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2010/11/19
起業のファイナンス ベンチャーにとって一番大切なこと
イケてるヤツらを目指す
今、世間は不況の真っただ中にある。マスコミに流れるニュースも、デフレ、就職難、倒産など、不安な気持ちになるものばかりだ。自分で会社を始めるなど、思いつきもしない人がほとんどのはずだ。だが、不況時は起業のチャンスだ。まず、不況時に堅め堅めに考えて商売を始めたほうが、好況に浮かれて起業するより、成功率が上がる...
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■■ ビジネス選書&サマリー
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■今週の選書
■起業のファイナンス ベンチャーにとって一番大切なこと
■磯崎哲也/マガジンハウス
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■■選書サマリー
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イケてるヤツらを目指す
【1】
今、世間は不況の真っただ中にある。マスコミに流れるニュースも、
デフレ、就職難、倒産など、不安な気持ちになるものばかりだ。自
分で会社を始めるなど、思いつきもしない人がほとんどのはずだ。
だが、不況時は起業のチャンスだ。まず、不況時に堅め堅めに考え
て商売を始めたほうが、好況に浮かれて起業するより、成功率が上
がる。
また、不況時には起業を考えるライバルが少ない。ビジネスは競争
だから、儲かれば誰かがまねをする。分け合うパイが同じなのに競
争相手が増えれば、当然利益は少なくなる。
しかし、ライバルが少ない時に起業すれば、みんなが気づいて腰を
上げるころには、優位なポジションに先回りできる。結果的にビジ
ネスとして成功する可能性も高くなるのだ。
【2】
ベンチャーを始めるにあたって大切なことは「起業のイメージ」を
持つことだ。自分でビジネスをはじめると何がどうなるのか、具体
的なイメージを持っておくことが必要だ。
もちろん、ノウハウは業種によって違う。しかし、ファイナンスに
ついては、かなり共通している。そして、多くのベンチャー企業が、
ファインナスの知識がないために苦境に陥っている。
「会社の設立の仕方」や「ストックオプション発行」など、個別の
手続きやルールを覚えることも重要だ。しかしビジネスは「結果」
の勝負だ。だから、ルールを覚えただけでは勝てない。
そもそも、ビジネスは計画通りにはいかない。ライバルの出方で、
状況は無数に変化する。また、すべての情報が入手できるわけでも
ない。必要なことは、状況次第でフレキシブルに対応する能力だ。
【3】
起業には、大きく「資金調達がいらない起業」と「資金調達が必要
な起業」の2種類がある。
まず「資金調達がいらない起業」についてだが、昨今ビジネス環境
は大きく変化している。そのため、情報通信関係のコストが激安に
なり、パソコンは10万円を切る価格で手に入る。
また「クラウド」が充実し、サーバー投資の必要も低下している。
ネットのおかげで、取引先はもちろん、役員や従業員とのコミュニ
ケーションさえ、ネットですんでしまうことも多い。
最近は「店舗」はウェブページを立ち上げるだけ、オフィスは自宅
という人も増えている。さらに「起業イコール会社を辞めること」
でもなくなってきた。会社員として、働きながらでも起業できる。
「資金」がほとんどなければ、経営管理に関する知識もあまり要ら
なくなる。「資金調達がいらない起業」では、起業のリスクは格段
に小さく、簡単なのだ。
【4】
一方で「資金調達が必要な起業」もある。これは、大きな設備投資
や先行投資が必要なビジネスだ。当然、起業家が持っている資金だ
けでは足りない。
仕事のやり方を工夫すれば、お金をかけずに大企業と同じことがで
きるといっても、物理的な設備が必要な業態もある。たとえば、店
舗を必要としたり、研究開発やシステム投資が必要なビジネスだ。
また、起業時に資金が不要でも、ライバルが出てきたり、勝負をか
けて急成長したりする時には、資金調達が必要だ。このように資産
に投資したり、そのために資金調達をするとリスクが出てくる。
リスクがあるから、それをマネジメントするためのノウハウが必要
になる。ただし「リスク=悪」ではない。そもそもリスクがゼロで
大儲けできる話など転がっていない。
また「投資しなければ、将来に競争に負けて、事業がダメになる」
というケースもある。競争があれば、ライバル企業が資金調達して
投資をしている時に、現状にとどまっていることは危険なのだ。
大切なことは、そのリスクをマネジメントする知識やノウハウを身
につけることだ。だから、特に「資金調達が必要な企業」では、フ
ァイナンスの知識が不可欠なのだ。
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■■選書コメント
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本書は、最近すっかり少なくなった起業の本です。しかも外部から
資金を調達し、上場やバイアウトを目指す本格的なベンチャー企業
がテーマです。
いわゆる成功者の体験談や精神論ではありません。起業してから上
場に至るまで、起業家がどんなプロセスを踏んでいくのかイメージ
できるよう、専門家が詳しく教えてくれます。
起業したら「あわよくば上場」と考える人が多いと思います。ただ、
それがどのような道筋をたどるのか、なかなかイメージしにくいの
が現実です。
書籍をあたっても、それでなくても起業の本が少ない中、上場まで
念頭に置いて書かれた本は、さらに少なくなります。市場が小さい
上に、経験者がほんの一握りしかいないからです。
その点、本書は、経験豊富なプロによる貴重な本です。ファイナン
ス、企業価値、資本政策といった専門的なことを、詳しく、しかも
わかりやすく書いてあります。
専門的といっても、教科書にあるような、法律や規制の話を網羅し
たものではありません。起業すると、何が起きるのか、何をしてお
くべきかがイメージできるように書いてあります。
これから起業する人や起業したばかりの人は「いつかは上場」と思
っていても「勉強はいずれ」と思っているかもしれません。しかし、
この手のことは、後で取り返しがつきません。最初が肝心です。
だから、本書は上場を目指して、ベンチャーを立ち上げ、頑張って
いる人だけでなく、いずれ起業したい人、まもなく起業する人、起
業したばかりの人にも読んでおいていただきたいと思います。
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