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2016/09/30
ゼロから1を生む思考法
ゼロから1を生む思考法
今の日本人は「ゼロから何かを生む」思考が苦手だ。もちろん、日本にも、ノーベル賞を受賞するようなオリンピック級の創造者はいる。層が厚いとは言えない。ワールドクラスより下の国内リーグ、県内リーグ、市内リーグクラスのレベルに、創造力を発揮できる人材が少ないのだ。この点を欧米と比べると、日本は明らかに後れを取っている...
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■今週の選書
■ゼロから1を生む思考法
■中尾政之
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■■選書サマリー
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ゼロから1を生む思考法
【1】
今の日本人は「ゼロから何かを生む」思考が苦手だ。もちろん、日
本にも、ノーベル賞を受賞するようなオリンピック級の創造者はい
る。層が厚いとは言えない。
ワールドクラスより下の国内リーグ、県内リーグ、市内リーグクラ
スのレベルに、創造力を発揮できる人材が少ないのだ。この点を欧
米と比べると、日本は明らかに後れを取っている。
原因は、20世紀型の受験勉強のやりすぎだ。21世紀になっても、
その考え方が変えられないからだ。日本では、未だに「いい大学に
入り、いい会社に入れば勝ち組」という考え方だ。
その結果、多くの人が「想像」や「創造」をしなくなった。これは、
個人にとっても、日本の経済にとっても不幸なことだ。
【2】
受験競争に勝利した人は「反復継続が得意」な人だ。たしかに、毎
日机に向かってコツコツ勉強することに1日10時間は耐えられな
いと、トップレベルの受験はうまくいかない。
日本の教育界は、こうした「反復継続が得意なタイプ」をエリート
として、社会に送り出してきた。欧米をお手本にしてきた時代には、
この能力は有効だった。これが得意なタイプの人間は報われた。
しかし、現代のように、チームを組んで開発分野で世界に抜きん出
た商品を作ることや、世界中のビジネスパーソンを相手に交渉した
りするとなると、コミュニケーション能力も必要だ。
反復継続能力が優れているだけでは諸外国の人間には太刀打ちで
きない。だから世界から取り残されるのだ。私たちは、これまでと
は違う思考のできる人間を育てる必要に迫られているのだ。
言い換えれば「型破りの人間」が求められているのだ。そのために
は、これまでの型を捨てる勇気が必要だ。
【3】
これからの日本人に必要な考え方として、まず提唱したいのは「発
散思考」だ。バブル経済の崩壊以来、日本が伸びないのは「新しい
もの」を生み出せる人間を教育によって育てられなかったからだ。
新しいものを生み出す力が育たないのは、受験教育が常に一つの答
えを追いかける「収束」型思考だからだ。求められる唯一の目標を
達成するにはそれでいい。
だが、目標として示されていない"誰も考えつかなかったこと"に
は気づかなくなる。それに気づくために求められるのが「発散思考」
なのだ。
これは、線香花火の赤い火玉からパチパチ、ギザギザと多くの光が
発散するように「誰も考えつかなかった答え」を四方八方に探って
いく思考法だ。
一つの仕事を追っている最中も、あちこちへ思考を飛ばし"脱線"
するところから、たくさんのアイデアを生み出すのだ。
たとえば、飛んでいるドローンを見て、とっさに使い道を20個く
らい思い浮かぶだろうか?これを可能にするのが、アイデアを四方
八方に飛ばす「発散思考」なのだ。
【4】
私たちは学校のテストによって「答えは一つ」と叩き込まれている。
その制約を超え「答えが一つであるかのような問題」に、たくさん
の答えを想像してみることだ。
自ら思考の限界を超えるようにトレーニングしてみるのだ。たとえ
ば「傘」という物体について、工学部の学生は、構造や材質といっ
た視点でしかとらえない。
だが、デザイナーなら、美しくておしゃれな女性がその傘を持って
青山通りを歩いている風景をイメージする。すると、視点がまった
く違ってくる。
もし、傘の開発者がデザイナーのような発想を持ち得たら「傘」を
超えた新しい商品をイメージできるかも知れない。こうした「発散
思考」が、まだ世に存在しないものを生み出すのだ。
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■■選書コメント
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思考法の本です。より創造的に、シンプルに、仕事の突破口を開く
思考の方法を教えてくれます。既存のものの延長線上でなく、ゼロ
から考えて、価値を生み出す頭の動し方がわかります。
著者は、東京大学大学院教授・工学博士で「失敗学」「創造学」の
エキスパートです。そんな著者が指南する「アイデアの出し方」「情
報の整理法」「問題解決の技術」です
思考のモードを大きく変える、16の具体的な方法が紹介されます。
業種・職種・役職問わず、あらゆる仕事の突破口を開くきっかけに
なるはずです。
一人一人の思考力が問われる時代です。特に、無から有を生み出す
思考が求められます。先の見えない時代に、過去の延長線上で発想
しても、対応できることは限られているからです。
「ゼロ」とイチでは、大違いです。掛け算で、ゼロに何を乗じても
ゼロのままですが、イチなら乗じた分だけ大きな数になります。だ
からこそ、今求められるのは、無から有を生む発想なのです。
本書は、そんなゼロからイチを生み出す発想法を紹介します。具体
的には、発想を飛ばす「連想ゲーム思考」や、直感力を磨く「マイ
スター思考」、違和感を生かす「Why not思考」など様々です。
さらに、あらゆる難問をシンプルに解決する方法や、ヒット商品の
「法則性」を見つけて、自分のアイデア発想につなげる方法など、
仕事のあらゆる局面で生かせる発想法を紹介します。
ビジネスパーソンなら、企画や会議の発言など、ユニークな発想を
求められる機会は少なくないと思います。というわけで、すべての
ビジネスパーソンにお勧めします。
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発行元:(株)アンテレクト 藤井孝一 Copyright 1999-2016
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