HOME > ビジネス選書&サマリー > 無料版・バックナンバー > ギスギスした職場はなぜ変わらないのか

ビジネス選書&サマリー

無料版・バックナンバー

解除ご登録

ビジネス選書&サマリーのバックナンバーをご覧いただけます。


f

2009/04/17
ギスギスした職場はなぜ変わらないのか

ギスギスした職場はなぜ変わらないのか

職場は、明るいですか?ギスギスした職場が増えている。誰もが黙々とパソコンに向き合い、隣に座っている人ともメールでやりとりをしている。困っている人がいても見ぬふりをしている。それが当たり前になっている。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■■■
■■       ビジネス選書&サマリー

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━<読者数60,007部>━
■今週の選書
■ギスギスした職場はなぜ変わらないのか
■手塚利男/ナナ・コーポレート・コミュニケーション
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
★本書の詳細、お買い求めは、
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4901491873/tachiyomi
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆【弊社広告】大半がリピートされる優良媒体です。
https://www.bbook.jp/advertisement.html
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■■
■■選書サマリー  
■■
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

職場は、明るいですか?

【1】

ギスギスした職場が増えている。誰もが黙々とパソコンに向き合い、
隣に座っている人ともメールでやりとりをしている。困っている人
がいても見ぬふりをしている。それが当たり前になっている。

一緒に働く同僚が信じられず、互いによろいを着けて、深い付き合
いはあえて避けている。何かおかしいし、居心地が悪い。そんな冷
たく淋しい「不機嫌な職場」が増えている。

もちろん、誰もが本当はワクワク働ける職場にしたいと考えている。
しかし「末端の平社員では、何もできないのだ」と諦めてしまって
いる。

ところが、たった1人の社員の働きかけから、職場の雰囲気がガラ
リ変わる例は意外と多い。たった1人からでも、ギスギスした職場
を、ワクワク働ける職場に変えていくことは可能なのだ。

【2】

職場がギスギスする原因は、会社の「風土」にある。「風土」とは、
企業の歴史とともに培われてきた社員に共通する物の考え方や、行
動パターンなどを表す企業の「価値観」のことだ。

会社を変えるきっかけは「風土」をベースに成り立っている。だか
ら、新しい戦略や制度よりも、まずは「風土」にメスを入れる必要
があるのだ。

例えば、経営者が「笑顔で仕事」というスローガンをかかげたとす
る。ところが、肝心の社員たちがむっつりしていたのでは、スロー
ガンは絵に描いた餅になる。

一方、そんなスローガンをかかげなくても、社員が笑顔でいれば、
その会社は「笑顔で仕事」をしている会社となる。つまり、社員1
人ひとりが「職場風土」を作ることができるのだ。

大切なのは、社員1人ひとりの気持ちなのだ。変革は待っていても
自然に起きることはない。一社員が個人レベルで始められることか
ら職場を変えていくことが必要なのだ。

【3】

どこの企業にも風土というものがある。しかし、その多くには理由
がなく、ときには理不尽だったり、不合理だったりするものもある。

例えば、ボールペンなどの消耗品は、必ず指定の業者から購入する
という風土があったとする。これは、経理を透明化するためには必
要なことだ。しかし、実際はもっと安く手に入るかもしれない。

会社の経費削減で四苦八苦している状況なら、経営者の言うことに
矛盾を感じてしまう。そんな状況で、経営者が「挑戦した人を評価
する」と言ったとする。

「決まりだから」と割高な業者と取引を続ける会社で、本当に挑戦
が認められるのか、社員は不安になる。

さらに挑戦をして失敗したら、どんな評価をされるのかと不安にな
るはずだ。なぜなら、挑戦をどう評価するのか、その仕組みまで伝
えていないからだ。こうして改革案は絵に書いた餅で終わるのだ。

だから、改革を成功させたいなら、まず「安心して挑戦できる職場」
という風土を作ることに真っ先に着手するべきなのだ。

【4】

風土とは、住宅にたとえるなら「土台」だ。「改革」や「制度」、
「研修」などは、家具や装飾品のようなものだ。どんなに家具や装
飾品を立派にしても、土台が丈夫になることはない。

同じように、企業そのものを強化するには風土が大切だ。望ましい
風土とは「誰もがワクワク働ける風土」だ。成長・発展ぶりが話題
になる企業には「ワクワク感」が漂っているものだ。

誰もが「ワクワクする」という感情を抱くには「未来にいいことが
起こる予感」が必要だ。たとえば、社員が自主的にアイデアを出し、
それが認められ、実行することができる雰囲気だ。

これなら、たとえ失敗しても失敗から学ぶことが評価されるという
安心感を持てる。社員がワクワク働ける職場の必須条件だ。

★このメルマガをアップ・グレードする・・・
ココ→ http://www.kfujii.com/tcy06.htm

★本書の詳細、お買い求めは、
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4901491873/tachiyomi

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■■
■■選書コメント
■■
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

働きやすい職場づくりを目指す本です。といっても、大仰なもので
はありません。権限のない普通の社員が一人からでもでき、それな
りの効果をあげることが可能です。

著者は、いすゞ自動車で風土改革を実践して成果を上げ、その後コ
ンサルタントに転身した方です。メーカーを中心に職場の改善を手
がけ、成功に導いてきた風土改革のプロと言えます。

職場は、この数年の間に様変わりしました。かつての活気は、なり
を潜め、今では誰もが就業時間中、パソコンを見つめています。

結果、静寂、効率、記録など、職場が得たものも多いとは思います。
ただ、失ったものもあります。たとえば会話や、和気あいあいとし
た雰囲気、さらに互いの信頼感です。

本書は、コンサルタントが作った本だけに、概念論が少なく、マニ
ュアルばりに実践的な内容です。理論があり、それに基づく手順が
あり、具体的な方策まで示されています。

しかも、紹介される方策は、今日から実行できる簡単なものばかり
です。たとえば、生き物を持ち込む、誕生日の人を紹介する、宴会
で出身地別に座る、卓上に鏡を置くなど、誰でもすぐにできます。

しかも、それらが実践に裏付けられていることの証として、事例も
紹介されています。自ずと「やってみよう」という気になります。
さすが、実務家が書いた本です。

「職場を変えたい」と切に願う方、「とにかく雰囲気の悪いところに
いたくない」という方、「何か自分にできることからやってみたい」
と考える方にお勧めしたい一冊です。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◎このマガジンは、著者と出版社から掲載許可をいただいて配信し
ています関係で、無断転載はできません。ご了承ください。
──────────────────────────────
◎バックナンバー→ https://www.bbook.jp/backnumber
◎ご意見、お問い合わせ、→ info@kfujii.com
◎登録、変更、解除→ https://www.bbook.jp/mag.html 
──────────────────────────────
発行元:藤井事務所 責任者:藤井孝一 (C) Copyright 1999-2009
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

ツイートする FACEBOOK いいね! このエントリーをはてなブックマークに追加

主宰者

藤井孝一
藤井孝一
経営コンサルタント
週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)発起人・元代表
(株)アンテレクト取締役会長

慶応義塾大学文学部を卒業後、大手金融会社でマーケティングを担当。米国駐在を経て、中小企業と起業家への経営コンサルティング開始する。2002年6月「週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)」を設立。この新しい起業スタイルを全国のビジネスパーソンに普及させるべく奔走中。

株式会社アンテレクト

東京事務所:
〒101-0052
東京都千代田区神田小川町3-10 新駿河台ビル4F
Tel.(03)6273-7950
Fax.(03)6273-7951

企業情報はこちら

著者の方へ

広告掲載についてはこちら

TOP