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2016/02/12
後悔しないこれからの働き方
長時間働くことからの解放
社会環境が激変し、仕事の仕方そのものが猛スピードで変わった。そんな今、これまで通り「とにかく頑張る」働き方を続けていても、得るものより、失うもののほうが多くなる。だとすると、後悔しないビジネス人生を送るために必要なものは、おのずと明らかだ。それは「これまでの仕事に関する常識」を「捨てる勇気」だ...
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■今週の選書 ■後悔しないこれからの働き方 ■佐々木常夫 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★本書の詳細、お買い求めは、 → http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4046006080/tachiyomi ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■■ ■■選書サマリー ■■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 長時間働くことからの解放 【1】 社会環境が激変し、仕事の仕方そのものが猛スピードで変わった。 そんな今、これまで通り「とにかく頑張る」働き方を続けていても、 得るものより、失うもののほうが多くなる。 だとすると、後悔しないビジネス人生を送るために必要なものは、 おのずと明らかだ。それは「これまでの仕事に関する常識」を「捨 てる勇気」だ。 そのために、5つの「しない」を提案する。すなわち、長時間労働 をしない、こなすだけの仕事をしない、家族を犠牲にしない、平社 員のままでいない、目標をひとつに決めないだ。 これらの提言の背後にあるものを知ると、現状の働き方を続けるこ とがいかに危ういか、幸せを失わずに生きるためには、どんな働き 方をするべきか、に気づくことができるはずだ。 【2】 働くことは、人生の大きな部分を占める。働けば生活のために必要 な収入を得ることができるし、ビジネスパーソンとして成長するこ ともできる。だが、人生で重要なのは「仕事」だけではない。 ビジネスパーソンとして揺るぎないキャリアを積むために、人生に おいてはがむしゃらに働く時期も必要だ。しかし、支えてくれる家 族の幸せのために貢献することは、人間が生きていく上で基本だ。 仕事をするのは、あくまでも家族を幸せに導き、自分の人生を多く の楽しみで満たすためのはずだ。そのことを忘れるべきではない。 ところが、日本のサラリーマンは、それを忘れがちだ。 不景気は、20年以上も続いている。それなのに、日本の正社員の労 働時間は、バブル崩壊前と変わっていない。意味のない長時間労働 をしているなら、今すぐ、その習慣を改めるべきだ。 【3】 日本の会社は「優秀な社員は、長時間労働をしなくても結果を残す ことができる。長時間働かないと結果を残せない人は、あまり優秀 ではない社員だ」ということを知っている。 しかし、普段は長時間働く人を評価しているフリをする。なぜなら、 出来がよくない人には、長時間労働でカバーしてもらいたいからだ。 さらに、できる人にも残業もしてもらえれば、上積みが期待できる。 日本の会社が、定時で結果を残す人より、長時間働く人を評価した フリをしたことで「ミッションを意識しながら仕事をする」という 習慣が社員の身につかなかった。 ミッションを意識するとは、仕事の本質を理解し、何を最優先にす るか考えることだ。それを考えてこなかったから、さほど重要でな いことにも、同じようにがむしゃらに取り組むのだ。 欧米の人は「残業をするのは、仕事ができない人」という意識が強 い。だから、就業時間内に仕事を終わらせるために知恵を絞る。だ から、限られた時間で成果をあげるノウハウが蓄積されたのだ。 【4】 常にミッションを意識し、仕事の優先順位に気をつけるようになる と仕事の質が変わる。「重要な仕事」と「そうでない仕事」の違い がわかるようになり、注力すべきポイントがわかるからだ。 また、自分だけでなく、相手の効率も考えるようになる。たとえば、 お客様のニーズを満たすというミッションを意識すれば、お客様の 迷惑も顧みず、やたらと訪問することはできないはずだ。 ミッション最優先で働くというスタイルは、個人レベルでも実践で きる。ただ、私自身がこの働き方を実現できたのは、管理職になっ てからだ。 管理職は、自分が預かるチームについては、裁量権を持っている。 だから、会社が長時間労働体質でも、自分のチームなら変えること ができるはずだ。 管理職が、時間でなく、結果で評価することを宣言し、自ら定時で 帰り、有給休暇を取得する。そうすれば、部下も仕事を早く終わら せる知恵を必死で絞る。結果効率化のノウハウが積み上がるはずだ。 ★本書の詳細、お買い求めは、 → http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4756918131/tachiyomi ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■■ ■■選書コメント ■■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 新しい働き方を考える本です。日本人の働き方が多様化していきて います。非正規雇用者は2000万人を突破し「限定正社員」などの、 新しい働き方も制度化されつつあります。 そんな時代にあって、これまでのように、会社や上司の言うままに ただ頑張るだけでは、自分はもちろん、家族も幸せになれません。 実は、そういう人材は会社からさえ評価されません。 しっかりしたキャリアを築きながら、家族を守り、家族と一緒に幸 せになって、後悔しないビジネス人生を送るにはどうすればいいの か考えさせる本です。 日本の社会は変わりつつあります。それなのに、頻繁な出張や会議、 中々取れない有休や育休など、働き方は相変わらずのようです。し かも、それだけ働いても、日本の競争力はジリジリと落ちています。 もちろん、雇われの身では変えられることも限られます。しかし、 人生は一回きりです。後悔しないためには、どうするべきかを考え るべきです。時には、捨てる勇気も必要です。 著者自身、多難な家庭生活を送りながら、仕事でも実績を上げ役員 に就任、さらに関連会社の社長になりました。その後、独立もされ ています。そんな著者のメッセージですから重みがあります。 長時間労働やこなすだけの仕事をしない、家族を犠牲にしない、平 社員のままでいない。目標をひとつに決めないなどは、いずれも説 得力があると同時に希望が広がります。 会社に勤めながら、今の仕事や働き方に疑問を感じている人や、将 来に不安を感じている人は少なくないと思います。そういう人が、 読めば、ヒントと勇気が得られます。一読をおすすめします。 ★本書の詳細、お買い求めは、 → http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4046006080/tachiyomi ───────────────────────────── ◎バックナンバー→ https://www.bbook.jp/backnumber ◎ご意見、お問い合わせ、→ info@kfujii.com ◎登録、変更、解除→ https://www.bbook.jp/mag.html ────────────────────────────── 発行元:(株)アンテレクト 藤井孝一 Copyright 1999-2016 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━