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2015/10/16
私たちが仕事をやめてはいけない57の理由
キャリア編「出世」は最高の美容液
自分より若い後輩は男性だけ、という部署にいると、女性は自然とお茶出しを頼まれる。だが「女性差別だ」と目くじらを立てることは「自分は、面倒くさい女」と宣言しているようなものだ。おかしいのは、あくまで「後輩がやる仕事を先輩がやる」ことだ。だから、お茶出しを頼まれたら、心底不思議そうにキョトンとする。そして、そのまま近くの後輩に「お茶だって」とパスを渡せばいい...
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■今週の選書
■私たちが仕事をやめてはいけない57の理由
■川崎貴子
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■■選書サマリー
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キャリア編「出世」は最高の美容液
【1】
自分より若い後輩は男性だけ、という部署にいると、女性は自然と
お茶出しを頼まれる。だが「女性差別だ」と目くじらを立てること
は「自分は、面倒くさい女」と宣言しているようなものだ。
おかしいのは、あくまで「後輩がやる仕事を先輩がやる」ことだ。
だから、お茶出しを頼まれたら、心底不思議そうにキョトンとする。
そして、そのまま近くの後輩に「お茶だって」とパスを渡せばいい。
あとは颯爽と自分の仕事に戻ればいい。そんなあなたにうろたえる
上司も後輩も、あなたがしなければいけない理由を論理的に説明で
きるはずはない。「男女差別」になることがわかっているからだ。
この文化をつくる時に気をつけたいのが、ダブルスタンダードにな
らないようにすることだ。「重い荷物は男が持つべし」という態度
は御法度だ。
あくまでも、男女ではなく「先輩が」「後輩が」「できる人が」や
るのだ。そんな合理的で、でも思いやりあふれる空気を、職場に作
ることが大切なのだ。
【2】
「男性の多い会社で、蝶よ、花よと扱われる」のは大変危機的な状
況だと思うべきだ。そのままだと「昔はかわいかった、今は何もで
きないオバさん」に成長してしまう。花の命は短いものだ。
ここで「私は、花じゃない宣言」をして、思いきってキャラチェン
ジをはかることだ。あなたが「職場の花が嫌」と気づいているなら、
ぬるま湯に慣れてしまう前に行動に移すべきだ。
花でいることしか認めてくれない会社は、あなたの未来やキャリア
のことを何も考えてはくれない。花びらを落とす前に「花じゃない
宣言」をしても異動がないようなら、転職も選択肢に入れるべきだ。
【3】
自分より能力が低い男性が昇進したら、モチベーションは落ちる。
しかし、そんな時に、腐ったり、手を抜いたりしてしまうのは絶対
NGだ。結局「女は、感情的」と思われておしまいだ。
また、先に出世した彼に嫉妬するのも早計だ。自分からアピールし
ないだけで、ものすごい功績を出しているのかもしれない。いずれ
にせよ、目線を「彼」ではなく「自分」に引き寄せることだ。
やるべきことは、感情的にならず、評価制度を上司に聞き、つまび
らかにすることだ。あなたは、会社の方針とズレているから評価さ
れず、後輩男性は、その評価のツボを押さえているのかもしれない。
さらに、自分の足りないところもフィードバックしてもらい、軌道
修正に役立てることだ。人事考課の基準が曖昧な会社でも、上司に
「こいつはモチベーションが高い」と思わせられれば儲けものだ。
上司に直訴しても納得できる返事が得られなかったら、その時こそ
転職の時期だ。「男性を評価するのは当然」と言ってのけるアンモ
ナイトのような上司が生き残っている場合もあるからだ。
【4】
これから、男性の生涯未婚率はさらに上がっていく。これは、女性
の結婚・妊娠と同じような不確定要素を、男性も持つ時代に入った
ことと同じだ。
すでに少子化に突入している世代では、親の面倒を、自分と数少な
い兄弟・姉妹で担わなければならなくなる。この点は、男性も女性
も同じだ。
女性が、結婚や妊娠で働き方を変えるように、男性も親の介護を機
に時短勤務になったり、産休や育休より先の見えない介護休暇を取
ったり、退職せざるを得なくなるはずだ。
これからは、男性も女性も条件は同じなのだ。だから、少し先の未
来がどうなるかに気づいている社長たちは、女性活用のみならず、
多様性のある社員獲得にすでに取り組んでいる。
男性偏重のムラ社会を保っている会社は、経営者に先見の明が皆無
とアピールしているようなものだ。女性が働きやすい会社こそが、
将来性のある会社なのだ。これが会社選びの指標になるはずだ。
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■■選書コメント
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働く女性のためのキャリア形成と処世術のアドバイスです。読めば、
自由に、したたかに、いつまでも働き続けることができるようにな
ります。やがてしっかり成果もあげられるようになるはずです。
職場には、理不尽なことが山積しています。特に「女性ならでは」
の問題も色々ありますよね。ところが、女性の社会進出が遅れてい
る日本では、ロールモデルが見つかりにくい現実があります。
そこで、女性人材のプロが、働く女性が抱えがちな、女性特有の問
題に対して、同じ視点からアドバイスします。女性のための画期的
なキャリア本です。
働く女性が、職場で、家庭で、プライベートで直面しそうな悩みを
いろいろ取りあげ、経験者の立場から、一つ一つアドバイスしてい
きます。まるで、お悩み相談室のようです。
語り口が独特で、いわゆる「ズバリ、言うわよ」系なので、真面目
なビジネス書ファンには、好みが分かれるところかもしれません。
個人的には、面白く読むことができました。
軽妙な語り口ではありますが、アドバイスは結構深く、男性の私で
も、色々と納得させられました。気がつけば、たくさんチェックを
していました。
たとえば、女性のキャリアについて「かつては、経済的理由、ある
いは自己啓発の一つだったが、今や普通に生きるために当たり前」
という指摘には「なるほど、そうかも」と思いました。
こんな風に、男性が読んでも参考になることが書いてあります。お
悩み山積になりがちな働く女性なら、きっと元気と勇気をもらえる
はずです。もちろん、男性にも、一読をお薦めします。
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