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2013/11/15
世界のトップスクールが実践する考える力の磨き方

世界のトップスクールが実践する考える力の磨き方

欲しいのは「知識」より「教養」

近年、日本でもグローバル人材の育成が大事だとことさら主張されている。その結果、小学生の英語が必修化されたりしている。だが、大切なことは、語学だけではない。むしろ、確固たる価値観を持つことや、本物の教養を身につけることのほうが、はるかに重要だ。大切なことは、本質的な物事について、しっかり思考し、自分なりの考えを持つことだ...


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■今週の選書
■世界のトップスクールが実践する考える力の磨き方
■福原正大
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欲しいのは「知識」より「教養」

【1】

近年、日本でもグローバル人材の育成が大事だとことさら主張され
ている。その結果、小学生の英語が必修化されたりしている。だが、
大切なことは、語学だけではない。

むしろ、確固たる価値観を持つことや、本物の教養を身につけるこ
とのほうが、はるかに重要だ。大切なことは、本質的な物事につい
て、しっかり思考し、自分なりの考えを持つことだ。

そして、そのブレない価値観を主張し、コミュニケーションを図る
ことだ。言い換えれば、自分の哲学や価値観、本物の教養をもつこ
とだ。これが、グローバル人材への第一歩だ。

教養とは、あなたという人物を形づくる軸だ。自分はどういう考え
の持ち主で、何を大切にしているのか。さらに、自分の周囲の人た
ちは「どう考え、何を大事にする人か」を理解するべきだ。

そして、一つずつ考えを深めていくことで、初めて本物の教養を身
につくのだ。こうして思考の軸を形づくっていくことこそが、世界
で渡り合っていくために必要なことなのだ。

【2】

海外のトップスクールの入試では、日本の入試とは違い、知識より、
どこまで深く思考できるかが問われる。「あなた自身について書き
なさい」これはハーバード大学で、実際に出題された入試問題だ。

この難題に向き合うには「認識」という視点が求められる。「認識」
こそ、その人を表す要素だからだ。仮に、まったく同じ経験をした
としても、その人たちはまったく同じ人間になるわけではない。

なぜなら、同じ経験を積んだとしても「それをどう受け止めるか」
で、価値や意味合いが大きく変わるからだ。どんな物事も「認識」
というフィルターを通して理解し、解釈しているのだ。

あなたが「これは真実だ」と疑いなく信じていることでも、まるで
異なる認識を持つ人が世の中には大勢いる。人は同じ情報に対し、
まったく異なる認識をするものなのだ。

【3】

物事の感じ方、認識のスタイルは、人物を形づくる重要な要素だ。
たとえば、あなたの認識の仕方は「分析的」か、それとも「全体的」
か。そんな尺度で分類することができる。

デカルトの視点は「分析的」だ。彼は、あらゆる物事に疑いの目を
向け、即断を避ける。その上で細分化し、順序立てて検証し、最後
に漏れがないかを徹底的にチェックする。こうして真理を究明する。

一方、老子は、より「全体的」な視点を持つ。細かく分析するので
なく、より広く、大きく捉えなければ物事の本質はわからない。両
側面の存在を見つめることの大切さ、大局観の重要性を説いている。

この違いは「西洋的」と「東洋的」ともいえる。病気の箇所を突き
止め、局所的に治療するのが西洋医学だ。一方、体全体の治癒力を
高め、バランスを整えることで体調を良くするのが、東洋医学だ。

【4】

人と交流する際「この人はどんな認識スタイルを持っているのか」
「西洋的かな、東洋的かな」と考えることは重要だ。国籍の違う人
たちで会議をすると、この認識の差が大きな問題になるからだ。

まず、お互いが「視点、認識に差がある」ということを理解した上
で、建設的な話し合いを進めていく。そのためにも、まずは「あな
た自身がどんな認識スタイルを持っているのか」を知る必要がある。

自己というのは二重構造になっていて「他者と簡単には混ざり合わ
ない確固たる部分」と「他者と混ざり合うことで柔軟に形を変えて
いく部分」とがある。

たとえるなら、卵の黄身と白身のようなものだ。人は、どんな場に
属していようとも、他者とは混ざらない黄身の部分と、周囲と混ざ
り合い、影響し合って柔軟に形を変える白身の部分があるのだ。

「自分は何者か」を考えるなら、卵の黄身だけでなく、場によって
形を変える白身の部分も考慮しなければだめだ。そこまで考えない
と「あなたという存在」を説明することはできないのだ。

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■■選書コメント
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グローバル人材になるために、世界基準の「頭のよさ」をつくる方
法を紹介します。世界で求められる「本物の知力」の身に付け方が
わかります。

世界の名門大学では、哲学や思想を通し「考える力」のトレーニン
グを徹底して行います。結果、物事をしっかり思考し、自分の考え
が持てるようになるといいます。本書もそれを目指します。

著者は、INSEADでMBAを取得し、グランゼコールHECで
修士号を最優秀取得した方です。世界のエリート教育を知り尽くし、
学生向けにグローバルリーダーシップの育成をする人物です。

そんな著者が、海外のトップスクールで実際に出題された問題など
豊富な実例を取り上げながら、多角的なアプローチで「世界標準の
教養」を読者に提供してくれます。

日本のエリートは、世界のビジネスや交渉の場では、中々存在感が
発揮できないと言われています。その原因は、海外のエリートが養
う「考える力」を教える教育が不足しているからだといいます。

なお、本書は単に思考力を磨くことの大切さを説くだけではありま
せん。そのために必要な哲学者や思想家、科学者などの思考を紹介
し、解説してくれます。

本書をきっかけに、関心を持った分野について原典にあたるなどし
て、さらに学ぶことで、教養を磨き、自分自身の哲学や価値観を持
ち、物事をしっかり思考できるようになるはずです。

将来、グローバルに活躍するために、自分を鍛えたい人はもちろん、
そういう人たちと同等の学習をしたい人、若者を指導する立場にあ
る人や我が子の教育を考えたい人などにお奨めします。

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発行元:(株)アンテレクト 藤井孝一 Copyright 1999-2013
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主宰者

藤井孝一
藤井孝一
経営コンサルタント
週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)発起人・元代表
(株)アンテレクト取締役会長

慶応義塾大学文学部を卒業後、大手金融会社でマーケティングを担当。米国駐在を経て、中小企業と起業家への経営コンサルティング開始する。2002年6月「週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)」を設立。この新しい起業スタイルを全国のビジネスパーソンに普及させるべく奔走中。

株式会社アンテレクト

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