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2011/08/12
彼女はなぜ「それ」を選ぶのか?

彼女はなぜ「それ」を選ぶのか?

女性が世界を変える

世界中を回っていて感じること、それは、女性の影響力が増していることだ。文化にも、社会にも、経済にも、世界中で女性の影響力が増してきていることを感じる。たとえば、パッケージやデザイン、サービスなど、あらゆるものが"女性向け"になっている。それは、あらゆる領域で、女性の存在感が大きくなっていることのあかしだ...


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■今週の選書
■彼女はなぜ「それ」を選ぶのか?
■パコ・アンダーヒル
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■■選書サマリー  
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女性が世界を変える

【1】

世界中を回っていて感じること、それは、女性の影響力が増してい
ることだ。文化にも、社会にも、経済にも、世界中で女性の影響力
が増してきていることを感じる。

たとえば、パッケージやデザイン、サービスなど、あらゆるものが
"女性向け"になっている。それは、あらゆる領域で、女性の存在
感が大きくなっていることのあかしだ。

状況は急速に変わりつつある。商品のパッケージも、衣服も、これ
まで比較的男性の影響力が大きかった大型の車や電化製品にいたる
まで、女性を意識せずに売れなくなっている。

商品だけではない。ホテル、職場、店、レストラン、娯楽施設など
の場所や、ネット販売やお手伝いさん、銀行やレンタカーなどのサ
ービスでも、女性の存在感が増しているのだ。

【2】

女性の影響力の増大は、統計的にも明らかだ。たとえば、アメリカ
人女性の約70%が外で働いている。給料以外にも、家計や相続など、
世界で動くお金の多くを女性が握っているのだ。

高等教育でも、女性は多数を占める。アメリカとカナダでは、多く
のカレッジや大学で、6対4で女性が多い。今日、多くの女性が、
工学、物理学、コンピュータサイエンスなどを学んでいるのだ。

ビジネスのトップも、医療や法律、科学の分野でも女性が増えてい
る。これは1970年代から見られる傾向だ。これらになるための教育
プログラムを女性が大幅に変えてきたのだ。

【3】

女性は、今や家庭だけでなく、会社も切り盛りしている。驚くほど
多くの女性がビジネススクールに通い、出張に出かけている。アメ
リカでは、書籍を買う人の大半も女性だ。

女性はまた、家族全員のために食べ物を獲得するし、家族の社会生
活の計画を立てている。映画やテレビ番組も制作し、自己流のお笑
いも練る。芸術も音楽も生み出している。

男女の性差が完全に平等になることはありえない。だが、女性は、
男性との距離を縮めつつあるし、今後はもっとはっきりとしてくる
はずだ。

【3】

2005年、摩訶不思議な統計が飛び出した。歴史上初めて、アメリカ
最大都市のいくつかで、30歳以下の若い女性の収入が、男性を追い
越したというのだ。

この変化は1990年代終わりに、ロサンゼルスやダラスなどの都会で
始まったものだ。2000年にはニューヨークに飛び火し、男女の賃金
は事実上互角になった。

その5年後、ニューヨークの5地区の一角に住む21~30歳のフルタ
イムで働く女性の給与は、同じ職種で働く男性の給与を超えて、
117%になった。

女性の経済力の上昇は、雇用者数に比例している。アメリカでは、
2009年現在の失業率は8.5%だが、25歳で就職しているのは男性よ
り女性のほうが高い。

【4】

厳しい経済状況であることも女性が好まれる理由だ。最近の景気後
退の結果、解雇された人の82%は男性だった。建設や製造業などの
業界で圧倒的に多くを占めていたのが男性だからだ。

歴史的に、女性はヘルスケアなどの業界で働く傾向があるが、こう
した業界は景気の変動を受けにくいことも一因だ。ブラジルもアメ
リカ同様、男性の失業率は女性の失業率よりもはるかに高い。

高等教育を受けていれば、高給の仕事にありつける可能性は高くな
る。男女ともに高校を卒業していない人の失業率は73%前後だが、
高校を卒業すれば、仕事を得る確率は5%近く高くなる。

さらに、大学や大学院を卒業すれば就職し易くなる。アメリカでは、
今や大学の学位を取る男性100人に対して、女性は140人だ。この
差は今後も広がるはずだ。

このように、女性の影響力が増している。企業はこの事実を直視し、
対応するべきだ。

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■■選書コメント
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女性の購買欲を刺激して、売上を上げる方法を考えます。経済的に
大きな影響力を持つようになった女性の欲求を満たし、売上を上げ
る方法を詳述します。

「女性は、何を基準に購買を決定するのか」「売り手はどう対処す
べきか」「成功している企業は何をしているか」などを、食、アパ
レル、家電製品など、分野別に考えます。

リサーチを元に客観的に書かれていますが、教科書のように体系的
にまとめられた内容ではありません。様々な事例を紹介しつつ、随
筆風に、時にはユーモラスに解説してくれます。

女性が購買決定者であることは、これまでも言われてきたことです。
それは、女性が、家計の担い手であり、独身のうちも消費欲が盛ん
だからです

加えて、昨今は女性の就業者が増え、さらに高学歴化が進みました。
その結果、所得水準も増しています。女性は、さらに力を持つよう
になったのです。

本書で描かれるのは、米国の現象ですが、同じ現象が世界中で起き
つつあります。日本も例外ではありません。ここにあることは、必
ず日本でも起きることです。

だが、日本の企業も、本書の内容を外国の出来事としてとらえるの
でなく、まさに自国のこととして、今から知っておくべきです。そ
して、今から備えておくことが大切です。

経営者や経営幹部、マーケティングの担当者、マーケッターはもち
ろん、マーケティングに携わる人や、消費者の動向に興味あるすべ
ての人にお勧めします。

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発行元:(株)アンテレクト 藤井孝一 Copyright 1999-2011
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主宰者

藤井孝一
藤井孝一
経営コンサルタント
週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)発起人・元代表
(株)アンテレクト取締役会長

慶応義塾大学文学部を卒業後、大手金融会社でマーケティングを担当。米国駐在を経て、中小企業と起業家への経営コンサルティング開始する。2002年6月「週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)」を設立。この新しい起業スタイルを全国のビジネスパーソンに普及させるべく奔走中。

株式会社アンテレクト

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