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2012/06/22
最短距離でセンターに立つ仕事術

最短距離でセンターに立つ仕事術

職場の「ひな壇」芸人から、センターに躍り出よう

29歳で半導体メーカーを辞め、配置薬販売会社に転職した。4年後に子会社の社長に就任し、転職から15年が過ぎた今は、グループ企業7社の経営に携わり、うち2社の代表取締役を務めている。ここまでできた理由はシンプルだ。「最短距離で仕事をする」、それだけだ。結果、経営という会社のセンターポジションにいち早くたどり着くことができたのだ...


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■今週の選書
■最短距離でセンターに立つ仕事術(上田勝啓)
■WAVE出版
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■■選書サマリー  
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職場の「ひな壇」芸人から、センターに躍り出よう

【1】

29歳で半導体メーカーを辞め、配置薬販売会社に転職した。4年後
に子会社の社長に就任し、転職から15年が過ぎた今は、グループ企
業7社の経営に携わり、うち2社の代表取締役を務めている。

ここまでできた理由はシンプルだ。「最短距離で仕事をする」、そ
れだけだ。結果、経営という会社のセンターポジションにいち早く
たどり着くことができたのだ。

武器になったのは「会社アタマ」だ。これは「仕事最優先で必死に
働くこと」ではない。常に「会社はこの仕事に何を求めているのか?」
を考えて行動することだ。

最近、よく「会社から評価されない」といった相談を受ける。彼ら
の多くが間違っている。いつも「どうすれば評価されか」ばかり考
えて仕事をしているから、評価されないのだ。

この自己中心的な「自分アタマ」でいる限り、無駄に遠回りをして
いる。だから、評価が上がらないのだ。

経営者が評価するのは、「能力がある人」でも、「努力している人」
でもない。会社が求めていることに応えてくれる人だ。それができ
ない限り、評価されないのだ。

【2】

あなたが若手社員だとする。そして、上司に「新規事業に関する市
場調査のデータを会議までにまとめておくように」と指示されたと
する。この場合、次のどちらの作業をするべきか。

第一は「すぐにデータを取りまとめ、期日よりも早く提出する」だ。
第二は「期日までの時間を使って、より詳細なデータを追加し、自
分なりの意見を補足する」だ。

「自分の実力を評価してもらいたい」と考えるなら、与えられた仕
事だけでなく、プラスαして後者を選ぶかもしれない。しかし、普
通は、前者の人を高く評価するはずだ。

上司が若い社員に求めるのは、まず「指示したことをきちんとやる
こと」だ。それ以外は余計な作業だ。だから、頼まれた市場調査の
データを「迅速に」集めて整理し、できるだけ早く提出すべきだ。

そのデータを元に、どんな判断をするかは、上が行うことだ。20代
の社員の意見を参考にしようと思うようケースは、少ないはずだ。

【3】

もちろん、与えられた仕事に、自分なりの工夫を加えることは悪い
ことではない。だが、それは上司に求められた時に披露すべきだ。

会社としては、データがすぐ用意できたなら、もっと早く欲しかっ
たはずだ。そうすれば、上層部はもっとじっくり検討できたかもし
れない。勝手な判断で、その機会を逃したかもしれない。

「会社が何を求めているか」を考えて作業していたら、データを迅
速に集めて提出するほうが重要だと気づいたはずだ。それが、会社
の経営的な思考に同調できる「会社アタマ」なのだ。

ところが、この作業を「自分の評価を上げるため」と考えてしまっ
た。それは、自分のためにする思考=「自分アタマ」だったのだ。

【4】

「会社アタマ」で行動できない人は、どんなにがんばっても「あー、
この人は必要以上にがんばっているな」という評価しか下されない。
ここを正しく理解しないと、勘違いの努力で終わる。

ステージのセンターに立つメインのメンバーと、後方のひな壇に収
まっているその他大勢との違いは意外と小さい。だが、その違いに
気づかなければ、がんばっても報われない。

無駄な頑張りを繰り返していても、いつまでたってもひな壇から前
に出ていけないし、やがて後から入ってきたメンバーにも抜かれて
しまう。

会社が評価するのは、ただ頑張っている人でなく、成果を上げる人
だ。どんなに一生懸命でも、明確な数字が伴わなければ、評価しよ
うがない。

それができないうちは、まず「言われたことを的確にこなす」こと、
聞かれたことに答えることだ。余計なことをする必要はないのだ。

★本書の詳細、お買い求めは、
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■■選書コメント
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最低限の時間と労力で最大限の成果を上げる、効率な仕事の仕方を
教えます。職場で、ひな壇からセンターに躍り出るための仕事のコ
ツが紹介されます。

著者は、老舗配置薬販売会社に転職後、スピード出世し、34歳で代
表取締役に就任した方です。今では、7社の社長や役員を務めるに
至っています。

一言で言えば、社長が教える仕事術ですが、社長に向けではありま
せん。一般の社員に向けて書いてあります。管理職の方から平社員、
アルバイトやパートなど、すべての立場にいる方に役立ちます。

上司に認められてスピード出世する人がいる一方、誰よりも頑張っ
ているのに認められず、評価されない人がいます。どこが違うので
しょう?

それは、会社の期待する役割を担い、成果をもたらしているかどう
かです。成果と頑張りは、必ずしも比例しないため、頑張らなくて
も出世できる人はできるのです。

中には「出世に興味がない」という人もいるかもしれません。しか
し、仕事の醍醐味を知るなら出世です。出世抜きでは、成長もでき
ませんから、やがて居場所さえ無くなります。

出世にあたり必要なことは、会社の期待を正しく知ることです。そ
して、会社目線で考えることです。何を期待されているかは、社長
に訊くのが一番です。本書はそれを形にしています。

というわけで、会社で働くすべての人にお勧めします。特に、これ
から仕事をはじめる人や、始めたばかりの方など、若いビジネスパ
ーソンに一読をお勧めします。


★本書の詳細、お買い求めは、
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4872905709/tachiyomi

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発行元:(株)アンテレクト 藤井孝一 Copyright 1999-2012
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主宰者

藤井孝一
藤井孝一
経営コンサルタント
週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)発起人・元代表
(株)アンテレクト取締役会長

慶応義塾大学文学部を卒業後、大手金融会社でマーケティングを担当。米国駐在を経て、中小企業と起業家への経営コンサルティング開始する。2002年6月「週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)」を設立。この新しい起業スタイルを全国のビジネスパーソンに普及させるべく奔走中。

株式会社アンテレクト

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