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2010/11/12
2択思考
二つに一つを繰り返す
朝起きてから夜寝るまで、私たちは日々、それこそ数百から数千という「選択と決断」を繰り返している。自分は何も決めていないと考える人も、無意識に決断を繰り変えている。朝、目覚ましが鳴った時、すぐ起きるか否か。その後はトイレに行くか、行かないか。食事はしっかりとるか、軽めにするか。上着は、どうするか。靴下の色はどれにするか...
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■今週の選書
■2択思考
■石黒謙吾/マガジンハウス
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■■選書サマリー
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二つに一つを繰り返す
【1】
朝起きてから夜寝るまで、私たちは日々、それこそ数百から数千と
いう「選択と決断」を繰り返している。自分は何も決めていないと
考える人も、無意識に決断を繰り変えている。
朝、目覚ましが鳴った時、すぐ起きるか否か。その後はトイレに行
くか、行かないか。食事はしっかりとるか、軽めにするか。上着は、
どうするか。靴下の色はどれにするか。
会社に行けば、溜まっているメールの中からいち早く返信をするも
のを決めて処理しなければならない。同僚や部下とのコミュニケー
ションもとらなければいけない。
これらの決断は、いずれもさほど悩まなくてもいい事柄ばかりだ。
だから多くの人は、ほぼ無意識にスピーディにこなすことができる
はずだ。
しかし、私たちの日常には、簡単には下せない決断も数多くある。
たとえば、大事なプレゼンや商談に向けてやるべきこと。家や車な
ど大きな買い物を前に、多くの選択肢から悩むこともあるだろう。
【2】
何かを決断するのに、焦る必要はないという意見もある。だが、決
定が遅れることでビジネスチャンスを逃したり、人づき合いや恋愛
の理想的なタイミングを逃したりすることも十分考えられる。
なぜ決められないのか。それは、選択に「迷い」があるからだ。多
くの選択肢の中から一つだけ選ばなければならない場合、迷うのは
当たり前だ。重要な決断なら、迷いはより強くなる。
しかし、もし2つからひとつを選ぶ、一対一で考えられる状況だと
したら、選択はそれほど難しくは感じないはずだ。「2択で考える」
ことのメリットは、そこにある。
たとえ選択肢が100個あっても、それを1対1の決定の繰り返しと
考えればいい。そうすれば、最適な一つを、速く、正確に選ぶこと
ができる。「2択術」は、人生やビジネスの「公式」なのだ。
まず2つのうちからひとつだけ選ぶクセをつけることだ。そうすれ
ば、時間を無駄にしたり、迷った挙句にアバウトな決断をして、後
悔したりすることはなくなるはずだ。
【3】
「2択」というと、2つの選択肢から1つを選ぶもの、○・×や、
白・黒つける、すなわち「勝ち負けを決めるもの」と思うかもしれ
ない。しかし、2択はそれだけではない。
イエス・ノー、○・×、白・黒のほかにも、△やグレーな選択もあ
り得る。確かに、2つしかないものから1つだけを選ぶのは、一番
わかりやすい2択の形だ。
しかし、実際には、多くのものから1つだけ選ぶというシチュエー
ションのほうがずっと多いはずだ。世の中の森羅万象を、白か黒、
0か100かと割り切って、デジタルに考えることはできないのだ。
ただ、物事を正確かつ、迅速かつ、能率よく判断していくために、
2つに絞って考えていくことが有効だ。本当はヒモのように連続し
ているものを、あえて二つに割り切って考えるのだ。
【4】
2択で考えると、決断力が向上する。ポイントは「決める」ことよ
り「気付く」ことだ。2択を繰り返すことで、決断のスピードが上
がる以上に、物事を見る目が向上する。
自分には決断力があると思っている人は、2択を繰り返し「なぜそ
れを選んだのか?」というプロセスを分析することだ。そうすれば、
頭が整理され、さらに決断がスピーディになっていくはずだ。
逆に、決められない人は「なぜ決められないのか」という理由に思
い至ることができる。その結果、ムダに迷うことがなくなり、思考
がシェイプアップされる。
2択は、目の前に決定事項がある人たちだけのものではない。自分
自身のセンスを上げるためにも必要なのだ。つまり、2択は、すべ
ての人にとって必要な思考スキルなのだ。
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■■選書コメント
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複雑になる一方の世の中の様々な事象を二つに分け、一つを選択す
ることで、考えを進める思考法を「二択思考」と名付け、その効用
や、具体的な方法を解説します。
二択思考なら、様々な選択が容易になり、しかも時間を効率的に使
え、自由に生きられるようになります。著者は、著述家で、映画に
もなった『盲導犬クイールの一生』などの石黒謙吾さんです。
選択機会の多い時代です。しかも、スピードの時代でもあります。
多くの選択肢から、スピーディに選択することが求められます。朝
のメールチェックひとつとっても、膨大な選択をしています。
そのメールを、すぐ読むのか、返すのか、返すならどう返すかなど、
瞬時の選択を迫られています。かつてはメールなどなかったのです。
これだけでも、選択機会の急増が分かります。
もちろん、本書は単なる選択の仕方の解説本ではありません。頭を
機能的に働かせる方法を解説したものです。読めば、やがて決断力
や物事を手際よくこなせるようになるはずです。
テーマは、思考法ですが、文体は読みやすく、分かりやすく書かれ
ています。まるで、コラムのような調子で続きます。誰もが気楽に、
楽しく読むことができます。
しかも、テーマは「二択で考える」というワンテーマです。それで
も、密度の濃い内容です。ところどころに深い洞察が感じられ、ま
ったく飽きません。まさに、プロの文章です。
日々、選択に悩む人、また、脳味噌を鍛えたいと考えている人、自
分なりの思考法を確立したいと考えている人など、あらゆる年代の
ビジネスパーソンにお勧めします。
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