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2010/07/09
「第二の脳」のつくり方
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「フロー」状態は作れる
誰にでも、無我夢中で、楽しい、最高の心の状態がある。心理学者で、アメリカのシカゴ大学教授、ミハイ・チクセントミハイ博士は、この「最高の瞬間」を「フロー」と名づけた。このフローが、私たちのパフォーマンスの質を決定する。私たちの心は、常に「フロー状態」か、フローではない「ノンフロー状態」のいずれかにあるのだ。
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■■ ビジネス選書&サマリー
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■今週の選書
■「第二の脳」のつくり方
■辻秀一/祥伝社
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■■選書サマリー
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「フロー」状態は作れる
【1】
誰にでも、無我夢中で、楽しい、最高の心の状態がある。心理学者
で、アメリカのシカゴ大学教授、ミハイ・チクセントミハイ博士は、
この「最高の瞬間」を「フロー」と名づけた。
このフローが、私たちのパフォーマンスの質を決定する。私たちの
心は、常に「フロー状態」か、フローではない「ノンフロー状態」
のいずれかにあるのだ。
フロー状態が24時間の中にたくさん存在すれば、パフォーマンスが
上がり、元気で自分らしい人間でいられる。結果を出している選手
やチームは「フロー状態」を求める発想がある。
心をフロー化する脳の機能としてのスキルを「第二の脳」という。
これがあれば、いつでもどこでも再現性高く、自動的に自分の心を
「揺らがず・とらわれず」のフロー状態に導くことができる。
【2】
「心エントリー」は二つのフェイズでとらえることができる。まず
「よりよい心の状態でいる」こと、そして、そのような心の状態を
自ら生み出す新しい脳の力「第二の脳を持つ」ことだ。
人間の脳の機能には、大きく分けて四つの役割がある。第一の役割
は、生命維持機能だ。これは、心とは無関係の部分だ。鍛えること
ができない。
第二の役割は、記憶の働きをなす知識の機能だ。知識自体は心のフ
ロー化には何ら関与しない。ただし、知識が認知の機能に影響して、
間接的に心に影響している。
第三の役割は、認知の機能だ。これが自分の周囲の状況や出来事に
意味づけをしている。この意味づけが「揺らぎ・とらわれ」といっ
た心の状態、フローでない心の状態を引き起こす。
たとえば、雨が降っているとする。それを見て、認知の脳の機能が
働き「傘を差す」というパフォーマンス内容を決定する。その一方
で「雨は嫌だなあ」という意味づけからマイナスな感情を作り出す。
第四の役割は、スキルを学習し、獲得していく機能だ。たとえば、
私たちが箸を使えるのは、脳が「箸を使う」というスキルを長年の
繰り返しから獲得したからだ。
【3】
人間として生きている限り「認知の脳の機能」をストップさせるこ
とはできない。だから、フロー状態を作るなら、まず、認知を変え
て、意味づけを変化させることが必要だ。
だが、ネガティブな認知を、無理にポジティブな認知に変えようと
しても限界がある。たとえば、私は雨が苦手だが「認知次第で雨も
好きになれる」などと言っても無理がある。
「雨も人類の役に立っているんだ」とか「この水が飲めるのも雨の
おかげだ」などとポジティブに雨の認知を変えようとしても、心の
奥底で「雨は苦手で嫌い」なことは変えようがない。
そこでお勧めしたいのが、もうひとつの解決策だ。心の状態をフロ
ー化させる新しい「第二の脳」の機能を形成するのだ。この「第二
の脳」を鍛えれば、常にフロー状態をつくり出すことができるのだ。
【4】
応用スポーツ心理学では「ZONE」と呼ばれ、注目されてきた心
の状態がある。たとえば、野球選手なら、ボールが止まって見える
という心の状態だ。フローは、このZONEに近い。
ZONEは、究極のフロー状態だ。ただ、私の言うフローは、この
ような「ある特殊な状況」での「特別な心の状態」ではない。
人間には、常に心の状態が存在する。「揺らがず・とらわれず」の
状態なら「フロー状態」であり「揺らぎ・とらわれ」が生じていれ
ば「ノンフロー状態」に傾いたことになる。
フロー状態は、どんな瞬間にも存在し、特別なものではない。状況
に即した最大・最適・最高のパフォーマンスを発揮させる心の状態
のことなのだ。
これは、ZONEのように、自分で作りだすことが難しく、ただや
ってくるのを待つ状態ではない。「第二の脳」を使えば、いつでも、
傾けることができる心の状態のことなのだ。
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■■選書コメント
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目の前のことに没頭しているフローという状態、これが最高のパフ
ォーマンスを生み出します。このフロー状態に着目し、自分の意思
で意図的に作り出すことを目指します。
本書では、フローの状態を、心が「揺らがず・とらわれず」の状態
という風に広くとらえます。その状態に意図的に傾け、維持するテ
クニックを解説します。
その際、機能するのが「第二の脳」という働きです。これが心をフ
ロー化します。その具体的な方法を、応用スポーツ心理学の視点か
ら解き明かす超実践的な内容です。
仕事でも、スポーツでも、その時の気分でやる気が出たり、出なか
ったり、集中できたり、できなかったりということが、誰にでもあ
ると思います。
その引き金を引くのは、体調や天候、家族や同僚の一言など、外部
環境です。そうした外部要因に惑わされず、自分でコントロールで
きたら、仕事もスポーツも、もっと成果が上がります。
実際、高いパフォーマンスをあげる人は、自分で自分の気分をコン
トロールしています。そのためのテクニックも持っています。
しかし、自己流では効率が悪いのも事実です。そこで、スポーツチ
ームや企業のメンタルトレーニング、産業医として活躍してきた専
門家に学びます。
医師が書いた本の中には、概念的な内容のものも少なくありません。
その点、本書、具体的な手順まで落とし込んでいます。
仕事をどんどんこなして活躍したいのに、いまひとつ成果が出てい
ない人、エンジンがかかるのが遅い人、気持ちの切り替えが下手な
人、やる気や根気にムラのある人にお勧めです。
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