2014/02/28
お金持ちの教科書
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お金持ちの考え方、そして行動原理を学ぶ
多くの人が、お金持ちのことを理解していない。最大の間違いは、「毎年の収入が多いこと」と「資産をたくさん持っていること」、そして「社会的地位が高いこと」を混同していることだ。お金持ちとは、フロー、すなわち「毎年の収入が極めて大きい人」、もしくは、ストック、すなわち持っている資産が極めて大きい人のことだ...
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■今週の選書
■お金持ちの教科書
■加谷珪一
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■■選書サマリー
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お金持ちの考え方、そして行動原理を学ぶ
【1】
多くの人が、お金持ちのことを理解していない。最大の間違いは、
「毎年の収入が多いこと」と「資産をたくさん持っていること」、
そして「社会的地位が高いこと」を混同していることだ。
お金持ちとは、フロー、すなわち「毎年の収入が極めて大きい人」、
もしくは、ストック、すなわち持っている資産が極めて大きい人の
ことだ。
なお、会社での地位は、収入や資産が多いことと必ずしも一致しな
い。たとえば、大企業の部長や役員であっても、日本企業の場合、
年収は大した額ではないことが多い。
お金持ちのことを考える時は、資産と年収、社会的地位をしっかり
区別するべきだ。お金持ちと思える人に出会ったら、このあたりに
注意を払ってみると、色々なことが分かるはずだ。
これからお金持ちになりたいと思っているなら、なおさらだ。年収
をアップさせて派手に消費したいのか、地味でいいから資産を作り
たいのかで、お金持ちになるためのアプローチはまるで違うのだ。
【2】
お金持ちとは、純金融資産を1億円以上保有している人だ。1億円
の金融資産を運用すれば、どんな時代でも、3.5%程度の利回りは確
保できるはずだ。
1億円の3.5%は350万円だ。つまり、1億円の金融資産があれば、
働かなくても何とかやっていける。余裕のある生活なら、年収は
1000万円は欲しい。つまり、約3億円の資産が必要になる。
資産が3億円以下のうちは、基本的な生活スタイルは中間層の人た
ちに近い。だが、3億円以上の資産を保有している人の生活は、い
わゆるお金持ちのそれだ。
お金持ちの入口は1億円だが、5000万円くらいからお金に対する価
値観は大きく変わってくる。このあたりになると、運用で生活でき
る希望が見えてくるからだ。
【3】
身近にイメージしやすいリッチな生活の基準は、年収1000万円くら
いかもしれない。だが、年収1500万円までは、年収500万円くらい
の人と、基本的な生活スタイルは変わらない。
彼らは、収入が絶えてしまうと生活が成り立たなくなるという点で
は、年収が少ない人と同じだ。これが、3000万円を超えると、変わ
ってくるのだ。
たとえば、グルメが趣味という人は多い。だが、中流の人の場合、
「どこそこのレストランに行った」というのが話題の中心だ。これ
は、年収500万円の人も1500万円の人も変わらない。
だが、3000万円を超える人の場合、ただレストランに通うのではな
く、趣味と実益を兼ねてレストランのオーナーになっていたりする。
生活の質が根本的に変わるというのは、こういうことを指す。
また、3000万円も年収があると、貯金も相当な金額になっているの
が普通だ。そうなれば、たとえば収入が絶たれても、すぐに生活が
破綻することはない。そこが考え方の違いになるのだ。
【4】
なお、転落するお金持ちに共通するのは「フロー」でお金持ちにな
っていることだ。フローとは、経済学用語で、毎年出入りするお金
のことだ。その結果として貯まったお金は「ストック」という。
フローでお金持ちになるということは、年収がどんどん上がること
だ。フローの儲けは手っ取り早いが、物が売れなくなれば、すぐに
収入が減る。その結果、支出がカバーできなければ即破産だ。
このように、フローで稼ぎ、流行り廃りが激しく、自分自身が商品
など、資産に転換できない条件を満たしてしまうと、転落する確率
が高い。この条件をすべて満たす典型例が、芸能人だ。
これに対し、ストックで儲ける人は寿命が長い。彼らは、不動産を
運用したり、自分の会社を上場させたりなど、自分が持っている資
産が値上がりすることで、資産の規模を大きくしている。
ストックも経済状況を反映するが、一夜にして資産価値が暴落する
ようなことは少ない。転落しにくいし、するにしても、ゆっくりと
したペースで転落していくのだ。
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■■選書コメント
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お金持ちの考え方や、行動パターンを学びます。儲け話の紹介では
ありません。住む場所、移動手段、友達づくり、見栄の張り方など、
お金持ち特有の思考や行動を学びます。
これらを知り、自分の生活に応用することで、お金持ちになれるか
も知れません。著者自身、多くのお金持ちと交流する中で、彼らの
思考や行動を学び、富裕層の仲間入りを果たしたそうです。
著者が運営する同名の情報サイトは、短期間で「お金持ち」の分野
でトップクラスになったそうです。そのサイトのコラムを再構成し
たのが本書です。「お金持ちの本当のところ」が分かります。
会社経営し、豪邸に住み、外車を乗り回し、それがお金持ちのイメ
ージかも知れません。反対に、質素でつつましいとか、ケチで孤独、
以外と不幸などのイメージを持つかも知れません。
しかし、実際はどうなのでしょうか?自分の周囲にいなければ、検
証できませんし、いても相手の懐具合までは、なかなか伺うことは
できません。だから、都市伝説で終わってしまうのです。
本書では、そんなお金持ちの実情を赤裸々にします。著者は、これ
まで多くの富裕層と付き合ってきただけでなく、本書の執筆にあた
り、富裕層約150名にヒアリングしたそうです。
そんなわけで、本書に絵が描かれる富裕層の考え方や行動は、納得
するものから、意外なものまで色々ですが、大いに参考になります。
年収1千万円ぐらいで勘違いすると痛い目にあうことも分かります。
お金持ちがテーマということで、反感を持つ人もいるかもしれませ
ん。しかし、本書はその手の本にありがちなギラついた感じはあり
ません。中立で冷静な筆致の本です。どなたにもお勧めします。
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