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2013/11/22
起業家のように企業で働く

起業家のように企業で働く

サラリーマンも、志

企業で働く人にとって「起業家」は、自分には縁のない遠い存在かも知れない。特別な能力を持ち、成功の保障もない事業に挑むエネルギーに恵まれた別世界の人に見えるかもしれない。しかし、私が企業に勤める人たちとベンチャー経営者らと間近で接してきて思うのは「起業家」マインドが必要なのは、ベンチャー経営者だけではないということだ...


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■今週の選書
■起業家のように企業で働く
■小杉俊哉
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■■選書サマリー  
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サラリーマンも、志

【1】

企業で働く人にとって「起業家」は、自分には縁のない遠い存在か
も知れない。特別な能力を持ち、成功の保障もない事業に挑むエネ
ルギーに恵まれた別世界の人に見えるかもしれない。

しかし、私が企業に勤める人たちとベンチャー経営者らと間近で接
してきて思うのは「起業家」マインドが必要なのは、ベンチャー経
営者だけではないということだ。

企業で働くにしても「起業家」のように考え、働くことが必要なの
だ。実際、企業で出世していく人や、楽しそうに仕事をしている人
は、例外なく「起業家」マインドを持って自律的に働いている人だ。

【2】

最近の新入社員の多くは、出世も転職も望まないという。そして、
今の長く会社で働きたいという。仕事だけでなくプライベートも大
事にするワーク・ライフ・バランスを意識する人も増えている。

だが「ガツガツと仕事をせずゆったりと働き、仕事は早めに切り上
げ、休みはしっかり取り、プライベートの生活も充実させたい。そ
んな働き方を長く続けたい」というのは都合のいい話だ。

従来と異なり、今や企業は、採用した人材を定年まで面倒を見る、
などということは前提にしていない。もちろん、日本企業なら、今
も長期雇用を志向しているところは多い。

だが、それは採用した人材全員に対してではない。企業は、絶えざ
る自己成長と会社への貢献をコミットする人材に対してだけ、能力
の発揮と成長の機会を提供するのだ。

【3】

だから、人材は、組織ニーズに見合い、雇用に値するだけの能力、
すなわち「エンプロイアビリティ」を高めるために自己投資し続け
ることが必要だ。

つまり、環境変化に対応すべく、絶えず学習し、成長し続けなけれ
ばならないのだ。絶えずインプットし続けないと、アウトプットす
ることはできないからだ。

現在は、環境・技術激変の時代だ。そういう環境下にあって、求め
られているのは、問題解決や顧客満足、価値・付加価値、成果を生
み出せるアウトプットだ。

顧客は、単なるモノやサービスにお金を払ってはくれない。しかも、
個々の顧客によってそのニーズや要望は多岐にわたり、マスでは対
応できないものが非常に多い。

そうすると、アウトプットするためには、専門知識、専門外の幅広
い知識、最新テクノロジー、IT/語学リテラシーなどが必要だ。
かつ、それらを常に高め続けていなければならないのだ。

【4】

日常の仕事に加え、これらをインプットし続けるのは、相当にシン
ドイことだ。誰でも、疲れているのに、自分から勉強するなんてこ
とは避けたいと考えるはずだ。

そんな大変なインプットをし続けられる人は「自分は、こうしたい」
という目標を持っているのだ。目の前の仕事の目標でなく、中長期
の目標、つまりキャリア・ビジョンだ。

これは人によって違う。社長になりたい、部長や課長、係長になり
たい、ある分野の専門家になりたい、新しいビジネスを提案して実
現したい、将来独立したいなど、千差万別だ。

キャリア・ビジョンを持つと、日々の仕事のやり方がそのビジョン
を実現することにつながっていく。やるべきことや、時間の使い方
が明確に見えてくるからだ。

自分の求める働き方をしている人は、このビジョンを強烈に意識し
ている人だ。中長期のビジョンを意識しながら、短期の仕事に取り
組む、遠近両用の取り組みが大切なのだ。

そうすれば、仕事は生活の糧や苦しみの対価でなく、自己実現や、
社会への貢献の手段になり、喜びの要素も見つかる。こうして仕事
とプライベートが有機的に結び付くからこそ、人生は楽しいのだ。

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■■選書コメント
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タイトルに起業家とありますが、独立開業を勧める本ではありませ
ん。組織の中で、起業家のように働くために、必要な考え方や、仕
事のやり方などを教える本です。

企業で活躍する人、仕事を楽しんでいる人は、起業家マインドに溢
れ、自立的に働く人だと著者は言います。これは、これまで散々言
われてきたことですし、私もそう思います。

しかし「では、具体的にどうやればいいのか」と問われても、明確
な答えは提示されてきませんでした。本書は、その答えの提示に挑
戦する画期的な本です。

著者は、マッキンゼー、アップルなどを経て、ベンチャー支援など
をしながら、現在は教員として慶應義塾大学で人気授業の教鞭をと
る方です。

形式は、若い社会人に向けた手紙という形で書かれています。また、
随所に、起業家やアントレプレナーの名言も紹介されており、それ
がそのまま、読者へのメッセージになっています。

これこそが「起業マインドを持ちつつ、組織で働く」という、難題
に答えるために、著者が経験の中から編み出した手法なのかもしれ
ません。その試みは、本書において実にうまく機能しています。

内容も、組織人事コンサルタントや大学教員まで、幅広い職歴の中
で、普通のビジネスパーソンから、ベンチャー経営者まで共に働い
てきた著者だけに、説得力があります。

仕事を、やらされ感からでなく、心から楽しみたいと思う方で、ま
ずは組織の中で力を試してみたい方、できれば出世したいと考える
方、特に若いビジネスパーソンにお勧めします。

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発行元:(株)アンテレクト 藤井孝一 Copyright 1999-2013
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主宰者

藤井孝一
藤井孝一
経営コンサルタント
週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)発起人・元代表
(株)アンテレクト取締役会長

慶応義塾大学文学部を卒業後、大手金融会社でマーケティングを担当。米国駐在を経て、中小企業と起業家への経営コンサルティング開始する。2002年6月「週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)」を設立。この新しい起業スタイルを全国のビジネスパーソンに普及させるべく奔走中。

株式会社アンテレクト

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