情報化が進んでいる
からです。結果、私たちは今、さらにシンプル、かつわかりやすい
ものを求めています。
にもかかわらず、多くの企業が、相変わらず油断して、当時と同じ
過ちを冒しています。人が沈黙を守るのが難しいように、企業も自
社製品のことになると、つい饒舌に、説明的になるのだと思います。
結果、不毛な分野に投資をしたり、一番争いの競争をして、膨大な
お金を失っています。それをやめ、正しいブランディングをする方
法を、本書は詳しく教えてくれます。
マーケティングに関わる方、これから関わりたい方で、まだ読んで
いない人はもちろん、経営者や幹部、その他マーケティングの基礎
を学びたいすべてのビジネスパーソンに一冊をお薦めします。
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