2014/09/05
『読書が「知識」と「行動」に変わる本』
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「効率良く」本を読む
ビジネス書は「目的」を持って読むべき本だ。何かを意識して行動すれば、そこにフォーカスが当たり、より集中して結果が出やすくなるからだ。たとえば、目をつぶって、近くにある青いものがいくつあるか、心の中で数えてみる。次に、目を開けて、実際に青いものがどれぐらいあるか確かめてみる...
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■今週の選書
■『読書が「知識」と「行動」に変わる本』
■大岩俊之
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「効率良く」本を読む
【1】
ビジネス書は「目的」を持って読むべき本だ。何かを意識して行動
すれば、そこにフォーカスが当たり、より集中して結果が出やすく
なるからだ。
たとえば、目をつぶって、近くにある青いものがいくつあるか、心
の中で数えてみる。次に、目を開けて、実際に青いものがどれぐら
いあるか確かめてみる。
おそらく、青いものがたくさん目に飛び込んできたはずだ。そして、
「こんなにたくさん、青いものがあったんだ」と実感したはずだ。
これが、意識をしたときに感じる力だ。
同じことが、読書でも起こる。目的を決めて、本から何を得たいか
を意識しながら読めば、確実にフォーカスが当たり、得たい情報を
見つけやすくなるのだ。
【2】
読書する際は、ページをめくりながら、自分にとって必要な情報を
探していくべきだ。具体的には、本に関する「質問」を決め、その
「質問」の答えになる箇所を本の中から探し出すのだ。
そのためには、次のステップで進めることだ。まず、ゴールを認識
し、本を読む目的を決める。理由は、先に述べた通りだ。そのほう
が確実だからだ。
次に「はじめに」「目次」「おわりに」などを確認する。これによ
り、簡単に概略をつかむことができる。
「はじめに」には、著者の自己開示、この本にかける想い、説明な
どがまとめられている。本の要素がすべて詰まっているとも言える。
丁寧に読んで、概要把握に役立てるべきだ。
「目次」は、本全体の構成を示すものだ。これを見れば、全体の内
容がつかめる。会社でいえば、組織図のようなものだ。全体を理解
する上で極めて重要な個所だ。
「おわりに」には、まとめ、著者の本音、出版に関わった人たちへ
の感謝の言葉が書かれている。これをあえて先に読むことで、本の
概要把握に役立てるのだ。
次に、質問を決める。人間の脳は、疑問があると答えを探そうとす
る。その特性を利用する。質問を決めることで「目的」「質問」に
フォーカスが当たり、必要な箇所が目に留まるのだ。
【3】
本を読むときは、アウトプットを意識することだ。アウトプットに
は「話すこと」「書くこと」の2つがある。これらのアウトプット
を前提に読書をすると、非常に効率が良くなる。
人に話す前提で本を読むことで「人に何を伝えよう」と意識しなが
ら読むため、ポイントがつかみやすくなる。そして、実際に人に話
すことで、記憶にも残りやすくなる。
話す相手がいなければ、アマゾンのレビューや、ブログ、フェイス
ブックなどに本の内容をまとめて「書く」という方法もある。これ
なら、誰かを巻き込まなくて済むし、むしろ喜んでもらえる。
本の内容を自分のためにまとめるという行為も「書く」作業になる
が、人に読んでもらうことを前提に「書く」ほうが、より効果が高
くなるはずだ。
【4】
読書は多読がお勧めだ。その時、一冊ずつ読むのでなく、たくさん
の本を、並列して同時に読むことをお勧めしたい。トイレ、風呂、
カバン、会社、寝室など、場所によって読む本を変えるのが理想だ。
カバンに何冊か入れておいて、電車、カフェ、仕事の後というよう
に読み分けるのもいい。何冊も並行して本を読むことで、1冊ずつ
読むのとは違った読書の感覚を味わうことができる。
たとえば、何冊も並行して読むことで集中力が高まる。本を変える
時「前回どこまで読んだか」「どんな内容だったか」と必死で思い
出そうとするため、頭が切り換えられ、内容を覚えやすいのだ。
本の選び方にも違った感覚が必要だ。つまらない本が一冊でも混じ
ると多読できなくなるから、面白くて自分に合う本を真剣に選ぶよ
うになる。本の楽しみが広がるので、ぜひ挑戦してほしい。
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■■選書コメント
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ビジネス書の読み方、活かし方の本です。ビジネスパーソンが、本
を読み、その内容を行動に移し、結果を出すにはどうしたらいいの
かを教えてくれます。
読書の効果は言うまでもないことです。しかし、当然ですが、読ん
だだけでは意味がありません。内容を自分のものにし、それを行動
に生かして、はじめて効果につながります。
しかし、それは簡単なことではありません。そういう方のために「何
を、どうすればいいのか」を、自ら読書で独立開業の夢をかなえ、
現在はコーチとして活躍する著者が解説してくれます。
読書術の本は、実は今、ちょっとしたブームです。類書もたくさん
出ており、齋藤孝さんや佐藤優さんなどの著名な読書家たちも出し
ています。
ただ、これらの類書の多くが、読書の魅力と良書の選び方や読み方
の紹介にとどまります。せいぜい、アウトプットの方法として読書
メモや、読書会の主催を勧めるくらいです。
その点、本書は、読んだ内容を生かす方法について、かなり具体的
に解説してくれています。たとえば、マインドマップやセルフコー
チングなどを使って、誰もが無理なく本を生かせるように導きます。
特に、読んだ内容の記憶方法や、読書を行動に移したくなるモチベ
ーションアップの方法にまで言及した点は白眉です。「わかっちゃ
いるけど動けない」という人には、良いガイダンスです。
このメルマガの読者の皆様は、本好きばかりと思います。でも「具
体的にどう読み、どうすれば生かせるのかがわからない」という人
も少なくないようです。そういう方に、一読をお勧めします。
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