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2008/05/30
自滅する企業 エクセレント・カンパニーを蝕む7つの習慣病

自滅する企業 エクセレント・カンパニーを蝕む7つの習慣病

「人間はいずれ死ぬが、組織は不滅」というのが一般通念だ。ところが、人間の平均寿命は延びているのに、企業の平均寿命は縮まっている。企業の寿命が短くなったのは、企業合併、企業買収の動きだ。その動きのほとんどが、戦略的買収でなく、身売りだ。それほど多くの企業が窮地に立っている。企業が陥る生活習慣病を明し、その処方箋を示す


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■今週の選書
■自滅する企業 エクセレント・カンパニーを蝕む7つの習慣病
■ジャグディシュ・シース/英治出版
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■■選書サマリー  
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会社も患う生活習慣病

【1】

「人間はいずれ死ぬが、組織は不滅だ」というのが一般通念だ。と
ころが、人間の平均寿命は延びているのに、企業の平均寿命は縮ま
っている。

企業の寿命が短くなったのは、企業合併、企業買収の動きだ。その
動きのほとんどが、戦略的買収でなく、せっぱつまった身売りだ。
それほど多くの企業が窮地に立っているのだ。

かつての成功企業はなぜ凋落したのか。なぜ、経営力を失ったのか。
理由は、普通の企業が超優良企業へと発展する時、知らぬ間に自滅
的な習慣に陥るからだ。それが生存を揺るがすことになるんのだ。

人と同様、企業の自滅的習慣も生まれつきのものでなく、経験によ
って形成されるものだ。それらが、時とともに症状の悪化を呼び、
企業存続を脅かす重病に陥れるのだ。

もちろん、自滅的習慣を断ち切って克服することは可能だ。健康を
取り戻し、さらなる繁栄につながる道に復帰することもできるのだ。

【2】

企業の自滅的な習慣を、ざっと挙げると7つある。「現実否認」「傲
慢」「慢心」「コア・コンピタンス依存症」「競合近眼視症」「拡
大強迫観念症」「テリトリー欲求症」の7つだ。

これらを生み出す原因は、たいていCEOだ。創業者、引退を拒否
するCEO、自分にそっくりの後継者を育てるCEO、役員を自分
の都合で選ぶCEOなどは、危険だ。

家族経営の会社は「遺伝的影響」が強く、同じように自滅的習慣に
陥る危険がある。いずれにしろ、会社が自滅的習慣に陥った場合、
それを断ち切るのは、CEOだ。

積極的介入が必要なとき、それができるのは経営トップだけだ。と
くに、危機が深刻な場合、あるいは自滅的習慣が組織に常態化して
いる場合、新しいリーダーを招かねばならないこともある。

【3】

1980年代初め、ジャック・ウェルチがCEOに就任した時、アナリ
ストは、GEのことを「GNPと同じペースで伸びている、手堅く
まじめな会社」と考えた。

だが、ウェルチの意見は違った。彼は「GEは直ちに、根本的な改
革をしなければならない」と宣言し、世界市場のシェアが3位以下
の事業はすべて整理するか、やめるか、売ることを命じた。

この戦略により、GEは14の主要なハイテク、またはサービスの事
業体に再編成された。変化する市場で自社の命運をコントロールし
ようとした積極的アプローチだ。

先行経営は、組織に大きな競争優位をもたらす。競合他社より素早
く上手に対応する会社が、結果的に競争優位に立つのだ。

これに対し、リーダーが常に現状維持のスタイルで物事を考え、組
織内の視点、すなわちインサイド・アウトで行動する企業は、組織
衰退の悪循環に陥る。そして、じわじわと死に近づいていく。

【4】

企業は、突然の脅威に直面すると、生き残るために危機管理を始め
る。だが、危機管理を目的とした変革には、延命効果はあっても、
長期的な成長や繁栄をもたらすことはない。

リーダーは、絶えず環境の変化を予測し、会社を現状よりもっと成
功した位置に、積極もっていかなければならない。

環境の変化に対応し、対外的な対応をしなければならないし、企業
文化や業務プロセス、システム、組織体制、規定に介入し、内部か
らも変えていかなければならない。

リーダーシップの目的は、将来への期待を形成することだ。一方、
マネジメントの目的は、あくまでも期待を達成することだ。マネジ
メントができるのは、組織に習慣を定着させるところまでだ。

結局、組織に変化を起こすことができるのは、経営者だけなのだ。
真の変化は、経営者の強力なリーダーシップによってのみ、もたら
されるものなのだ。

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■■選書コメント  
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なぜ、かつて「優良企業」と呼ばれた企業が、やがて行き詰まるの
でしょう?その原因を、数多くの実例から徹底解剖し、具体的な処
方箋と予防法までを詳しく提示します。

経営者の必読書『エクセレント・カンパニー』や『ビジョナリ―・
カンパニー』に掲載されているような優良企業が、その後、破たん
したり、深刻な危機に陥っています。

凋落の原因は、強力なライバルの出現でも、海外の脅威でも、技術
革新でも、法規制でも、マーケットの変化でもありません。内側か
ら、ずるずると崩れていくのです。

人間にたとえるなら「生活習慣病」に侵されるようなものです。毎
日の悪弊が、少しずつ体を蝕み、ある日突然、症状を顕在化させま
す。その時には手遅れで、再起不能になります。

本書で紹介される7つの症例は、これまで「大企業病」と一言で片
づけられてきたものです。あなたの会社にも、きっといくつかは当
てはまるはずです。本書は、原因と対処法をタイプ別に考えます。
 
総ページ数が、400ページ近い、ハードカバーの書籍で、図版もほ
とんどありませんから、本を読むことに慣れていない人は、圧倒さ
れるかも知れません。

しかし、事例が豊富なので、楽しみながら読み進めることができる
はずです。時には、こうした本格的な経営書に挑戦することをお勧
めします。きっと、気づきや学びの多さに驚くはずです。

うれしいことに、本書は各章の最後に、それぞれの症例と対処法を、
見開き2ページで、簡潔にまとめてくれています。時間がない人は、
まずそこだけ読んでもいいと思います。

経営者や管理職層の方々はもちろん、組織に属するすべてのビジネ
スパーソンにお勧めしたい一冊です。

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主宰者

藤井孝一
藤井孝一
経営コンサルタント
週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)発起人・元代表
(株)アンテレクト取締役会長

慶応義塾大学文学部を卒業後、大手金融会社でマーケティングを担当。米国駐在を経て、中小企業と起業家への経営コンサルティング開始する。2002年6月「週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)」を設立。この新しい起業スタイルを全国のビジネスパーソンに普及させるべく奔走中。

株式会社アンテレクト

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