2014/12/05
人の気持ちがわかる人、わからない人
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価値観の扱い方
悩みのほとんどは、人間関係だ。特に、一日の大半を過ごす職場の人間関係で悩んでいる人は多い。職場や友人との人間関係のストレスの原因は「価値観の扱い方」だ。自分が大切にしていて絶対だと信じている価値観を、他の人がないがしろにしていると「信じられない」と思ってしまう。それどころか、その人にイヤな感情を抱いたりしてしまう...
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■今週の選書
■人の気持ちがわかる人、わからない人
■和気香子
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■■選書サマリー
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価値観の扱い方
【1】
悩みのほとんどは、人間関係だ。特に、一日の大半を過ごす職場の
人間関係で悩んでいる人は多い。職場や友人との人間関係のストレ
スの原因は「価値観の扱い方」だ。
自分が大切にしていて絶対だと信じている価値観を、他の人がない
がしろにしていると「信じられない」と思ってしまう。それどころ
か、その人にイヤな感情を抱いたりしてしまう。
しかし、人は誰でも大切にしたい価値観を持っているものだ。そし
て、その価値観は、人それぞれ違う。違っているからこそ、新たな
発見があって楽しいのだ。
【2】
相手の価値観に共感することが、相手との関係を好転させるきっか
けになる。そのためには、視点をずらすことだ。そうすれば、ムリ
なく共感できるはずだ。
物事を見る視点は3つある。まず「自分を中心にした視点」、次に
「相手の立場にたった視点」、最後に「全体を見る俯瞰の視点」だ。
中でも、相手視点と俯瞰視点は、普段と違う頭の働かせ方が必要だ。
相手視点とは、相手から見た物事の側面に思いを巡らせるというイ
メージだ。一方、俯瞰視点は、CMやドラマなど、映像の一場面を
見ている感覚で、目の前にある状況を眺めるイメージだ。
一旦「苦手だ」と思い込んでしまった相手に対しては、俯瞰視点や
相手視点で視野を広げてみることをお勧めする。
自分のコンディションや、まわりの環境が良い時には、3つの視点
がバランスよく取れる。だが、ストレスを強く感じると、視野が狭
くなって、自分視点しか取れなくなる。
ストレスがかかっている時は「今は普段よりも視野が狭まっている」
と意識することだ。これにより、悪循環から抜け出せることができ
るのだ。
【3】
苦手な上司がいる場合、その上司を自分視点、相手視点、俯瞰視点
の3つの視点から見てみることだ。
これができれば自分視点では「こんなにがんばっているのに、少し
も報われない」ということも、相手視点なら「仕事では何が足りな
いかハッキリ伝えないと、部下は育たない」となる。
さらに、俯瞰視点を持てれば「2人とも必死なあまり、関係がギク
シャクしている。でも、忙しいプロジェクトが一段落すれば、落ち
着くだろう」と捉えられる。
たいていの人は、自分視点に留まり、ストレスを感じるままになる。
だが、相手視点を考えれば、少しは整理がつく。俯瞰視点までいけ
れば「この関係にも終わりはある」と力を抜けるはずだ。
さらに、俯瞰視点を応用して、相手を普段とは違う文脈で見てみる
こともお勧めだ。たとえば、プライベートの上司についても思いを
巡らせてみる。
「この人は、お子さんの前でどんな顔をして笑うんだろう」という
具合だ。その笑顔を思い描くことで、自分にまで笑顔がおすそ分け
された気持ちになり、自分の感情が変わることに気づくはずだ。
【4】
人は、自分と共通点がある人に、より強く共感する。出身地や住ん
でいるところ、好きな動物、場所、俳優、食べ物など、色々と聞い
ていけば、共通点が見つかるものだ。
共通点を中心に相手と会話を広げれば、相手に対する共感度合いも
増してくる。また、相手も前より好感を持ってくれる感じがするは
ずだ。簡単で効果のあるエクササイズだ。
趣味を聞くのもいい。人は好きなことについて語るときは幸せだ。
聞き手は努力しなくても、話は盛り上がる。楽しく話ができれば、
その場にいる人に好印象を持つ。
このような方法で、相手の価値観について理解する努力をしたり、
大切にしたりすることだ。これが、人の気持ちを理解するための第
一歩なのだ。
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■■選書コメント
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「人づきあい」のコツとスキルを学びます。人の気持ちを理解して、
感情を整理しながら、周りの人と良い関係を築いていく方法を教え
てくれます。
人の気持ちを理解するために必要なことは、まず自分の気持ちに敏
感になり、自分の感情とうまく付き合うことです。それができるか
ら、相手の感情にも気づくことができます。
そんな前提から、自分の感情を知るための、感情整理の方法を教え
ます。これにより、人間関係が好転し、仕事もプライベートも充実
させることができます。
著者は、東大在学中から女優業に従事、その後ニューヨーク大学で
MBAを取得、ソフトバンク、日本コカ・コーラなどの外資系で活
躍したというすごい人です。
そんな著者も、かつては「人の気持ち」がわからず、職場でのコミ
ュニケーションにも失敗して、人間関係に自信を失っていた時期が
あるそうです。
これを救ってくれたのが、アドラー心理学の要素を取り入れたコー
チングだったそうです。その魅力とポイントを伝えるためにまとめ
られたのが、本書だそうです。
なお、本書には、日常生活で簡単にできるエクササイズが19個も、
紹介されています。これは、読んだらおしまいでなく、実際に行動
を起こしてほしいという配慮からということです。
というわけで、人間関係改善のポイントが詰まっています。人づき
合いで「いつも空回りしてしまう」「いつも同じような失敗を繰り
返している」そんな人にお勧めの本です。
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発行元:(株)アンテレクト 藤井孝一 Copyright 1999-2014
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