2014/01/10
桁外れの結果を出す人は、人が見ていないところで何をしてるのか
-
普通の会社員でも結果は出せる
普通の会社員は様々な制約があるが、それでも、やり方次第で「桁外れ」といわれるような結果は出せる。私が、三菱商事を退社し、サンリオ米国法人のＣＯＯになったのは、34歳の時のことだ。当時、サンリオは業績の低迷が続いていた。そこで「ハローキティ」をさまざまな企業が使用できるよう許諾、キャラクター使用料を得るライセンスビジネスに注力した...
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■今週の選書
■桁外れの結果を出す人は、人が見ていないところで何をしてるのか
■鳩山玲人
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
★本書の詳細、お買い求めは、
→ http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4344024990/tachiyomi
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■■
■■選書サマリー
■■
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
普通の会社員でも結果は出せる
【１】
普通の会社員は様々な制約があるが、それでも、やり方次第で「桁
外れ」といわれるような結果は出せる。私が、三菱商事を退社し、
サンリオ米国法人のＣＯＯになったのは、34歳の時のことだ。
当時、サンリオは業績の低迷が続いていた。そこで「ハローキティ」
をさまざまな企業が使用できるよう許諾、キャラクター使用料を得
るライセンスビジネスに注力した。
その結果、欧米でライセンス収入が大きく伸びた。これにより営業
利益の９割以上が海外となり、業績は急激に回復、営業利益は５年
で過去最高を更新し約３倍、時価総額は約７倍になった。
今では、サンリオは「海外で最も成功している日本のエンターテイ
ンメント企業」とまで呼ばれるまでになった。
私は、サンリオの常務取締役となり、経営戦略統括本部長、海外統
括事業本部長などを兼任している。また、ＤｅＮＡの社外取締役も
務めている。
【２】
私にとって重要なのは、現在のポジションではない。仮に「サンリ
オの常務取締役」というポジションが無くなっても「ただの人」に
なるような人材にはなりたくないのだ。
関心があるのは、会社員として与えられた環境下で、いかに周囲の
人々の期待を超え、求められる以上の結果を出し続けるかというこ
とだ。
私は、自分自身のこれまでの経験から、普通の会社員でも、やり方
次第で大きな結果は出せると思うようになった。私の強みは、会社
員としての経験に基づくジェネラリストとしての力だ。
それは、複数の会社に勤めてきた中で、得られるチャンスをものに
することで培ってきたものだ。
世の中で働く多くの会社員も、さまざまな制約の中で日々奮闘され
ているはずだ。その制約の下でも「桁外れ」といわれるような結果
を出すことはできるのだ。
【３】
経歴だけ見ると、私のキャリアは順風満帆で安定しているように見
えるかもしれない。しかし、実際にはそんなことはない。大学受験
で浪人したり、仕事で大失敗しながら生きてきた。
もちろん、人間関係がうまくいかなかったり、やりたい仕事をやら
せてもらえず落ち込んだりしたこともある。だが、それは当たり前
のことだ。大事なことは、不安定さの中で生きる強さだ。
「先のことはわからないし、先が見えない不安が消えることはない」
という前提に立ち「どうすれば不安が軽減し、前に進んでいくか」
を考えることが重要なのだ。
さらに言えば、不安があるからこそ、人は成長できる。不安のない
状態があるとすれば、それはどこかに驕りがあるからで、成長する
ために必要なモチベーションも生まれなくなってしまう。
【４】
「自分が何に対して不安を感じているのか」「どうすればそれを打
ち消せるか」をいつも考え、できるだけ心を平穏に保てるよう努力
するべきだ。
人が不安を覚えるのは、対象がよく見えず、理解できていないから
だ。不安を打ち消すために最も効果的なのは「情報収集」と「トレ
ーニング」だ。
たとえば、テストを受ける時、出題範囲がわからなければ、不安を
感じるはずだ。「教科書の何ページまでを範囲にテストを実施する」
という情報がわかれば、不安は軽減する。
さらに、出題範囲について勉強し、練習問題を繰り返して疑問点を
解消しておけば、心穏やかにテストに臨めるはずだ。これは、仕事
でも全く同じだ。
不安を軽減して最大限の力を発揮したいなら、情報を収集し、トレ
ーニングを重ねることだ。それにより、なるべく「知っている」「や
ったことがある」状態を作ることを目指すべきなのだ。
★このメルマガじゃ、物足りない？だったら・・・
https://www.bbook.jp/paymelmaga.html
★本書の詳細、お買い求めは、
→ http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4344024990/tachiyomi
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■■
■■選書コメント
■■
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
会社のなどの組織に属して働く人が、組織の制約の中でも桁外れの
成果を出し、自らの夢を叶えていく、その心構えや考え方、具体的
なやり方について教えてくれる本です。
著者は、現役のビジネスパーソンであり、三菱商事、エイベックス、
サンリオという複数の企業に勤め、成果を上げてきた人です。一般
に、こういう人の書いた本には、独特の押しつけ感が漂います。
しかし、本書にはそれがまったくありませんでした。何でも、お子
様が読むことを想定して書いたそうで、そのせいかもしれません。
ためになり、読後感も良い本でした。
全般において、会社の全体像を知る、調査、雑誌を読む、勉強する
など、言い方を変えつつ、本番に臨むにあたって「備えること」の
大切さを説いている点が特徴的です。
たしかに、何事もチャンス到来から頑張っても不十分ですし、そも
そも備えのない人にチャンスは来ないものです。私自身、若いころ
のストックが、今、役立っていると実感することが良くあります。
また、本書は組織人として心得が豊富で、組織で働く人には大いに
参考になるはずです。たとえば「コピーを頼まれたら、中身までチ
ェックせよ」とか「年下にも丁寧語で接するようにせよ」などです。
組織で働くと、制約の力を思い知らされます。普通はその力に、負
けてしまうものです。しかし、著者は、その制約の中で成果を上げ
きたわけで、その考え方や行動パターンは大いに参考になります。
考えてみれば、制約のない仕事などありません。起業しても同じで、
制約の種類が変わるだけで、制約下でも成果を上げねばならない点
は、組織人と変わりません。
とうわけで、組織で働くとか、働かないとかを問わず、これから社
会に出る人や、社会に出たばかりの若いビジネスパーソンはもちろ
ん、ビジネスパーソン全般にお勧めしたい本です。
★本書の詳細、お買い求めは、
→ http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4344024990/tachiyomi
──────────────────────────────
◎バックナンバー→ https://www.bbook.jp/backnumber
◎ご意見、お問い合わせ、→ info@kfujii.com
◎登録、変更、解除→ https://www.bbook.jp/mag.html
──────────────────────────────
発行元：（株）アンテレクト 藤井孝一 Copyright 1999-2014
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
