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2011/05/27
「しきる」技術

「しきる」技術

「しきり上手」は「仕事上手」
あなたは「しきる」という言葉にどんなイメージを持っているだろうか。強烈なリーダーシップでチームを掌握し、難局を打開し、成功へと導く、そんな映画の主人公のようなイメージかもしれない。確かに、これは偉大なリーダーの姿だ。「カリスマ」という言葉が当てはまる。たとえばオバマ米国大統領やアップル社のスティーブ・ジョブズ氏などの名前が思い当たる...


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■今週の選書
■「しきる」技術
■克元亮
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■■選書サマリー  
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「しきり上手」は「仕事上手」

【1】

あなたは「しきる」という言葉にどんなイメージを持っているだろ
うか。強烈なリーダーシップでチームを掌握し、難局を打開し、成
功へと導く、そんな映画の主人公のようなイメージかもしれない。

確かに、これは偉大なリーダーの姿だ。「カリスマ」という言葉が
当てはまる。たとえばオバマ米国大統領やアップル社のスティーブ・
ジョブズ氏などの名前が思い当たる。

世の中は、こういうタイプのリーダーを求めている。だが、一般の
人から見ると、神から授かったような才能で「カリスマ」と呼ばれ
る人の存在は、あまりにも遠い。

では、そのような才能を授からなかった一般人には「しきり役」は
つとまらないのかといえば、そんなことはない。「しきる」スタイ
ルは違っても「しきる」ことはできるのだ。

【2】

普通の人が、オバマやスティーブ・ジョブズのような「カリスマ」
的なリーダーを表面的にまねても無駄だ。中身のない格好つけにな
ってしまうのがオチだ。

自ら意思決定し、チームの先頭に立ち、信頼関係で結ばれたメンバ
ーに指示・命令するのが彼らのやり方だ。卓越した判断力や行動力、
そしてメンバーとの信頼関係があるため、必然的にチームは動く。

だが、それがないまま指示・命令すれば、メンバーは「仕事を押し
つけられた」と感じるだけだ。リーダーに指示された仕事を淡々と
こなすだけになり、指示された以外の仕事はしなくなる。

リーダーにとって一番大切なことはゴールに到達することのはずだ。
そのために「しきる」のだ。ゴールに到達できるなら、スタイルは
問わない。オバマやジョブズのようでなくてもいいのだ。

【3】

リーダーシップには、指示型と支援型の2つのスタイルがある。指
示型は自分が主体だが、支援型はメンバーが主体だ。指示型のリー
ダーに抵抗があるなら支援型でもいいのだ。

大切なことは、結果としてゴールに到達することであり、指示が求
められているわけではない。指示することも、支援することも、ゴ
ール達成のための手段に過ぎないのだ。

指示型のリーダーの中には「自分が細かく指示しないと、チームは
動かない」と言う人がいる。自分がすべて指示することで、チーム
が回っていると思っているのだ。

だが、メンバーにすれば「なぜこの仕事をするのか」「この仕事を
することで何が得られるのか」わからない。作業員的に扱われるの
で、仕事をしていても楽しくない。

指示型のリーダーが「自分がいないと仕事が回らない」と心配しな
がら、休暇をとったものの、休みが明けたら仕事は順調に進んでい
たということは、実はよくあることなのだ。

【4】

すべて指示しなければチームは動かないというのは錯覚だ。リーダ
ーは、オーケストラの指揮者のようなものだ。自分自身は楽器を一
番うまく弾ける必要はない。

むしろ、バイオリン奏者やピアノ奏者が最高のパフォーマンスを発
揮できるように、メンバーの能力を上手に発揮させることを心がけ
ることだ。

自発的に論議が起こり、メンバーが自分で考え、行動に移すように
なる。しきる技術を身につけたリーダーは、メンバーを巻き込んで
仕事をする。結果として、メンバーが育ち、チーム力がアップする。

メンバーの実力がもっとも発揮できるようにお膳立てをするのが、
「しきる技術」だ。これができるようになれば、持続的に業績を残
すことができるはずだ。

リーダーが、チームのゴール達成を支援するというスタンスをとる
と、メンバーは自分で考えて行動するようになる。こうなれば、チ
ーム内には、これまでになかった一体感が芽生えるはずだ。

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■■選書コメント
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本書は、リーダーシップの本です。ゴールを設定し、そのゴールに
向かってチームを動かしていく「しきり」の手法を、具体的、かつ
わかりやすく教えてくれます。

「しきる」力は、才能、少なくとも適性次第と思いがちです。しか
し、社会人になれば、適性の有無にかかわらず、しきらざるを得な
くなります。誰もが「しきり」とは無縁でいられないのです。

しかし、リーダーシップ関連の本の多くは、最初にお手本になるリ
ーダー像を示し「どうすればその人に近づけるか」を教えます。し
かし、その多くは普通の人にはなかなかできないことばかりです。

「カリスマ性を持て」といわれても、普通の人にはできません。そ
の点、本書のリーダーシップは「才能」でなく「技術」として書か
れていますので、誰にでも、気軽に取り組むことができます。

リーダーに面と向かって「しきり」の巧拙を指摘できるメンバーは
なかなかいません。だから、リーダーはいつも「これでいいのか」
と迷いながらしきっています。本書は、そのチェックに使えます。

また、誰でも壁にぶつかります「メンバーがやる気を出さない」「メ
ンバー間のトラブル発生」「どうしても合わない人がいる」など、
ぶつかる壁は様々です。その対処法も書いてあります

組織は年々フラット化しています。プロジェクトチームなども頻繁
に立ちあげられます。これまで以上に、若くしてチームを任される
可能性があります。

リーダーを突然命じられた人、今にも命じられそうな人、「チーム
をしきりたい」と思っている人、「もうひとつ、うまく仕切れてい
ない」と感じている人にお勧めします。

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発行元:(株)アンテレクト 藤井孝一 Copyright 1999-2011
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主宰者

藤井孝一
藤井孝一
経営コンサルタント
週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)発起人・元代表
(株)アンテレクト取締役会長

慶応義塾大学文学部を卒業後、大手金融会社でマーケティングを担当。米国駐在を経て、中小企業と起業家への経営コンサルティング開始する。2002年6月「週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)」を設立。この新しい起業スタイルを全国のビジネスパーソンに普及させるべく奔走中。

株式会社アンテレクト

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