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2016/12/30
課長のための「やらない」教科書
課長の仕事は「やらない」こと
「やらねばならないこと」に歯を食いしばって頑張るのでなく、縦横無尽に、時には自分勝手な行動を続けながら、部下から慕われ、上司とも良好な関係を保ち、成果も上げている課長が存在する。そんな課長になるには「やらないことを決める」ことから始めるべきだ。「やるべきこと」つまり「優先順位」を決めるのでなく「やらないこと」いわゆる「劣後順位」を決めていくのだ...
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■今週の選書 ■課長のための「やらない」教科書 ■田原洋樹 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★本書の詳細、お買い求めは、 → http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4837926606/tachiyomi ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■■ ■■選書サマリー ■■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 課長の仕事は「やらない」こと 【1】 「やらねばならないこと」に歯を食いしばって頑張るのでなく、縦 横無尽に、時には自分勝手な行動を続けながら、部下から慕われ、 上司とも良好な関係を保ち、成果も上げている課長が存在する。 そんな課長になるには「やらないことを決める」ことから始めるべ きだ。「やるべきこと」つまり「優先順位」を決めるのでなく「や らないこと」いわゆる「劣後順位」を決めていくのだ。 本当に「やりたいこと」にたどり着くために、「やらねばならない こと」でがんじがらめになっている心と体を解きほぐし、前向きに、 生産的、効率的に仕事に取り組み、成果を上げていくのだ。 【2】 現代は、IT技術が発展し、情報が簡単に入手できる時代だ。また、 顧客が求めるニーズも高度化・多様化し、そのニーズが目まぐるし いスピードで変化する時代だ。 そんな時代に、上司だけが知りうることなどない。そんな環境下で、 課長とメンバーが関係を築くには「縦」ではなく「横」のラインを 意識することだ。部下に教えるのでなく、一緒に学び合う関係だ。 部下は、課長が色々なことを教えてくれることに価値を感じない。 「一緒に考えてくれる」「自分で考える環境を整えてくれる」こと に価値を感じるのだ。「あえて教えない」意識改革が必要だ。 そもそも「教える」ことには大きな弊害がある。「教える」ことで、 部下が自ら問題を探求し、それを解決していこうとする力を奪って しまうからだ。 【3】 課長が部下に教えることをやめ、部下が自発的に「気づき」を創発 する環境を作り出すには、これから紹介するフレーズで、常に部下 に問いかける習慣を身につける必要がある。 一つ目は「あなたはどう思う?」という問いかけだ。課長は、あえ て語らず、部下にボールを投げる。これにより、部下に考えを整理 させ、言葉にさせる。 これにより、心の中にある漠然としていた思いや、頭でぼんやりと イメージしていたアイデアを明確にさせることができる。ボールを 部下に投げることで「自分で考える」習慣をつけさせるのだ。 二つ目は「それはなぜ?どうして?」という問いかけだ。プロセス や背景を説明させることで、結論と根拠のつなぎを意識させるのだ。 自分が導いた結論に自信を持たせるために、繰り返し説明させる。 この問いかけを課長が習慣化すれば、部下は論理的、構造的に考え を整理する力を身につけることができる。その結果、たとえばプレ ゼンテーションや、会議での発言にも説得力を増していくはずだ。 三つ目の「何からだと始められる?」という質問は「頭の中で考え ている状態」から「具体的な実行に移す状態」へシフトさせること になる。部下の能力を伸ばす上で、大変重要だ。 【4】 「教えない」=「何もしない」ということではない。それでは、マ ネジメント放棄だ。部下はそのあたりの微妙な空気を感じ取る。「放 ったらかし」と「任せてくれている」とでは、全く違うのだ。 大事なことは「後方でしっかりと見守る」ということだ。これは簡 単なようで難しい。むしろ教えるほうが、課長側のストレスは軽減 される。だが、教えたい衝動を押さえ、忍耐強く見守るのだ。 部下は、課長が見守ってくれているという「安心感」があるからこ そ、自分の行動に自信を持ち、責任感を持って業務に向き合うこと ができるのだ。 その「安心感」を醸成するためには「権限委譲はするが最終責任は 自分にあることを伝えること」そして「仕事のプロセスを把握し、 支援する」ことだ。部下と「PDCAサイクル」を回すことが重要だ。 このようなプロセスを通じて、部下は勇気づけられ、課長に対する 信頼感を深めていく。こうした関係が構築されれば、部下は能力を 開花させ、成長していくのだ。 ※↓「これじゃ、物足りない!」そんな方は、コチラ↓ https://www.bbook.jp/paymelmaga.html ★本書の詳細、お買い求めは、 → http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4837926606/tachiyomi ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■■ ■■選書コメント ■■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 課長のためのマネジメントの本です。企業などの組織の中で、課長 というポストについて働いている人の業務を見直し、本当に「やる べきこと」を見極めます。 課長を取り巻く環境は、年々厳しくなっています。業務スピードは 上がり、複雑化を増す一方で、パワハラや残業などに関して、管理 職への突き上げが厳しくなっています。 そんな中、発想を転換して「やらない」という意思決定をすること を推奨します。これにより、課長の仕事を変えていきます。結果、 本当にやりたいことにたどり着くことができるようになります。 本書のノウハウが優れているのは、新たに難しいこと、面倒なこと を始める必要がない点です。むしろ、どんどん「やめること」を勧 めます。 具体的には「教えない」「叱らない」「仕切らない」「つき合わな い」「なびかない」「話さない」「残らない」の7つです。これら を止めることで、心と体が楽になり、成果も上がります。 著者は、もともとJTBで史上最年少課長として数々の事業を成功 させた人物です。その後、人材育成コンサルタントとして、多くの 課長を救ってきたそうです。そんな人材のプロのノウハウです。 課長という仕事はあいまいです。だからこそ難しく、何でもかんで もやってしまいがちです。それらをいったん整理し、本当に必要な ことに取り組めるようになります。 課長をやっている人や課長目前の人、いずれやりたい人、課長を育 成する立場にある人は必読です。それ以外にも、人を動かす立場に ある人なら、部長でも小さな会社の経営者でも役立ちます。 ※「これじゃ、物足りない!」方は、コチラ → https://www.bbook.jp/paymelmaga.html ★本書の詳細、お買い求めは、 → http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4837926606/tachiyomi ────────────────────────────── ◎バックナンバー→ https://www.bbook.jp/backnumber ◎ご意見、お問い合わせ、→ info@kfujii.com ◎登録、変更、解除→ https://www.bbook.jp/mag.html ────────────────────────────── 発行元:(株)アンテレクト 藤井孝一 Copyright 1999-2016 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━