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2010/10/08
「日本で2番目に高い山」はなぜ話題にならないのか?
日本で二番目に高い山は?
「日本で一番高い山は?」この問いに、多くの人は「富士山」と答える。では、2番目に高い山は何か知っているだろうか。答えは「山梨県にある南アルプスの北岳」だが、知らない人が多い。理由は、一番は話題になるが、二番目以降はその他大勢と変わらず、話題にされることがないからだ。だが、二番でも着眼点や切り口さえ変えれば、一番になることは可能だ...
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■■ ビジネス選書&サマリー
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■今週の選書
■「日本で2番目に高い山」はなぜ話題にならないのか?
■杉本和隆/マガジンハウス
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■■選書サマリー
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日本で二番目に高い山は?
【1】
「日本で一番高い山は?」この問いに、多くの人は「富士山」と答
える。では、2番目に高い山は何か知っているだろうか。答えは「山
梨県にある南アルプスの北岳」だが、知らない人が多い。
理由は、一番は話題になるが、二番目以降はその他大勢と変わらず、
話題にされることがないからだ。だが、二番でも着眼点や切り口さ
え変えれば、一番になることは可能だ。
たとえば、高さでは二番でも「日本アルプスの中では一番の高さだ」
「登山の難しさは最高峰」という具合に、範囲を絞って、その中の
何かで一番にすればいいのだ。
一番になれば「話題」になる。話題なればヒットする。ヒットの鍵
は「話題」が握っている。だから、話題の商品、人、企業は、話題
になるように仕掛けられてヒットにつながっているのだ。
【2】
「バズ」という言葉がある。これは、人がうわさし合ってざわめい
ている状況、あるいはクチコミがいたるところで起こっている状況
を意味する言葉だ。
このバズが、私たちの目や耳に届くルートは、ひとつには井戸端会
議のようなリアルなクチコミで、家族、友人、同僚などから伝わっ
てくるものだ。
そして、ブログやツイッターなどのソーシャルメディアによるクチ
コミ、テレビや新聞、雑誌などマスメディアからの情報も「バズ」
になる。
この「バズ」を、モノやサービスを売るために意図して仕掛けるP
R活動のことを「バズPR」と呼ぶ。先に述べた「一番」になるこ
とのほかに例を挙げると、有名人を起用するという方法がある。
有名人の動向は常に注目されているから、有名人をからめた企画を
考えれば、クチコミの対象となりやすく、話題になりやすいのだ。
【3】
無理して話題など作らなくても、クオリティさえ高めれば自然と話
題になり、商品は自然に売れていくという意見もある。確かにビジ
ネスにおいて、クオリティは重要だ。
しかし、成熟した日本では、いくら現場でこだわりや違いを発揮し
たつもりでも、お客様から見たら、あまり違いを感じられていない
ことが多い。商品が優れていても、大ヒットは生まれにくいのだ。
できるだけ多くの人に知ってもらうためには、話題で後押しするこ
だ。たとえば「鼻セレブ」というティシュは、クオリティは高いの
に、当初その良さが伝わらず、売れ行きが滞っていた。
しかし「鼻」と「セレブ」というミスマッチな言葉を組み合わせる
ことで、あえて「違和感」をつくりだし、消費者の反応を引き上げ
ることに成功、その結果、ヒットにつながった。
【4】
「話題」は大企業でないと仕掛けられないと思いがちだ。しかし、
お金も知名度もない企業や個人でも、頭を使ってアイデアを出せば、
「話題」は仕掛けられる。
もともとベンチャー企業であったユニクロ、楽天、ソフトバンク、
ライブドアが成功したのも、コストをかけずにみんなに知ってもら
う「バズ」を仕掛け、世の中の話題の的になったからだ。
たとえば、ライブドアは、プロ野球球団、大阪近鉄バファローズの
買収で球界参入を狙い、フジテレビの親会社のニッポン放送に敵対
的買収を仕掛け、衆議院議員選挙に出馬などで知名度を獲得した。
これも知名度の低いベンチャー企業が展開する話題づくりとしては、
画期的な方法だった。
他にも、人ではなく犬を社員として入社させるとか、失恋休暇、バ
ーゲン半休など、女性が好みそうな、珍しい社内制度を導入して話
題をつくり、知名度を上げることに成功した企業もある。
大企業だけが世の中を牛耳る時代は終わった。これからは、発想力
を持つ企業、個人が成功していく時代なのだ。
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■■選書コメント
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ヒットを生み出すための話題づくりを紹介する本です。無名だった
「PRIDE」や「ハッスル」をメジャーにし、今では企業のPR
活動を手掛ける、話題づくりのプロが教えます。
「モノが売れない時代」と言われますが、売れているものは、売れ
ています。売れているものの共通点は、何かと話題になっていると
いうことです。
「売れたから話題になった」ように言われますが、実際は「話題に
なったから売れた」が正解です。さらに言えば「話題になるように
作られた」というのが本当のところです。
私もよく「どうしたらメディアに紹介されますか」と相談されます。
しかし、どんなに頑張っても、たとえメディアにコネがあっても、
話題性のないものは、決して取り上げられません。
だから、ヒットを作りたければ、商品づくり、さらにいえば、何を
ビジネスにするか、の段階から、話題性を見越して始めることです。
ただ、すでに立ち上げたビジネスなど、限界もあります。
だから、本書の法則が役に立ちます。本書では、話題になるコツを
「バズの法則」という18の法則にまとめて紹介します。それぞれ
に、最近話題の商品や企業、出来事などを実例につけて解説します。
さらに、話題を生み出す発想法の作り方や、自ら発信者になる方法
など、手軽にできて、効果がありそうな具体的な方法も紹介してあ
ります。
これからは、どんな企業も話題の発信が不可欠です。それを考える
と、経営者や、広報やマーケティング、商品づくりに従事する人は
もちろん、すべてのビジネスパーソンが読むべき本です。
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