2015/02/20
僕たちは「会社」でどこまでできるのか?
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自律した、起業家のように仕事をする
「企業では個人の指向など反映されない」とか「給料をもらうとは、我慢の対価だ」などと知ったかぶりをする人がいる。そんな言葉で、自分の可能性を閉ざし、人にもそうさせている人の罪は重い。どの業種のどの企業にも、規模の大小にも関係なく、数は少なく、比率は低くても、地位に関係なく、起業家のように事業を作り出し、自律的に働いている人たちは必ずいる...
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■今週の選書
■僕たちは「会社」でどこまでできるのか?
■小杉俊哉・塩見哲志
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■■選書サマリー
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自律した、起業家のように仕事をする
【1】
「企業では個人の指向など反映されない」とか「給料をもらうとは、
我慢の対価だ」などと知ったかぶりをする人がいる。そんな言葉で、
自分の可能性を閉ざし、人にもそうさせている人の罪は重い。
どの業種のどの企業にも、規模の大小にも関係なく、数は少なく、
比率は低くても、地位に関係なく、起業家のように事業を作り出し、
自律的に働いている人たちは必ずいる。
それを諦めて、会社に愛想を尽かし、転職したり、独立したりする
ことを考える前に、今の会社で、やれること、やっておくべきこと
があるはずだ。会社を見限るのは、それからでも遅くないはずだ。
自分がどこまでやれるかは「会社」や上司、ましてや第三者が決め
ることではない。あくまでも、自分自身だ。そのことに、ぜひ気づ
いてほしいのだ。
【2】
今や、サラリーマンが自律する時代だ。「自律」は「自立」と混同
されがちだが、レベルが違う。
「自立」は一人前になることだ。先輩や上司など、人の手を煩わせ
ず、一人で給料に見合う仕事ができるようになることだ。親から経
済的に独立するときの「自立」と同じだ。
これに対し「自律」は、「自分で仕事を創り出し、結果まで含めて、
すべての責任を自分が負う」と意識して仕事を行うことだ。だから、
自律している人は、上司や会社、親のせいにしないんものだ。
仕事に限らず、人生は「他責」でなく「自責」でやるものだ。これ
ができない限り、いつまでも人にコントロールされてしまうものな
のだ。
会社に入社したのも、会社に居続けることも、すべて自分が決めた
はずだ。今の仕事をやることも、会社や人事部、上司が決めたわけ
ではない。自分で決めているのだ。「嫌なら辞めればいい」だけだ。
仕事に限らず、自分の人生は、自分が選択した全てのことから成り
立っている。そのことを自覚しない限り、人生は、親や上司、周囲
に振り回されるものになってしまう。
【3】
もちろん、会社に所属している以上、義務は果たさねばならない。
しかも、できるだけ速く、見事に、完璧にやる必要がある。しかし、
それをやっているだけでは「やらされ感」がある。
だから、その上で「やらなくてもいいこと」や「やれと言われてい
ないこと」にまで踏み出すことだ。踏み出す一歩は、決して大きな
ことでなくていい。大事なことは、ちょっとした「問題意識」だ。
たとえば、いつも使っているデータのファイルが整理されておらず、
見にくいとする。しかし、特定の担当者がいない。ならば「自分が
それを整理したい」と上司に申し入れればいい。その程度のことだ。
こうして「やらなくてもいいこと」に、一歩踏み出せば、そのこと
に対しては、リーダーになれる。周りの人たちは、上司を含めて、
自分のフォロワーだ。地位や役職はまったく関係ない。
自らイニシアティブを発揮した結果、周囲に影響を及ぼし、感謝さ
れる。この経験が、周囲を巻き込むきっかけになる。「やるべきこ
と」だけでなく「できること」までやれば世界が変わるのだ。
【4】
さらに「やりたいこと」というフィールドがある。ただ、会社では
収益に結びつかないことは承認されない。だから、自分の「やりた
いこと」と「できること」が重なるポイントを探すのだ。
それができれば、それこそが「会社のビジョン」と「個人のビジョ
ン」が重なる部分だ。そのビジョンは、あなたが「やりたいこと」
だから、主体的・自律的に取り組めるわけだ。
もちろん、双方のビジョンが重ならない場合もある。しかし、やっ
ていくうちに、個人のビジョンに、会社のビジョンを引きつけ、重
なりを作ることもできるようになる。
同じ会社で、同じ仕事をしていても、楽しそうにやっている人と、
つまらなそうにやっている人がいる。その差は、このビジョンの接
点を作っているかどうかで生まれるのだ。
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■■選書コメント
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会社にいながら、起業家のように新しい事業を作り出し、会社に貢
献しながら、自律的に働く方法を教えます。勤め先の規模や業種、
自分の地位も関係ありません。
日本社員のモチベーションは、先進国中、最下位と言われています。
「仕事は、つまらなくてあたり前。割りきって、プライベートを楽
しめばいい」そんな人が少なくないようです。
しかし、短い人生です。どうせなら、一生の大半を費やす仕事も完
全燃焼したいものです。それが成功者の証です。何も、会社を辞め
る必要はありません。どうすればいいのか?その方法を教えます。
本書は、ベストセラー『起業家のように企業で働く』の実践編とい
う位置づけです。共著者の塩見哲志氏は、前作の中で「起業家のよ
うな企業人」として紹介されている人物です。
彼が「企業内起業」に挑戦する中で、もがきながらつかんできた「自
律的な働き方」が、ありのままに紹介されています。彼の会社に対
する冷静な視線は、大いに参考になるはずです。
また、各章ごとに人事コンサルタントで、経営学者の小杉俊哉氏が
第3者的な解説・コメントをしています。これは、社内起業に取り
組む人にとって、ポイントになるはずです。
企業の中で、自分のやりたい事を実現しながら、それを会社への貢
献にもつなげることは、簡単ではありません。しかし、不可能では
ありません。その方法を学んでほしいと思います。
決して、先延ばしにするべきではないと思います。著者の言う通り、
何かを始めるのに、早過ぎることも遅すぎることもないからです。
生き生き働き、社会にインパクトをもたらす仕事をしたいと考えて
いる、すべてのビジネスパーソンや、学生に一読をお勧めします。
★本書の詳細、お買い求めは、
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