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2015/12/25
感情にふり回されないコツ
シンプルに考えれば、感情にふり回されない
仕事、人間関係、プライベートなど、すべてがうまくいっているような人でも、心を乱すことがある。「心が整っている時もあれば、乱れている時もある」これは人間なら当然だ。しかし、感情の乱れが続くと大きなデメリットとなる。すぐに切り替え、状態を整えるべきだ。そのために、嫌な気分をすぐに手放すコツを知っておくことが大切だ...
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■今週の選書
■感情にふり回されないコツ
■辻秀一
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→ http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4894516918/tachiyomi
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■■選書サマリー
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シンプルに考えれば、感情にふり回されない
【1】
仕事、人間関係、プライベートなど、すべてがうまくいっているよ
うな人でも、心を乱すことがある。「心が整っている時もあれば、
乱れている時もある」これは人間なら当然だ。
しかし、感情の乱れが続くと大きなデメリットとなる。すぐに切り
替え、状態を整えるべきだ。そのために、嫌な気分をすぐに手放す
コツを知っておくことが大切だ。
なぜなら、心の乱れはパフォーマンスの質を下げてしまうからだ。
仕事、勉強、人間関係など、いずれも満足度は、パフォーマンスの
質にかかっている。その鍵をにぎるのが心の状態なのだ。
一流の人ほど「適応力」が高い。どんな状況や環境にも自然体で適
応できる。だから、いつでも自分本来の力が発揮できる。この自然
体は、誰もが自分で作り出していくことができるのだ。
【2】
パフォーマンスとは「何をするのか」すなわち「行動の内容」と、
それを「どんな感情でするのか」すなわち「心の状態」という2つ
の要素で成り立っている。
これは、脳の2つの機能が働いていることを意味する。行動の内容
を決めるのが、脳の「認知機能」だ。そして、心の状態を整えるの
が「ライフスキル」という機能だ。
何かを行なうときは、「認知機能」と「ライフスキル」の両輪をバ
ランスよく回すことだ。これが、ハイパフォーマンスを生み出す秘
訣なのだ。
人は、行動の内容を決めることは得意だが、心を整えることは苦手
だ。これは、認知機能を激しく使い、ライフスキルはあまり使って
いないからだ。その結果、パフォーマンスの質を下げているのだ。
理由は、ただ慣れていないからだ。そして、使わないうちに力が弱
まっているのだ。コツさえつかめば誰でもできる。2つの機能をバ
ランスよく使えば、本来の力を存分に発揮できるようになるはずだ。
【3】
脳の認知機能は、主に2つのことをやっている。ひとつ目は、出来
事、環境、他人の変化など、外界の変化に気づき、自分の行動を決
めていくことだ。
もう一つが物事に意味付けをすることだ。たとえば、雨が降った時、
憂鬱になるが、それは認知機能を暴走させて、勝手に意味付けをし
て、心の状態を乱しているからだ。
雨は、空から水が降る現象に過ぎない。憂鬱な雨など存在しない。
そこに自分で「憂鬱だ」という意味付けをしているのだ。同じよう
に、嫌な仕事も、苦手な人もいないのだ。
【4】
「意味付け」などの認知機能で起きる感情の乱れを克服する第一歩
は、自分の感情に気づくことだ。これが、心の状態を整える「ライ
フスキル」のベースだ。
心の状態が乱れるのは、出来事、環境、他人など、外に向かって、
認知機能が暴走しているからだ。情報収集したり、意味付けしたり
しているということは、外に思考が引っ張られている状態だ。
外に向かった脳の暴走を鎮静化するには、内側、すなわち自分の心
に意識を向けることだ。感情に気づくことで、2つの脳機能のバラ
ンスがよくなる。心の状態を整えるには、まず気づくことなのだ。
「感情に気づく」という簡単なことさえ、できない人が多いのは、
心の状態に価値を見出せていないからだ。だが、何ごとも不機嫌で
やるより、機嫌よくやったほうがうまくいくに決まっている。
心の乱れを整える原動力は、機嫌に対する価値を認め、何度も実感
することだ。こうすることで、外に向かっている脳の暴走を沈静化
させ、心の状態を切り替えることができる。
「あの人のせいで」「あの仕事のせいで」とやっているうちは、脳
が外にしか働かない。「不機嫌になっているな」と気づければ内側
に働く。これだけで、脳のバランスがよくなり、心が整うはずだ。
★本書の詳細、お買い求めは、
→ http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4894516918/tachiyomi
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■■選書コメント
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乱された感情に振り回されず、嫌な気分をすぐに手離し、正しく「心
を整える」思考習慣と、その身につけ方のコツをわかりやすく紹介
する本です。
日常生活を過ごしていれば、誰でもイライラしたり、クヨクヨした
りなど、嫌な感情がわき上がることはあります。やがて、心が乱れ、
結果的にパフォーマンスの質も下がってしまいます。
そうならないために、心を整える方法を、メンタルトレーニング専
門の医師が教えてくれます。パフォーマンスに悪影響を及ぼす、嫌
な気分を、すぐに簡単に手放すことができるようになります。
実力を発揮するには、心のありようが重要です。だから、どんな状
況でも心を保てる人が、実力を発揮します。スポーツなどを観戦し
ていると、そのことをひしひしと感じます。
本来、人間の脳には、心の状態を整える機能が備わっているそうで
す。ところが、多くの人がその使い方を知らずにいます。本書は、
その方法を教えます。
誰もが実践できることだけ厳選されています。たとえば、心を整え
るルーティンとして「今、ここ、自分」を意識するというのがあり
ます。これなど、誰でもすぐにできることです。
このようなテクニックが、機能する理由と共に色々紹介されていま
す。読めば、感情に心を乱れて、力が発揮できなかったり、選択を
誤ったり、心を消耗させたりすることがなくなります。
怒りや悲しみ、心配事など、ネガティブな感情にとらわれて、仕事
や勉強に手が付かない人や、人間関係に支障をきたしている人など、
感情に振り回されがちな人にお勧めします。
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発行元:(株)アンテレクト 藤井孝一 Copyright 1999-2015
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