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2013/06/07
ずっと「安月給」の人の思考法

ずっと「安月給」の人の思考法

何が給料を決めるのか?

「あなたの給与は、15年後に60万円下がる」こう言われたらどうだろうか?「ただでさえギリギリの生活をしているのに、これ以上下がったら、もう生きていけない」と感じるかもしれない。残念ながら、これは仮定の話ではない。過去15年間に起きた現実だ。サラリーマンの平均年収は、ピークだった平成9年から下がり続け、15年間で60万円減ってしまった。月に置き換えれば5万円だ...


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何が給料を決めるのか?

【1】

「あなたの給与は、15年後に60万円下がる」こう言われたらどう
だろうか?「ただでさえギリギリの生活をしているのに、これ以上
下がったら、もう生きていけない」と感じるかもしれない。

残念ながら、これは仮定の話ではない。過去15年間に起きた現実だ。
サラリーマンの平均年収は、ピークだった平成9年から下がり続け、
15年間で60万円減ってしまった。月に置き換えれば5万円だ。
 
ではどうすれば給与が上がるのか?「これだけ成果を上げたのだか
ら、もっと給料を上げるべきだ!」と憤る人は多いが、その要求は
筋違いだ。成果を上げれば給料が上がるわけではないからだ。

もちろん「成果を上げても無駄」ということではない。ただ、会社
のルールは「成果を上げる=給料が上がる」になっていないことを
は、知っておくべきだ。

【2】

日本企業では、給与の金額を決める要素の中で、「個々の従業員が
出した成果」は、わずか4.1%しかない。業績を考慮する分は、4.1%
しかないのだ。

単純計算で、社内で最も成果を上げている人が「+4.1%」、最も成
果を上げていない人が「-4.1%」だ。一番できる人とできない人と
では、8.2%しか給料が変わらないことになる。

仮に、その会社の平均月収が40万円なら、一番できる人が41万6400
円、一番できない人が38万3600円だ。差額は、わずか3万2800
円しかない。これが、給料のルールなのだ。

【3】

一方、基本給の中に占める「職務・能力給」は41.2%もある。これ
を見ると「やはり労働者の能力が問われているのではないか」と感
じるかもしれないが、そうではない。

「職務・能力給」の「能力」とは「具体的な成果を出すためのスキ
ル」のことではなく「社会人としての基礎力」を指しているからだ。

社会人10年目の社員と1年目の社員が、まったくの未経験の分野で
同時に仕事を始めた場合、両方にとって未経験の仕事だから、スキ
ルは同じだ。

それでも、10年目の社員のほうが、圧倒的に仕事をうまく進めるこ
とができる可能性が高い。社会人としての基礎力が違うからだ。仕
事のやり方がわかっている分、新入社員より仕事ができるのだ。

これを評価して支払うのが「職務・能力給」だ。具体的なスキルで
はなく、抽象的なビジネスパーソンとしての実力を計り、それに応
じて支払っている給料が「職務・能力給」なのだ。

たとえば、礼儀、言葉遣い、スケジュール調整能力、段取り力、説
得・プレゼン力など、社会人として必要な知識や基本となる経験を
「能力」と定義し、それに応じてお金を払っているのだ。

こうした能力は、仕事を通じて、経験を通じて蓄積されていくもの
だ。経験を積めば積むほど増えていくのが普通だ。具体的な仕事内
容が変わっても減るものではない。

だから、一生懸命働き、大きな成果を上げている若手社員よりも、
たとえ成果を出していなくても、長く働いているベテラン社員のほ
うが給料が高くなる。これが「給料のルール」だ。

いい成績を出せば給料が上がると考えて、必死にがんばってきた人
には、ショッキングで信じられないかもしれない。だが、これが真
実なのだ。

【4】

自分の給料がなぜその額なのか、論理的に話せる人はほとんどいな
い。「給料が安い!」と嘆く人はいても、では、いくらが妥当なの
か、自信を持って語れる人はいない。

誰もが、給料がどんなルールで決まるのかを知らず、上司や先輩か
ら聞かされた「何となく」で分かった気になっている。その「何と
なく」の知識だけで、努力し、自分の給料を増やそうとしている。

スポーツでも、投資でも、望む結果を得たいなら、まずはルールを
知ることだ。これを抜きに闘っても勝てない。まずは給料のルール
を知ることだ。これが「安月給の思考」から抜け出す第一歩なのだ。

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ビジネスパーソンの多くが、安月給から抜け出せないのはなぜか?
そこから抜け出し、活躍しながら年収を増やしていくには、どうす
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必死に頑張って、しっかり成果も上げているのに、一向に暮らしが
楽にならない人がいます。一方、楽しく働きつつ、プライベートも
充実し、人生を楽しんでいる人がいます。

同じようにキャリアをスタートさせ、同じように働いているのに、
なぜ、将来大きな差がついてしまうのか?その疑問に答え、対処法
を教えます。

はじめに、給与が決定されるメカニズムを学びます。続いて、その
中で、どうすれば高給が取れるようになるのか、仕事やスキルアッ
プ、人間関係に対する対処法を学びます。

会社には、社員の立場では分からないことがたくさんあります。特
に、給与決定の仕組みなどは、会社は社員に対して、本音と建前を
使い分けています。

本書は、それを念頭に、社員の立場で対処法を教えます。たとえば、
「自主レン」をすることや、外向きの仕事をすることなどは、経営
者の立場からも、社員にも推奨したいやり方です。

社会に出たばかりのころは、誰でも純粋で、ガムシャラに走りがち
です。しかし、その頑張りは、ムダな努力かも知れません。できれ
ば、将来の幸せにつなげたいものです。

というわけで、若いビジネスパーソンにお勧めします。また、すで
に社会に出ている人で、頑張って成果もあげているのに、評価や報
酬につながっていないと感じる人にも、お勧めします。

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発行元:(株)アンテレクト 藤井孝一 Copyright 1999-2013
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主宰者

藤井孝一
藤井孝一
経営コンサルタント
週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)発起人・元代表
(株)アンテレクト取締役会長

慶応義塾大学文学部を卒業後、大手金融会社でマーケティングを担当。米国駐在を経て、中小企業と起業家への経営コンサルティング開始する。2002年6月「週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)」を設立。この新しい起業スタイルを全国のビジネスパーソンに普及させるべく奔走中。

株式会社アンテレクト

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