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2014/10/31
上司の常識は、部下にとって非常識

上司の常識は、部下にとって非常識
理解できない若者に苦悩する上司たち

社会の仕組みや人々のライフスタイルに急激な変化が起こっている。世代間のギャップも、かつてないほど拡大している。そんな中、部下の扱いに手を焼く上司が増えている。たとえば「同じ職場にいるのに報告がメールで入る」「飲み会に参加しない」「注意したら、パワハラを受けたという噂を流される」など、反応や行動やパターンが、従来の常識を越えているのだ...


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■今週の選書 ■上司の常識は、部下にとって非常識 ■榎本博明 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★本書の詳細、お買い求めは、 → http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4844373838/tachiyomi ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■■ ■■選書サマリー   ■■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 理解できない若者に苦悩する上司たち 【1】 社会の仕組みや人々のライフスタイルに急激な変化が起こっている。 世代間のギャップも、かつてないほど拡大している。そんな中、部 下の扱いに手を焼く上司が増えている。 たとえば「同じ職場にいるのに報告がメールで入る」「飲み会に参 加しない」「注意したら、パワハラを受けたという噂を流される」 など、反応や行動やパターンが、従来の常識を越えているのだ。 部下の扱いに手を焼くのは、行動の背後にある心理メカニズムを理 解していないからだ。行動の理由がわかれば、対処法も見えてくる。 反発されずに素直に話を聞いてもらえるようになる。 そうして、うまくかかわれるようになれば、部下からの信頼が得ら れ、部下はこちらの思うように動いてくれるようになる。 そうなれば、これまでのようにイライラしたり、オロオロしたりす ることがなくなり、日々快適に過ごせるようになる。部下が期待に 応えてくれれば、上司としても成果が出せるようになる。 【2】 今どきの若手は、言いにくいことはメールで伝える。昼間一緒の部 屋にいたから、報告するタイミングはいくらでもあったはずだ。そ れでも、帰り際にこっそりメールを入れて、帰宅したりする。 これは、気まずいシチュエーションに耐えられないからだ。怒られ るのがたまらない。対面の人間関係で揉まれていないし、怒られる 経験も乏しいから、相手の反応を極度に恐れる。 さらに、誠意をもって謝罪するといった経験も乏しい。だから、一 方的にメールで伝え、逃げ出すのだ。必要なのは、逃げ出したこと を叱ることではなく、切り抜ける方法を伝授することだ。 誰にでもミスはあるし、誠意をもって謝罪し、きちんと今後の対応 を説明すれば、その後の関係も評価もよくなる。 ミスは関係を深めるチャンスなのだと教える。その時、社会人にふ さわしい謝罪の言葉も具体的に教えることが大切だ。 【3】 最近の若手は、言われたことしかしない。今の学校教育では、必要 以上に手取り足取りの懇切丁寧な指導が行われている。だから、生 徒は言われた通りにやればよく、自分で考えて動く習慣がないのだ。 そんな若手にいきなり「自分で考えろ」といっても無理だ。だから、 初めての仕事の場合は具体的な指示をする。その通りにやれば滞り なく進むようにしてやる。その際、目的も説明することが大切だ。 そして、慣れてきたら、能率の良いやり方や、より満足してもらえ るやり方を「自分なりに工夫してみるように」と伝えておく。目的 を伝えておけば、間違った方向に工夫することはなくなるはずだ。 【4】 今の若手は、職場の飲み会には参加しない。それには理由がある。 わざわざ友だちでもない職場の人たちとの飲み会に参加するからに は、何らかのメリットがほしいのだ。 「仕事力を高めるのに参考になるアドバイスが得られる」とか「楽 しい場になる」というなら参加する。だが、上司が一方的に喋った り、自慢話するような場なら出ない。 だから、一方的な喋りは厳禁だ。部下に話をさせるような場にする のがいい。 さらに、上司と一緒だと、金も時間も無駄だと感じる功利的な若手 も多い。このタイプも巻き込みたいなら、交流の場は勤務時間内に するべきだ。ランチに誘うことから始めるのもいい。 また、最近の若者は、雑談の輪に加わらない。子ども時代に人間関 係に揉まれてないため、内輪の友だち以外の人とはかかわるのが苦 手なのだ。拒否しているわけではなく、接し方がわからないのだ。 こういう部下には、本人が防衛的な心の構えを解除できるようにサ ポートする。相談したり、頼ったりできる先輩をメンターにつけた り、上司が日々の思いを聴き出す時間を持つなどの工夫が必要だ。 ★このメルマガじゃ、物足りない?だったら・・・ https://www.bbook.jp/paymelmaga.html ★本書の詳細、お買い求めは、 → http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4844373838/tachiyomi ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■■ ■■選書コメント ■■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 上司に部下の接し方を教える本です。理解しにくい部下の行動の裏 にある心理が手に取るようにわかります。なぜ、すれ違ってしまう のか、どう接すればわかり合えるのか、心理学的視点から教えます。 最近は、時代の変化が速く、世代間ギャップも大きくなっています。 そんな中、職場の人間関係に、心理的負担を感じている上司世代に お勧めです。 著者は、心理学博士で「自己物語」という独自の視点から現代人の 生き方を探り、よりよい考え方や、生き方の提案を企業研修、講演、 執筆活動などを通じて行う方です。 内容は、なぜ分かり合えないのかを解説した上で、理解できない若 者の指導方法や、上司としてのあるべき姿、部下と分かりあうコツ などを教えます。 構成は、各項の冒頭で、職場にありがちなシーンを描いた上で、そ の背景にある意味を、心理学者の視点から解説するというスタイル です。わかりやすく、同時に面白く読むことができます。 人事コンサルタントや研修講師など、いわゆるビジネスパーソンが 経験則から語る本とは、一線を画し、心理学者の学術的な裏付けが あるために説得力があります。 また、単に部下に歩み寄るテクニックを教えるわけではありません。 相互理解のために、上司として「言うべきところは言う」というス タンスです。この点にも、共感できました。 部下を抱えている方で「最近の若い人はわからない」「コミュニケ ーションが取れない」と悩む人はもちろん、年頃のお子さんがいる 人にも、おすすめします。 ★本書の詳細、お買い求めは、 → http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4844373838/tachiyomi ────────────────────────────── ◎バックナンバー→ https://www.bbook.jp/backnumber ◎ご意見、お問い合わせ、→ info@kfujii.com ◎登録、変更、解除→ https://www.bbook.jp/mag.html ────────────────────────────── 発行元:(株)アンテレクト 藤井孝一 Copyright 1999-2014 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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主宰者

藤井孝一
藤井孝一
経営コンサルタント
週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)発起人・元代表
(株)アンテレクト取締役会長

慶応義塾大学文学部を卒業後、大手金融会社でマーケティングを担当。米国駐在を経て、中小企業と起業家への経営コンサルティング開始する。2002年6月「週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)」を設立。この新しい起業スタイルを全国のビジネスパーソンに普及させるべく奔走中。

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