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2016/05/27
大富豪が実践しているお金の哲学

大富豪のお金の使い方

節約する時、一般人は、毎日の食費を削る。小金持ちは、入った分だけ使い切る。大富豪は、大きな支出だけ抑えようとする。大半の大富豪は「消費より倹約」の精神を持ちながら「消費より投資」というマインドをさらに強く持っている。過度な倹約は、将来リターンが期待できる支出まで控えてしまう恐れがあるからだ...

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■今週の選書
■大富豪が実践しているお金の哲学
■冨田和成
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■■選書サマリー　　
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大富豪のお金の使い方

【１】

節約する時、一般人は、毎日の食費を削る。小金持ちは、入った分
だけ使い切る。大富豪は、大きな支出だけ抑えようとする。

大半の大富豪は「消費より倹約」の精神を持ちながら「消費より投
資」というマインドをさらに強く持っている。過度な倹約は、将来
リターンが期待できる支出まで控えてしまう恐れがあるからだ。

つまり、大半の大富豪はお金を使うこと自体には積極的で、それを
いかに効果的に使えるかを重視している。支出を抑える極意はただ
ひとつ、大きな支出だけをコントロールすることだ。

血眼で１円単位のお金を貯めても効果は限定的だ。たとえば500円
のランチを200円にしても、浮くのは月6000円だ。その程度の節
約なら、バランスのとれた食事をした方がいい。

長い期間で考えれば、利回りもいい。体調を崩せば収入が途絶える
し、医療費もかかるからだ。

【２】

普段の移動で、一般人は、公共交通機関を使う。小金持ちは、高級
車を乗り回す。大富豪は、タクシーを使う。大富豪が公共の交通機
関に乗らない理由はいくつかある。

まず、鉄道会社などが定めた時刻表や路線図に従うことは時間の浪
費だ。車なら、点と点を最短で移動できるが、電車では無理だ。

また、都心部の朝夕の通勤ラッシュは体力を浪費させる。仕事どこ
ろか本や新聞も読めない。風邪が流行すれば、感染リスクもある。

自家用車は、事故のリスクがあるし、運転している間、仕事ができ
ない。年収が2000万円、年間労働時間が2000時間の人なら。１時
間あたりの価値は１万円だ。

この計算さえできれば、電車に乗って1000円節約するより、タク
シーに乗って15分に乗ることで、2500円を買ったほうが高利回り
だと気付くはずだ。

【３】

自己投資を、一般人は、ほとんどしない。小金持ちは、給料の２割
使う。大富豪は、給料の半分を使う。

収入や時間に対する自己投資の割合は、若い時ほど多くなる。収入
が少ないほど、支出の比重が大きくなるからだ。また、若いときの
投資ほど、回収期間が長くなるからだ。

英会話スクールに50歳で通い始めても、仕事で使える期間はわず
かだ。新卒から通えば、その後のキャリアの選択肢は一気に広がる。

資格が成果につながり、ボーナス査定などに貢献すれば、ペイする
可能性は高くなる。

若い時に自己投資にお金を惜しまない人は、目線が将来にあるのだ。
今、努力することが最大の投資効率を生むのだ。

【４】

旅行の計画を立てる際、一般人は、パッケージツアーに申し込み、
小金持ちは、高級リゾートホテルに泊まる。大富豪は、オーダーメ
イドの旅をする。

大富豪は、現状維持を嫌う。その点、旅で得られる体験は、人とし
ての幅を広げ、視野を高めてくれる。

究極の体験価値を得るなら、現地の生活に溶け込むバックパッカー
だ。富裕層の中にも、若い時に世界を放浪していた人は少なくない。
ただ、仕事を始めたら、あてのない旅をするほど暇ではない。

だが、パッケージツアーのように上辺だけの旅行では、得られる体
験価値は少ない。だから、富裕層はオーダーメイドの旅を好む。効
率良く、関心のあるものだけを、深くじっくり堪能できるからだ。

もちろん、東京の喧騒を忘れるために南国の高級リゾートホテルに
１週間こもって何もしないというのも贅沢だ。ただ、まだ伸びしろ
がある人にはもったいないことだ。

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■■選書コメント
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お金に関する本です。大富豪と小金持ち、そして一般人のお金の使
い方や節約の方法、さらにお金に対する考え方の違いを学びます。
どうすればお金が増やせるのかが分かります。

大事なことは、考え方を学ぶことです。本書では、大富豪の実態を
通して、彼らの習慣や心構え、そして根底にあるお金に対する考え
方を知ることができます。

著者は、証券会社で富裕層向けのプライベートバンキング部門に従
事し、世界の大富豪と仕事をしてきた方です。そんな著者が目にし
てきた大富豪のリアルがわかります。

本書には、食事をはじめ、かばんやスーツ、子供の教育、毎日の移
動手段から、自分の住む場所にいたるまで、あらゆる分野について、
大富豪、小金持ち、一般人の違いが描かれていきます。

それはそれで興味深いのですが、形だけ真似しても、お金は貯まり
ません。たとえば「大富豪はビジネスクラスに乗るから」「移動は
タクシーだから」と真似しても、普通はお金が減るだけです。

ポイントは、考え方であり、哲学です。彼らは、何ごとも、考えて
から使うのです。何を考えるかというと「どうすれば、使った以上
のお金を回収できるか」です。だから貯まるのです。

この考え方は「お金がないからこそ身に付けるべき」と著者は言い
ます。さらに、大富豪になる気がない人も、学べば、仕事やプライ
ベートに役立てることができるはずです。

本気で「お金持ちになりたい」と考えている人、そう考えながら、
「一向に貯まらない」人や「一生貯まる気がしない」人はもちろん、
お金持ちの考え方に興味があるすべての人にお勧めします。

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