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2013/06/21
飲みの席には這ってでも行け!
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飲み会は、人間道場だ!
「飲みの席には這ってでも行け!」これは、私の座右の銘だ。敬愛する心理学者から教わった言葉で、私の生徒たち、そして周りの人たちにも日々伝えている。私の人生を変えた言葉と言える。この言葉が言わんとしていることは「人と関わる機会を積極的に持て」ということだ。お茶でも、お酒でも、食事でもいい。下戸かどうかは問題ではない...
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■今週の選書
■飲みの席には這ってでも行け!
■堀田秀吾
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■■選書サマリー
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飲み会は、人間道場だ!
【1】
「飲みの席には這ってでも行け!」これは、私の座右の銘だ。敬愛
する心理学者から教わった言葉で、私の生徒たち、そして周りの人
たちにも日々伝えている。私の人生を変えた言葉と言える。
この言葉が言わんとしていることは「人と関わる機会を積極的に持
て」ということだ。お茶でも、お酒でも、食事でもいい。下戸かど
うかは問題ではない。
では、なぜ飲みの席に行かなければいけないのか。それは、つきつ
めれば、仕事は「人」だからだ。仕事では、いろいろな人に会う。
優しい人も、冷たい人も、話しやすい人も、話しにくい人もいる。
しかし、そういういろいろなタイプの人と出会うことで、仕事のや
り方や人生の経験、知識に触れ、コミュニケーションの方法を学び、
それを自分の成長の糧にしたりする。
人とどう関わるかで仕事の結果は左右される。これは、業界を問わ
ない。飲みの席は、人間関係を作る重要な場なのだ。
【2】
私は、研究のかたわら、会社の経営にも携わっている。様々な分野
のビジネスマンと交流があるが、やり手のビジネスマンは、本当に
よくパーティーや交流会に顔を出している。
新しい人とつながり、ビジネス・チャンスを求めて、そういう場に
足を運ぶ。仕事は、人なしには成り立たないということを、彼らは
知っているのだ。
だが、それだけではもったいない。そういう場に来るような向上心
のある人たちとはなおさらだ。たくさん知り合って、ネットワーク
と見聞を広めることのほうが、将来的に大きな財産になる。
そんな思いが詰まった言葉が「飲みの席には這ってでも行け!」な
のだ。これを合言葉に、気分も新たに、人付き合いのあり方、やり
方、意義を考えていきたいものだ。
【3】
セロトニンという神経伝達物質がある。これは、対人コミュニケー
ションに非常に大事な役割を果たすといわれている物質だ。
このセロトニンは、一時的な感情に左右されることなく、自分と他
人との関係を見つめて、現実に何が必要かを前向きに考えることが
できるようにしてくれる物質だ。
また、相手の気持ちを読み取る感覚や能力も活性化させてくれる。
まさにコミュニケーションのための脳内物質だ。
このセロトニンを活性化させるには、できるだけ人と接触すること
だ。特に、人と話す時に、「相手がどんなことを考えているのか」、
「どんな感情なのか」を考えながら話すとよい。
【4】
このセロトニンが活性化されやすいように、脳を鍛える必要がある。
それは、スポーツでも、趣味でも、仕事でも、どんなことでも練習
しなければうまくならないのと同じことだ。
「練習」という作業は、何度も同じことを繰り返して、脳の中でそ
の行動パターンをするための神経のネットワークを強化することだ。
その神経のネットワークができれば、あとは上手にこなせる。
実際は、脳を「鍛える」ことはできない。だが、脳がいい状態にな
りやすいように訓練することはできる。この訓練が不可欠なのだ。
人づき合いも練習が必要だ。なんとなく乗り気になれない飲み会も、
人づき合いの練習の場だととらえ、相手が何を考えているのか、ど
ういう感情なのか、を考えながら話を聞いてみることだ。
飲みの席を、こういう神経のネットワークを作り、セロトニンが活
性化しやすくなるように脳を鍛える場にするのだ。
飲みの席には、いろいろな人が来る。いろいろな人間のパターンに
出合うことで、どんな相手にでも対応できるように脳を鍛えておく。
そうすることで、どんな人とでもうまくやっていけるようになる。
あまり乗り気のしない飲み会や食事の席も、より素晴らしい明日へ
の投資なのだ。ぜひ、積極的に参加するようにしてほしい。
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■■選書コメント
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本書は「関わり」、特に「人との関わり」を説く本です。たとえば、
宴席を「あらゆる状況に対応できる力を育む鍛錬の場」ととらえ、
積極的に参加することを推奨します。
もちろん、単なる「飲み会の勧め」ではありません。飲み会は、象
徴的に冒頭に使われるだけです。主に、人づきあいの原則や、それ
を踏まえた、うまい人付き合い方を教えることが主眼です。
著者は、明治大学の言語学の教授です。著者の授業は「明大一、受
けたい授業」と呼ばれているそうです。本書は、その裏講義という
位置づけになっています。
はじめは、奇抜なタイトルに魅かれて手に取りました。タイトル同
様、内容もユニークで、語り口も軽妙、四コマ漫画が挿入されるな
ど、構成も工夫されています。気付けば読み込んでいました。
とはいえ、単に面白いだけではありません。学者が書いた本だけあ
って「吊り橋効果」や「ウインザー効果」など、言語学、心理学、
脳科学など、学術的な知見の裏付けがあります。
ただし、メッセージはシンプルで、しかも実用的です。挨拶をする
とか、笑顔で過ごす、人の話を聞くなど、その気になれば今すぐで
きる、簡単なことばかりです。
最近は、対人関係が苦手という人が増えているようです。しかし、
仕事が人間の営みである以上、その巧拙が、仕事の評価や成果に直
結してしまいます。
コミュニケーションのせいで、実力が発揮できないとか、職場の人
間関係がうまくいないという人はもちろん、今以上に「コミュ力」
を磨きたい人、特に若い人にお勧めします。
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発行元:(株)アンテレクト 藤井孝一 Copyright 1999-2013
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