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2016/04/22
上手に「自分を守る」技術

上手に「自分を守る」技術

自分を守る「七つの盾」

世の中には、相手を傷つけたり、周りの人に大変な迷惑をかけたりしているのに、そのことにまったく気がつかない"やっかいな人"であふれている。私は、精神科医として患者と接する中で、やっかいな人のせいで自分を抑えた結果、心身に不調をきたす人を見てきた。だから、自衛するべきだ。相手に被害を被っていることを理解させるべきだ...


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■今週の選書
■上手に「自分を守る」技術
■片田珠美
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■■選書サマリー  
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自分を守る「七つの盾」

【1】

世の中には、相手を傷つけたり、周りの人に大変な迷惑をかけたり
しているのに、そのことにまったく気がつかない"やっかいな人"
であふれている。

私は、精神科医として患者と接する中で、やっかいな人のせいで自
分を抑えた結果、心身に不調をきたす人を見てきた。だから、自衛
するべきだ。相手に被害を被っていることを理解させるべきだ。

まず、大事なことは、とにかく「許さないこと」だ。周囲が許して
いる限り、やっかいな人は、その状態のままであり続けることがで
きる。それどころか、どんどんエスカレートしていく。

自分のためにも、相手のためにも「なめられっぱなしではいない」
という気持ちを持って、向き合うことだ。それができれば「守り」
は、相手に対してもっとも効果のある「攻撃」になるはずだ。

【2】

やっかいな人に対する「接し方」にはテクニックがある。こちらが
不快な思いをしたり、迷惑をこうむっているなら、相手に悪意があ
るかどうかにかかわらず、強く出ることだ。

しかし、職場の人や隣近所の人など、デリケートな相手の場合、き
つくも当たれない。そこで、上手な"クッション言葉"を置いて、
こちらの思いや要望を上手に伝える。

たとえば、相手に傷つく発言をされた時に言い返す際には「心配し
てくれているかもしれないけど」「冗談のつもりだろうけど」と、
前置きしてから伝えれば、相手の顔も立つし、波風も立たない。

また、職場のルーズすぎる人に注意する時は、まず「いつもお疲れ
様」で始める。この一言で「頑張っているのは伝わってるよ」とい
うフォローを添える。その上で言いたいことをいうのだ。

こんなごく短い"クッション言葉"を置くだけで、こちらは言いた
いことが言いやすくなる。また、言われた相手も、言われたことを
受け止めやすくなるはずだ。

【3】

延々と自分の話を続ける「自己中」タイプ、果てしなく馴れ馴れし
い「土足で失礼」タイプ、他人から物を借りたまま返さなくてもな
んとも思わない「恥知らず」タイプなども、やっかいだ。

こういう人たち関わっていると、いつまでも相手のペースで振り回
されて、こちらの都合や感情は無視され続ける。だから、自分の領
域を侵害されないように、こちらから境界線を引く。

それを可能にするのが「リミット・セッティング」だ。「もうこれ
以上は、許しませんよ」「そこから先の領域には、進入禁止ですよ」
というリミットを、こちらからキッパリ設定するのだ。

「この後、出かける予定があって」「明日どうしても必要なので、
返してほしい」など、先にこちらの都合を言うのだ。「次は、もう
できないからね」と最後通牒を出すのもいい。

【4】

相手の急所をチクリと刺す方法もある。立場が上の人やプライドの
高い人の場合は「そんなことをすると、あなたも不利益を被ります
よ」というニュアンスで返すのだ。端的に言えば「軽く脅す」のだ。

具体的には「ご迷惑をおかけしたくないので、○○していただきた
いのですが」とか「次からはもう、罰金とるよ」という具合に、相
手のデメリットを指摘するのだ。

他人に対しては鈍感な人も「自分の利得」には敏感だ。だから脅し
は効果がある。また「そういう発言は、男性として、逆に恥ずかし
いですよ」と相手の"痛いところ"を突くのもいい。

もちろん、時と相手は選ばねばならない。だが、場合によっては、
このくらいのことを言って、相手を脅すくらいのことも、時には必
要なのだ。

多少は「面倒なやつ」と思われるかもしれない。だが「こいつには
何を言っても大丈夫」「何をやっても許される」と思われているよ
りは、ずっとマシなのだ。

※↓「これじゃ、物足りない!」そんな方は、コチラ↓
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■■選書コメント
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人間関係の本です。職場、友人関係、親同士など、身近な人間関係
で、やっかいな人から自分を守る防衛術を学びます。どんなにやっ
かいな相手からも、自分を守る防衛策を紹介します。

世の中には、嫌な人がいるものです。悪意を感じさせる攻撃的な物
言いをする人や、陰湿なイヤミを言う人、感情的になる人などです。
そういう人は、自覚が無いことも多いので困ります。

特に、職場の人の場合、毎日顔を合わせますし、力関係もあります。
周囲の空気も悪くなるので、我慢せざるを得ないことも多いと思い
ます。すると心身に不調をきたします。本書はそれを防ぎます。

イヤな相手は、無視しても気になってイライラします。かといって、
まじめに切り返しても、本人に悪気がないだけに、改善しません。
かわす、しりぞける、切り返すのが一番です。

その知恵とテクニックを紹介するのが本書です。たとえば「やんわ
り刺す」「過剰に褒める」「みんな見てるよと通告する」「間の抜
けたリアクションをする」などです。

いずれも、ちょっとした言い回しや態度で撃退できます。誰にでも、
簡単に試すことができます。しかも、相手との人間関係を壊さず、
周囲の雰囲気を保つことも配慮しています。

対処法は、シーンごと、タイプ別に分かれています。しかも、それ
ぞれ、マイルド版と厳しめの版が紹介されています。できそうなも
のを仕込んでおけば、いざという時使えます。

職場や友人関係、親族など、周りに嫌な人、苦手な人がいる方はも
ちろん、人間関係に悩むすべてのビジネスパーソンに、一読をおす
すめします。

※「これじゃ、物足りない!」方は、コチラ
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発行元:(株)アンテレクト 藤井孝一 Copyright 1999-2016
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主宰者

藤井孝一
藤井孝一
経営コンサルタント
週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)発起人・元代表
(株)アンテレクト取締役会長

慶応義塾大学文学部を卒業後、大手金融会社でマーケティングを担当。米国駐在を経て、中小企業と起業家への経営コンサルティング開始する。2002年6月「週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)」を設立。この新しい起業スタイルを全国のビジネスパーソンに普及させるべく奔走中。

株式会社アンテレクト

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