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2011/02/18
グレートカンパニーの作り方

グレートカンパニーの作り方

「でっかく」から「よく」へ
世界的不況の影響で、日本企業には厳しい時代が続いている。とりわけ国内でビジネスを展開する「内需」型の企業にとっては、生産人口の減少など、構造的に売り上げの増加が難しい状況だ。過去にも不景気と言われた時代が幾度もあったが、そんな中でも、好業績を誇った企業が少なからず存在していた。キーワードを2つ挙げるなら「時流適応型」企業と「原理原則を貫く」企業だ...


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■今週の選書
■グレートカンパニーの作り方
■五十棲剛史/大和書房
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「でっかく」から「よく」へ

【1】

世界的不況の影響で、日本企業には厳しい時代が続いている。とり
わけ国内でビジネスを展開する「内需」型の企業にとっては、生産
人口の減少など、構造的に売り上げの増加が難しい状況だ。

過去にも不景気と言われた時代が幾度もあったが、そんな中でも、
好業績を誇った企業が少なからず存在していた。キーワードを2つ
挙げるなら「時流適応型」企業と「原理原則を貫く」企業だ。

時流適応型とは、その時代時代の時流に合っているということだ。
今なら、たとえば「ディスカウント」すなわち「安さ」だ。一方、
原理原則とは「当たり前のことをきちんとやる」ということだ。

ところが、ここ数年、そのいずれか、もしくは両方ともに合致して
いないのに、確実に業績を伸ばしている企業が登場し始めている。

たとえば「独自固有の長所を持つ」企業だ。この「独自固有の長所
を持つ」ことこそ、実は「グレートカンパニー」、すなわち「すば
らしい会社」の重要な要素の一つなのだ。

【2】

不況は、企業経営者の事業意欲に暗い影を落としている。かつての
ように「売り上げを将来は100億円、1000億円に伸ばしたい」とい
った成長マインドを持つ経営者が少なくなってきている。

一方で、最近経営トップがよく口にするのが「いい会社にしたい」
ということだ。規模や売り上げのスケールを追うのではなく「いい
会社」を作りたいというのだ。

これは、極めて正しい選択肢だ。世の中の大きな流れを読み取って
いると言える。「今、どんな会社が伸びているのか」ということに
気づいているということだ。

「いい会社」とは、厳しい状況にあっても、業績を伸ばせる可能性
を持った企業に他ならないからだ。そして、この選択肢こそ、海外
に出て行くという道以外の、業績をアップさせる道なのだ。

【3】

ここで注意すべきことは「いい会社」の定義だ。これまで一般にイ
メージされてきた、バランスの取れた「健全な会社」を目指しても
あまり意味はない。

経営コンサルティングの場面では「健全な会社」のための「企業診
断」なるものが行われる。これは身体の健康診断のように、戦略や
商品、人材、財務などの評価項目に診断点数を出すものだ。

これを実施することで、業界の標準点などをベースに、自分たちの
会社が業界レベルでどのくらいの位置にあるのかがわかる。

たとえば、業界の標準点をベースに作り出した合格点が60点で、そ
れぞれの項目について60点をカバーできるなら「会社は健康」とい
う評価が得られるのだ。

しかし、企業診断で健全とされた会社が、伸びているわけではない。
逆に、1つだけ100点で、あとはほとんど10点しかつけられないよ
うなバランスの悪い会社が、むしろ急激に伸びていたりする。

【4】

たとえば、電設資材メーカーの未来工業という会社では、報告・連
絡・相談の、いわゆる「ほうれんそう」が禁止になっている。さら
に上司からの指示・命令も禁止だ。

これは、社内コミュニケーションが円滑かどうかという点で、企業
診断で間違いなくチェックされる項目だ。しかし、それをやってい
ないのに、同社は大きく伸びている。上場もしている。

「ほうれんそう」や上司からの指示を禁止しているのは、同社は、
モノづくり企業として「自分で常に考える」ことをモットーにして
いるからだ。

相談や指示をしていたら、社員は自分で考えなくなる。うまくいか
なかったら「上司に言われたとおりにやった」と責任回避ができて
しまう。これでは、良いアイデアは出てこないという発想なのだ。

このように、こだわっていることには徹底的にこだわるが、一般的
な「いい会社」としての評価項目は一切気にしない。そんな会社が、
今、好業績を生みだしているのだ。

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■■選書コメント
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人口減少などにより低成長を見込まざるを得ない日本で、企業が埋
没せずに生き残るために、どうあるべきかを示し、その具体的な対
応策を紹介する本です。

著者は、あの船井総研の看板トップコンサルタントとして、ユニー
ク、かつ大胆な提言で中小企業の経営者から絶大に支持されている、
五十棲剛史さんです。

これからの企業は、売上や従業員数、企業価値などの「規模」でな
く、自社らしさを発揮して、顧客、従業員の満足を実現する「グレ
ートカンパニー」を目指すべきと語ります。

かつて、経営者は会社を大きくすることを目指して頑張りました。
もちろん、一定の売上を上げ、利益を確保することは、これからも
重要なことです。

しかし、日本にあって、今後あらゆる会社が果てしない規模拡大を
志向することは不可能です。理由は、人口減少、生産者人口の減少
による市場の縮小が避けられないからです。

あとは、新しい市場を求めて海外に出て行くしかありませんが、す
べての会社が海外に出て行き、海外を市場に成長できるわけでもあ
りません。

そこで、注目したいのが「グレートカンパニー」です。本書では、
その実態と大切さ、いくつかの事例、具体的なやり方などを詳しく
解説します。

事業規模以外の新しい価値を模索している会社、昨今の不況で会社
が停滞し、目指す場所を見失っている会社の経営者や経営幹部、そ
の他、企業の戦略を担う部門の方やコンサルタントにお勧めです。

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発行元:(株)アンテレクト 藤井孝一 Copyright 1999-2011
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主宰者

藤井孝一
藤井孝一
経営コンサルタント
週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)発起人・元代表
(株)アンテレクト取締役会長

慶応義塾大学文学部を卒業後、大手金融会社でマーケティングを担当。米国駐在を経て、中小企業と起業家への経営コンサルティング開始する。2002年6月「週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)」を設立。この新しい起業スタイルを全国のビジネスパーソンに普及させるべく奔走中。

株式会社アンテレクト

東京事務所:
〒101-0052
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Tel.(03)6273-7950
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