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2010/06/29
フレーム あなたを変える心理学の知恵
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フレームを変えて、人生を変える
窓から見える世界は、その窓の大きさや位置次第で変わる。建物のどこに窓を設けても世界全体を見ることはできない。だから、建築家は、最高の展望を得られる場所に窓を設けようと苦心するのだ。私たちも、世界をあるがままに客観的に見ていると思っているが、建物の窓と同様、心の窓を通して世界を見ている。実は「フレーム」という枠を通して切り取られ、色が付けられた世界を見ているのだ。
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■■ ビジネス選書&サマリー
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■今週の選書
■フレーム あなたを変える心理学の知恵
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■■選書サマリー
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フレームを変えて、人生を変える
【1】
窓から見える世界は、その窓の大きさや位置次第で変わる。建物の
どこに窓を設けても世界全体を見ることはできない。だから、建築
家は、最高の展望を得られる場所に窓を設けようと苦心するのだ。
私たちも、世界をあるがままに客観的に見ていると思っているが、
建物の窓と同様、心の窓を通して世界を見ている。実は「フレーム」
という枠を通して切り取られ、色が付けられた世界を見ているのだ。
建物の窓と同じように、私たちも最高の窓を持てば、人生の最も美
しく、幸せな景色を臨み、味わうことができる。最高のフレームを
持って、人生を再構築しようという勇気こそが知恵の目的地なのだ。
【2】
「フレーム」とは、何か。最も一般的な使われ方としては、窓枠や
額縁、メガネのフレームなどがある。これらは、すべて何かを「見
る」ことに関連している。
フレームは、境界なく無限に広がる世界から、特定の場面や対象を
切り取る機能を持っている。たとえば、同一の風景でも、写真家に
よって撮影した写真が違うのは、彼らが使うフレームが違うからだ。
心理学や社会学の分野でも同じだ。フレームは「世界を見る時の枠」
という意味で使われる。つまり、一言で言えば、世界を眺めるため
に使う「心の窓」のことだ。
それは、ある特定の方向で世界を見るときのサポートをするものだ。
同時に、私たちが見る世界を制限する検閲官の役割も果たす。
つまり、私たちは、それぞれに違う「フレーム」という心のメガネ
を通して世界を見ているのだ。毎日、見聞きしている言葉や内容は、
それぞれの人のフレームによって評価が変わる。
誰かが「世界はこうだ、周りの人はこうだ」と評価していても、そ
れは、客観的な事実とは言えない。話す人が、どんなフレームを持
っているかを物語っているに過ぎないと考えるのが正しい。
【3】
あるところに、清掃員として働く男性がいた。早朝から悪臭と埃を
かぶってゴミを片付け、道路を清掃する仕事をしている。楽な仕事
でも、尊敬されるような仕事でもない。給料も決して高くない。
ところが、彼の表情はいつも明るい。ある日、一人の若者が、彼に
「なぜ、いつもそんなに幸せそうな表情をしているのか」と訊ねた。
答えは傑作だった。「私は今、地球の片隅を掃除しているんだよ!」
これこそが、幸せな人間が持つフレームだ。この清掃員は、自分の
仕事を「金稼ぎ」や「道路掃除」ではなく。「地球を掃除する仕事」
ととらえていたのだ。
「地球を掃除する仕事」というフレームは「これがどんな意味を持
つか」に関するフレームだ。幸せな人は、このように意味にフォー
カスしたフレームで世界を見ているのだ。
【4】
普通の人は「とにかく生計を立てなければならないから」などと考
えてしまう。理由や意味を問う「上位レベル」のフレームではなく、
身近な問題を問う「下位レベル」のフレームで物事を見るのだ。
上位と下位のフレームの決定的違いは、上位フレームが「なぜこれ
をするのか」つまり「Why」を問うのに対し、下位フレームは「ど
うやってこれをするか」つまり「How」を問う点だ。
上位フレームは「なぜこの仕事が必要か」と、その理由と意味、目
標を問う。一方、下位フレームは、「その仕事が楽か」「時間、成
功の可能性はどうか」など、具体的なところを問う。
究極的な目標や大きなビジョンに目を向けず、常に自分の周りの小
さな範囲で、目に付くものだけに神経を無駄に使ってしまうのだ。
同じ事柄でも、それを見る時に、どのレベルのフレームで見るかは
本人が選択できる。この選択が、人生の幸せや意味を追求する上で
決定的な影響を与えるのだ。
物事の意味や理由を深く問う上位フレームこそ、私たちが死ぬ間際
まで持ち続けなければならない人生に対する態度だ。これこそが、
子孫に伝えなければならない最も大きな遺産なのだ。
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■■選書コメント
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