2015/03/20
元・外資系人事部長が見た 要領よく出世する人
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「要領がいいこと」は出世するために必要な能力
要領のいい人が出世する。これは、日本の中小企業でも、世界の超一流企業でも変わらない。いつの時代も、どんな国のどんな企業でも変わらない現実なのだ。「要領がいい」を『広辞苑』で調べると「物事の処理や立ち回りがうまい」とある。これは、管理職、すなわち「出世した人」が、もっとも身につけておかなければならない能力に他ならない...
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■今週の選書
■元・外資系人事部長が見た 要領よく出世する人
■村上賀厚
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■■選書サマリー
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「要領がいいこと」は出世するために必要な能力
【1】
要領のいい人が出世する。これは、日本の中小企業でも、世界の超
一流企業でも変わらない。いつの時代も、どんな国のどんな企業で
も変わらない現実なのだ。
「要領がいい」を『広辞苑』で調べると「物事の処理や立ち回りが
うまい」とある。これは、管理職、すなわち「出世した人」が、も
っとも身につけておかなければならない能力に他ならない。
たとえば、あなたが経営者だったとする。大口顧客の要望を適切に
処理し、社内外でうまく立ち回って利害の調整ができる人と、そう
でない人の、どちらを出世させるだろうか?
逆に、あなたが部下だった場合、関連部署の間をうまく立ち回り、
利害関係を処理して、自分のアイデアや提案を実現してくれる上司
とそうでない上司のどちらの下で働きたいか?答えは明らかだ。
このように「要領がいい」ことは、出世するために絶対必要な能力
なのだ。そこで、要領よく出世する人の思考と習慣をあますところ
なく紹介していきたい。
【2】
日本はGDPでは世界第3位だが、国連の「幸福度調査」では43
位だ。日本のサラリーマンの多くは「幸せ」とは言えない働き方を
しているのだ。
一方、会社での仕事に満足し、楽しみ、出世している人もいる。そ
ういう人ほど、プライベートでの生活も非常に充実している。この
違いこそが「要領よく仕事と付き合えているかどうか」なのだ。
物事を上手に処理し、関係者の間でうまく立ち回れるということは、
働き方の「費用対効果」が高いということだ。短時間で高い成果を
出せるから、仕事を楽しめるし、プライベートも充実するのだ。
反対に、もしあなたが「仕事が楽しくない」「プライベートが充実
していない」と感じているなら「要領の悪い」働き方をしている可
能性がある。要注意だ。
【3】
会社では「うちの上司は手柄を独り占めしようとする」という不満
をよく聞く。しかし、要領がいい人は「部下が上司のために働くの
は当たり前、成果はどんどん上司に与えよう」と考えている。
理由は、会社の上層部が自分の上司に高い評価を与えれば、その下
で働いた部下として、自分も上層部から高い評価を得られるからだ。
部下の中で誰がいい仕事をしたかは、上司からは見えるのだ。
また、上層部が評価をする際、あなたたちの上司を最初に評価する
のは当然だ。その人物を管理職として任命した人たちだからだ。上
層部は、仕事の確認や指示は、あなたの上司に行うのだ。
だから、その上司を評価しているように見えてしまう。だが、人事
部はもちろん、上層部の人たちも、その成果は、管理職1人の成果
でないことは、十分わかっているのだ。
【4】
実力主義は重要だ。しかし、その源泉を見極めると、年功という要
素が重要になる。年功で得られるのは、過去の事例の知識や社内人
脈、年輩者への一定の敬意など様々だ。
そのため、要領よく出世する人たちは、年功というものがビジネス
で果たしうる度合いを上手に測り、上司に対してリスペクトをもっ
て仕事をしている。
さらに、要領よく出世する人は、実力以外に何が出世に必要なのか
をしっかり認識し、そのチャンスをつかむようにしている。
出世の3条は、引き、運、力の3つだ。この中で「力」は3番目だ。
会社の都合でチャンスが左右されることを考えると「運」のほうが
重要なのだ。
そして、一番大事なものは「引き」すなわち「上司との相性」だ。
高いポジションほど、実力面では差がつかないため、相性が重要に
なってくるわけだ。
組織の要請を把握して運をつかみに行ったり、実力ある上司と良好
な関係を築いたりできてこそ「引き」や「運」が手にできる。これ
らを手に入れることも、要領次第なのだ。
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■■選書コメント
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ビジネスパーソンに、出世の勘所を教える本です。「実力より、立
ち回りの上手な人が出世する」という、身も蓋もない真実を、真正
面から伝える快著です。
著者は、名だたる企業で、人事の責任者としてキャリアを積まれた
方です。仕事を通して、どんな人が出世していくのかを目の当たり
にしてきた人の弁だけに、見逃せません。
細かい違いはあっても、出世の決め手は「要領」という点では、い
つの時代も、どんな会社も変わりません。実力主義と言われる外資
も同じです。まさに、世界標準の出世の法則なのです。
ここで言う「要領がいい」とは「物事の処理や立ち回りが上手い」
ということです。これは、組織で上に行くために最重要な能力です。
だから、その能力が高い人が出世するのは当然なのです。
本書は、出世のために必要な8つの秘訣を紹介し、出世する人が心
がけている習慣を20に分けて紹介します。さらに、職場で要領よく
働くためのスタンスと、その準備を解説します。
本書で紹介されている思考と習慣を知り、いくつかを実践すれば、
これまでと同じ労力で、これまで以上に高い成果を上げることがで
きるようになるはずです。
「自分は要領が悪い」と自覚している人なら、どこが悪いのかが、
たちどころにわかります。タイトルに強い嫌悪感を持った人も、読
めば、著者の主張に納得できるはずです。
仕事はがむしゃらに頑張るだけでは評価されません。本書のような
本でコツをつかむことこそが、要領と言えそうです。「出世したい」
と考える、すべてのビジネスパーソンにお勧めです。
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