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2016/01/08
錯覚の法則
人生は「脳の錯覚」で変わる
脳が「正しい」と思っていることの99パーセントが錯覚だ。人間関係がうまくいかないのも、お金が貯まらないのも、すべて脳の「錯覚」のせいだ。人は「肯定的錯覚」をする人と「否定的錯覚」をする人の2種類しかいない。脳の特性上、正反対の2つのことを同時に思考するのは不可能だからだ...
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■今週の選書
■錯覚の法則
■西田文郎
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■■選書サマリー
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人生は「脳の錯覚」で変わる
【1】
脳が「正しい」と思っていることの99パーセントが錯覚だ。人間
関係がうまくいかないのも、お金が貯まらないのも、すべて脳の
「錯覚」のせいだ。
人は「肯定的錯覚」をする人と「否定的錯覚」をする人の2種類し
かいない。脳の特性上、正反対の2つのことを同時に思考するのは
不可能だからだ。
「否定的錯覚」をする人は、うまくいかないことを他人や環境のせ
いにして、努力を怠り、事態の改善を放棄する。否定的なことばか
り言うから、否定的記憶データが脳に強烈にインプットされる。
一方「肯定的錯覚」をする人は常に前向きで、根拠なき自信に満ち
ている。当然、発する言葉も肯定的だから、脳にも肯定的条件づけ
をする。脳は「できる」と勘違いし、いつの間にか夢を実現させる。
【2】
赤ちゃんは、超ポジティブ思考だ。私たちは、大人になるに連れて、
世間の常識にとらわれ、さまざまな情報に操作される。やがて否定
的な思考を取り入れるようになってしまう。
しかし、既にでき上がってしまった否定的な脳も「すべてが錯覚」
だったと認識して、脳への問いかけを変えれば、肯定的な脳、すご
いスーパーコンピュータを作り上げることができる。
心は、イメージや思考だけでコントロールすることはできない。感
情脳が、人を動かす。感情脳が「快」の状態にあれば、人は「肯定
的錯覚」をすることができる。
感情脳は常に「快」と「不快」を行ったり来たり揺れ動いている。
「不快」にならない人はいない。ポイントは「不快」になった時、
瞬時に「快」に切り替えられる脳を作ることができるかどうかだ。
【3】
「不快」になった時、瞬時に「快」に切り替える方法が3つある。
まず「言葉」だ。感情脳が「不快」に振れた時、肯定的な言葉を発
すると効果的だ。たとえば「ありがたい」と脳に語りかける。
言語中枢で思考をつかさどる「左脳」で「ありがたい」と言うと、
連動している「右脳」もそれをイメージする。プラスの言葉を発す
ることで「肯定的錯覚」をすることができるのだ。
2つ目は「イメージ」だ。肯定的な、嘘の記憶データを脳にインプ
ットすることで、ミスがあっても、瞬時に「肯定的錯覚」をするこ
とができる。
3つ目は「ボディランゲージ」だ。感情脳が「不快」になった時、
切り替える動作を決めておく。たとえば「なし」と指をパチンと鳴
らす。体を動かすことで、「肯定的錯覚」に切り替わりやすくなる。
【4】
マラソン選手が過酷な長距離マラソンに挑戦するのは、苦しいほど、
「不快」であるほど、達成したときの喜びや「快」が、大きなもの
になるからだ。
彼らは、苦労の先を見据えて楽しんでいるのだ。「苦労を楽しむ」
という錯覚をしている状態だ。そうすることで、思いも寄らなかっ
た結果を得ることができたり、成功をつかむことができるのだ。
人は苦労を嫌い、うまくいかないことを人のせいにしがちだ。「上
司に言われるから仕事をしている」「環境を変えられないからやら
ざるを得ない」などは、まさに「不快」の状態だ。
それは「消極的自己犠牲」だ。一生懸命でも、本気ではない。人生
が面白くならないのは当たり前だ。本当に人生を楽しめる人は、苦
労を楽しむ「積極的自己犠牲」の人だ。
これまで否定的に生きてきた人も諦めるべきではない。脳は、あっ
という間に錯覚から覚める。「言葉」「イメージ」「ボディランゲ
ージ」の3つで脳への働きかけを習慣にすべきだ。
そうすることで「否定的錯覚」をし続けてきた人も「肯定的錯覚」
ができるようになる。そうすれば、人生を本気で楽しむことは、難
しいことではないはずだ。
★本書の詳細、お買い求めは、
→ http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4479783407/tachiyomi
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■■選書コメント
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脳の特性を利用して、人生をコントロールする方法を教えます。「脳
は、錯覚しやすいため、その特性を逆手に取れば、人生を思い通り
にできる」そう著者はいいます。
人は、脳の特性上「肯定的錯覚」をする人と「否定的錯覚」をする
人のどちからに別れるそうです。「どうせなら、肯定的錯覚をして、
成功を引き寄せましょう」というのが本書のメッセージです。
これができれば、いつも前向きで、自信を持てるようになります。
すると、努力が苦にならず、人生が謳歌でます。脳は、ますます「で
きる」と勘違いをして、夢が実現に向かいます。
本書のメッセージ「前向きになれば、成功できる」というのは、ポ
ジティブシンキングとか、引き寄せの法則など、いわゆる自己啓発
書で、さんざん言われてきたことです。
本書は、その根拠と具体的な方法論を紹介している点が画期的です。
まず、脳の錯覚とはどのようなものか、科学的な根拠が具体例と共
に紹介されます。
なお、この手の本を読んで、誰もが悩むのが「どうすれば、前向き
になれるのか」という点です。本書は、その点を、後半で明らかに
していきます。
具体的には「言葉」「イメージ」「ボディランゲージ」の3つで、
脳を操り錯覚させることです。本書で紹介するやり方に従えば、誰
もが肯定的な成功脳を作れるようになるはずです。
何事も、つい否定的に考えてしまう人、いつも始める前からうまく
いかないと感じ、自信をなくしている人は少なく無いと思います。
「そんな自分を変えたい」という人には、一読をお勧めします。
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発行元:(株)アンテレクト 藤井孝一 Copyright 1999-2016
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