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2010/04/09
20歳のときに知っておきたかったこと

20歳のときに知っておきたかったこと

思考の監獄を破れ―――
いま手元に5ドルあるとする。これを「2時間でできるだけ増やせ」と言われたら、あなたならどうするだろうか?この演習は、私がスタンフォード大学で起業家精神とイノベーションを教える講座から生まれたものだ。どんな問題もチャンスと捉え、工夫して解決できることを示すのが講座の狙いだ。


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■今週の選書
■20歳のときに知っておきたかったこと
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■■選書サマリー  
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思考の監獄を破れ

【1】

いま手元に5ドルあるとする。これを「2時間でできるだけ増やせ」
と言われたら、あなたならどうするだろうか? 

この演習は、私がスタンフォード大学で起業家精神とイノベーショ
ンを教える講座から生まれたものだ。どんな問題もチャンスと捉え、
工夫して解決できることを示すのが講座の狙いだ。

よくあるのが「ラスベガスに行く」「宝くじを買う」など、まぐれ
あたりに賭けるものか、5ドルを元手に「洗車サービスをする」「レ
モネード・スタンドを開く」など、多少儲けようとするものだ。

しかし、私が教えた学生のほとんどは、こうしたありきたりな答え
のはるかに上を行く方法を見つけた。課題に真剣に向き合い、常識
を破った結果、豊かな可能性に気づいたのだ。

実は、大金を稼ぐチームは、元手の5ドルにはまったく手をつけな
い。お金に注目すると、問題を狭く捉えすぎてしまうことに気づい
たからだ。5ドルはあってないようなものだ。

問題はもっと大きな観点で捉え直すべきだ。あるチームは、行列の
できる人気レストランに予約を入れ、長時間待ちたくない人たちに
席を売ることで数百ドル稼ぎ出した。

【2】

こうした演習の成果から、いくつかの意外な点が浮かび上がる。ま
ず、チャンスは無限にあるということだ。いつでもどこでも、周り
を見回せば、解決すべき問題は目に入るものなのだ。

もうひとつは、問題がどれほど大きくても、今ある資源を使えば、
それを解決する独創的な方法が見つかることだ。「それこそが起業
家精神だ」と、スタンフォード大学の同僚たちは口を揃えている。

私たちは、往々にして問題を狭く捉えすぎる傾向がある。「2時間
でできるだけ稼ぎなさい」という単純な課題を出すと、ありきたり
の方法に飛びつく人がほとんどだ。

だが、一歩引いて、広い視点から見ることで、可能性は無限に満ち
ていることがわかる。元手がないことなど言い訳にならない。解決
されることを待っている問題は、いつでも身近にあるものなのだ。

【3】

私の講演を聞いたある企業のトップが、「学生に戻れたら、どんな
にいいでしょう。問題を次々と出されて、創造力を養えるのに」と
嘆いたことがある。

この経営者は、日々の仕事で柔軟に考えなければ解決できない問題
にぶつかっているはずだ。にもかかわらず、私が出すような演習は
「大学という環境だからこそできるのだ」と思いこんでいるようだ。

もちろん、そんなことは決してない。人は誰しも、日々自分自身に
課題を出すことができる。世界を別のレンズ、問題に新たな光を与
えることのできるレンズで見るという選択ができるのだ。

【4】

どんなに大きな問題にも、挑むことはできるのだ。その問題を解決
するには、まず問題を明確にすることだ。製品企画の世界では、こ
れを「ニーズの発掘」と言う。

ニーズを掘り起こすのに必要なことは、世の中のギャップを見つけ、
それを埋めることだ。このスキルは、学習で身につけることができ
る。私が取り上げるのは、サーカス団のシルク・ドゥ・ソレイユだ。

シルク・ドゥ・ソレイユの創設者は、サーカス業界が苦境に陥って
いた1980年代、既存のサーカス団の常識のことごとく逆を行くこと
で、衰退産業という問題をチャンスに変えた。

そこで、授業では、まず伝統的なサーカスの特徴を挙げてもらう。
たとえば「動物による曲芸」「安いチケット」「ピエロ」などだ。
次にこれらの特徴をことごとく逆にする。

つまり「動物は登場しない」「高額なチケット」「ピエロはいない」
などだ。こうしてでき上がった新しいサーカスは、そのままシルク・
ドゥ・ソレイユ風になる。

その上で、シルク・ドゥ・ソレイユの最近の公演のビデオを見る。
すると自分たちの変更がどんな効果を持つかが検証できる。これを
やっておけば、他業界や組織に応用することは簡単にできるのだ。

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■■選書コメント
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本書は、社会に出てから絶対に修得しておくべき考え方を紹介する
本です。「昨日と違う一歩を踏み出したときにこそ、すばらしいこ
とは起きる」というメッセージは力強く、勇気づけられます。

著者は、スタンフォード大学でアントレプレナーシップの講座を担
当する人です。著者の講座は、起業先進国アメリカの中でも、トッ
プレベルの評価を得ています。

そんな起業の専門家が、リスクを取って人生を変えることの大切さ
を語ります。起業家精神とイノベーションのエキスパートが、生き
方やキャリアを語る点が、アメリカらしくてユニークです。

大学の講義をベースにして書かれていますから、文体も構成も明快
で、読みやすく仕上がっています。すでに社会に出て働くビジネス
パーソンなら、すんなり腑に落ちるはずです。

特に、私たちの知らない起業家の体験談や実例が、たくさん詰まっ
ているところが魅力です。具体例から入るので、外国の話でもイメ
ージしやすく、全く退屈することなく読み進めることができます。

タイトルにある通り、二十歳前後の若いうちに出会えれば、ベスト
の本だと思います。もちろん「自力で人生を切り開きたい」という
気概の持ち主なら、年齢を問わず楽しめます。

起業を志す人、起業したばかりの人にとっては必読です。起業教育
の第一人者の言葉だけに、著者の言葉には、何度も勇気づけられる
はずです。

起業などはまったく考えず、会社で頑張りたいという人も、今日の
ような変化の速い時代には起業家精神が不可欠です。それを考える
と、すべてのビジネスパーソンが読んでおくべき本と言えます。

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主宰者

藤井孝一
藤井孝一
経営コンサルタント
週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)発起人・元代表
(株)アンテレクト取締役会長

慶応義塾大学文学部を卒業後、大手金融会社でマーケティングを担当。米国駐在を経て、中小企業と起業家への経営コンサルティング開始する。2002年6月「週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)」を設立。この新しい起業スタイルを全国のビジネスパーソンに普及させるべく奔走中。

株式会社アンテレクト

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