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2017/06/16
社内営業の教科書
なぜ社内営業なのか?
「社内営業」は、仕事を進める上で大切だ。ところが、そこには「仕事の中身で勝負せず、根回しやゴマスリを頑張ること」というネガティブな印象を伴う。実際は、業種や業界問わず、仕事で大きな成果を出し、やりたい仕事、就きたいポジションを手に入れる上で「社内営業」は不可欠だ。MBAホルダーなど、一流のビジネスパーソンも実践している...
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■今週の選書
■社内営業の教科書
■高城幸司
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■■選書サマリー
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なぜ社内営業なのか?
【1】
「社内営業」は、仕事を進める上で大切だ。ところが、そこには
「仕事の中身で勝負せず、根回しやゴマスリを頑張ること」という
ネガティブな印象を伴う。
実際は、業種や業界問わず、仕事で大きな成果を出し、やりたい仕
事、就きたいポジションを手に入れる上で「社内営業」は不可欠だ。
MBAホルダーなど、一流のビジネスパーソンも実践している。
ただし「できるビジネスパーソン」の多くが、社内営業しているこ
とを自覚していない。自分のパフォーマンスや、会社の業績を最大
化するために必要なことを適宜講じているに過ぎない。
だから、彼らの口から「社内営業はやるべきだ」と聞くことはない。
また、多くのビジネスマンも「社内営業」を教わることはない。だ
が、社内営業がうまくいくと良いことづくめだ。
具体的には「仕事に役立つ有益な情報を教えてもらえたり、有力者
を紹介してもらえる」「業務命令でない仕事にも協力してもらえる」
「やりたい仕事、就きたいポジションに抜擢される」などだ。
社内営業をするかしないか、うまいか下手かで、仕事の成果や出世
に大きな差がつくのだ。それどころか、社内営業をすれば、人間関
係が良好になり、会社で働くことが楽しくさえなるはずだ。
【2】
最初のステップは、社内で「味方」を増やすことだ。味方とは「自
分のために動いてくれる人」だ。会社には「自分のために動いてく
れる」人が大勢いるように見える。
だが、彼ら彼女らはやるべき仕事を与えられ、成果を出すことを期
待されている。その結果が人事評価に影響し、給与や昇格に関わっ
てくる。
誰かが「自分のために」動いてくれたとしても、それが業務として
行われたなら、その人は自分の仕事をしただけだ。味方ではない。
ここでいう「自分のために」動いてくれるは業務外のことなのだ。
【3】
誰かに味方になってもらうために必要なことは、その人とコミュニ
ケーションを取ることだ。そして、ここで重視すべきは「質」より
「量」だ。
しかし、積極的にコミュニケーションを図ることは面倒だ。実は、
誰もが同じ気持ちだ。だからこそ、意中の人に会ったら「絶対声を
かける」べきだ。それだけでライバルに差をつけることができる。
その際、意味のある話、価値のある話をする必要はない。むしろ、
すべきでない。顔を合わせるたびに「中身のある話」をされると、
「あの人の話は、いつも重い」と思われてしまう。
お互いに負担がなく、さらっと終わる話題。そんな「たわいない」
やり取りを何度となく繰り返すことだ。そのうちに「社内の知らな
い人」が「あなたの味方」に変わっていくのだ。
【4】
「たわいない」話が、咄嗟に思いつかないなら、考え方を変えるこ
とだ。自分が何かを話すのではなく、相手に話してもらうようにす
るのだ。
たとえば「元気?」「お昼、どこで食べたの?」といった程度のこ
とを聞く。相手は「うん、元気」「さっき社食で食べた」と話すは
ずだ。これだけで社内営業のコミュニケーションとしては合格だ。
聞くことも立派なコミュニケーションだ。会社で味方を増やすため
の、社内営業としてのコミュニケーションにおいては、むしろ「話
す」ことより「聞く」ことが、むしろ効果的なのだ。
なぜなら、人は自分のことを十分理解してくれる人との間に信頼関
係を築きたいと思うからだ。味方になってもらいたいなら、会話の
主導権を相手から奪うべきではないのだ。
心がけるべきは、自分のことを話すのでなく、相手のことを聞き出
すことだ。だから、人とコミュニケーションを取る際は、自分のこ
とは脇に置き、相手の状況や人となりを知ろうとするべきなのだ。
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■■選書コメント
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タイトル通り、社内営業について解説する本です。職場の上司、同
僚、部下を味方につけて、仕事で成果をあげたり、望む仕事やポジ
ションを手に入れる方法を教えてくれます。
いわゆる「営業」の本はたくさんあります。でも、それらの多くは
「社外営業」の本です。実際には「社外営業」と同じくらい大事な
のが「社内営業」だったりします。
ところが「社内営業」については、類書がないばかりか、セミナー
や研修もなく、職場で上司や先輩なども教えてくれません。それを
教えてくれるのが本書なのです。
組織で働いている人なら、社内営業の大切さは痛感しているはずで
す。会社は、役職や組織図通りに動いているわけではありません。
そこで生きてくるのが社内営業です。
何も、上司や先輩にゴマをすったり、太鼓持ちになったりする必要
はありません。職場でのちょっとした振る舞いを工夫し、気を利か
せるだけで、大きな成果が得られるのです。それを本書が教えます。
はじめに、社内営業の必要性を説き、その具体的な方法を解説して
いきます。たとえば、味方を作る習慣やお願い方法、キーマンの口
説き方、営業される側になった時の対処法まで網羅します。
いずれも、誰にでも実践できる方法です。たとえば「たった五秒の
たわいない話」や「ちょっとしたリサーチ」など、その気になれば、
明日からでも始められるはずです。
社内を巻き込んで仕事で大きな成果をあげたい人、会社に評価して
もらいたい人はもちろん、何より会社で楽しく仕事をしたいすべて
の人にお奨めです。
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発行元:(株)アンテレクト 藤井孝一 Copyright 1999-2017
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