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2017/07/07
シンプルにお金を貯める・増やす・使う。

現状を把握する、貯める

「豊か」であるとは「ちょっとした贅沢」ができる暮らしのことだ。それは「ある程度お金にゆとりがある」ことと「知っている」状態のことだ。「将来への漠然としたお金の不安」は、誰でも持っている。貯蓄や収入が十分にある人でも同じだ。その「不安」は「知らないこと」から起こる...

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■今週の選書
■シンプルにお金を貯める・増やす・使う。
■新屋真摘
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■■選書サマリー　　
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現状を把握する、貯める

【１】

「豊か」であるとは「ちょっとした贅沢」ができる暮らしのことだ。
それは「ある程度お金にゆとりがある」ことと「知っている」状態
のことだ。

「将来への漠然としたお金の不安」は、誰でも持っている。貯蓄や
収入が十分にある人でも同じだ。その「不安」は「知らないこと」
から起こる。

「現在の資産額」「毎月の支出の目安」「自分がどのくらいの生活
なら満足できるのか」「どこにこだわりを持っていて、逆にどこな
ら節約しても大丈夫なのか」などを知ることだ。

「ちょっとゆとりのある暮らし」ができるかどうかは、収入だけで
決まらない。収入が多い人は、支出も多い。逆に収入がほどほどで
も、メリハリが効いていれば、貯蓄額も着実に増えていく。

お金にゆとりのある暮らしは、心に余裕ができる暮らしだ。お金に
向き合う適切な姿勢を知れば「お金に対する漠然とした不安」は無
くなる。さらに、もっと自由を感じられるようになるはずだ。

【２】

まず、生活費の金額を把握することだ。収支が把握できていなけれ
ば、貯めようにも計画を立てようがない。洋服にサイズがあるよう
に、生活にもサイズがある。まずはそれを把握するべきだ。

多くの人がＭサイズの生活を送っている。つまり「Ｌ」と「Ｓ」の
中間で「ここは譲歩できるが、この部分にはお金をかけたい」とい
う点が様々な生活のことだ。

まずは、自分が「普段どおり」と思っている今の生活を維持してい
くには「いくら掛かっているのか」を知ることだ。これが、お金と
シンプルに向き合う第一歩なのだ。

【３】

買い物をする際に「買う」「買わない」を判断できる基準があると
便利だ。いくらまでなら使ってよいか、自分の中で金額の目安を持
つことだ。これがわからないのが貯まらない人に共通の特徴だ。

まず、お金を３つのポケットに色分けすることだ。そして１つめの
ポケットに「将来使いたいお金」を入れる。子どもの進学資金や老
後資金など「将来のために今から貯めておきたいお金」だ。

２つめは「使うことが決まっているお金」の入るポケットだ。家賃
や習い事の月謝、スポーツジムの会費、生命保険の保険料などが入
る。毎月や毎年、必ず出て行くお金はここに入れる。

最後が「今、使うことのできるお金」のポケットだ。あらかじめ、
「将来のための貯蓄」や「使うことが決まっているお金」を取り分
けておけば「自由に使ってよいお金」の目安がはっきりするはずだ。

管理するお金の金額は、小さいほどコントロールしやすくなる。ま
た、このポケットの中のお金でやりくりできれば、赤字体質からも
抜け出せるはずだ。

【４】

貯金体質をつくなら、お金の流れをシンプルに保つことだ。お金は、
自分が把握できるシンプルな流れの中を通るように調整する。その
ために、ＡＴＭ、クレジットカード、銀行口座の使用法を整理する。

まずＡＴＭの使い方だ。肝心なことはＡＴＭから引き出す「日を決
めること」と「金額を決めること」だ。この2つを固定すれば、毎
月現金で動かすお金のペースを、感覚的につかむことができる。

次に、銀行口座だ。目的なく複数の銀行口座を使うのはＮＧだ。お
金の流れが複雑になるからだ。お勧めは「貯めるお金」と「使うお
金」に分けて口座を持つことだ。

最後にクレジットカードだ。「家計の支出用」と「経費の建て替え」
や「自分の買い物用」のカードは別に作ることだ。引き落とし口座
も分けておくと管理が容易になるし、清算の手間も省ける。

そして、決まったタイミングで資産の棚卸しをすることだ。毎月１
回、日を決めて、銀行や証券口座の残高、クレジットカードの使用
額などをチェックし、前月からの推移を確認するのだ。

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■■選書コメント
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お金と賢く付き合う本です。お金に困らない暮らしを手に入れるた
めに必要な基礎知識や、メリハリのある家計の作り方、お金を守り
ながら増やす方法などをわかりやすく教えてくれます。

著者は、ファイナンシャルプランナーで、本書はライフステージの
変化が大きい女性を対象に書かれています。ただ、男性が読んでも
大いに役立ちます。

今の収入で、メリハリをつけながら、ちょっとした贅沢も楽しみつ
つ、無理なくお金を増やしていくことができます。結果、お金の不
安から解放されます。その具体的な方法を学びます。

お金に関して、漠然とした不安を持つ人は少なくないようです。そ
こで誰もが考えるのは、まず「支出を増やすこと」です。でも、そ
れは簡単ではありませんし、収入が増えれば支出も増えます。

かといって、切り詰めてばかりの暮らしでは殺伐とします。できれ
ば、今の収入の中で、楽しく暮らせる方法を身に着けたいものです。
そのやり方が書いてあるのが本書です。

具体的には、お金が自然と貯まる貯金法やNISA・iDeCo、低リスク
の投資、養育費や老後の費用の捻出法などです。これらお金に関す
るお役立ち情報が満載されています。

構成も工夫されていて、誰でも無理なく実践できるよう、28のステ
ップで解説されています。１つずつ実践することで、少しずつ生活
が豊かになっていくはずです。

お金は不安の種になり得ますが、賢く付き合えば頼もしい味方にも
なってくれます。お金のことが不安な人で、無理はしたくないが、
ささやかな贅沢を楽しみつつ、貯蓄もしたい人にお奨めします。

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