無料版・バックナンバー
- ビジネス選書&サマリーのバックナンバーをご覧いただけます。
2018/05/11
あの人との距離が意外と縮まるうまい呼び方
呼び方ひとつで関係が変わる
コミュニケーションで大事なのは「伝える内容」よりも「伝え方」だ。そして、どんなに使え方を工夫しても、最初の呼び方で失敗していたら、その工夫は無駄になってしまう。たとえば、それほど親しくない相手から「ねえ、〇〇ちゃん」と馴れ馴れしく呼ばれれば拒否反応が起こる。その後にどんな巧妙な言葉が続いても、聞き手は相手に対する悪印象を引きずってしまう...
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■今週の選書
■あの人との距離が意外と縮まるうまい呼び方
■五百田達成
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
★本書の詳細、お買い求めは、
→ http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4763136712/tachiyomi
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■■
■■選書サマリー
■■
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
呼び方ひとつで関係が変わる
【1】
コミュニケーションで大事なのは「伝える内容」よりも「伝え方」
だ。そして、どんなに使え方を工夫しても、最初の呼び方で失敗し
ていたら、その工夫は無駄になってしまう。
たとえば、それほど親しくない相手から「ねえ、〇〇ちゃん」と馴
れ馴れしく呼ばれれば拒否反応が起こる。その後にどんな巧妙な言
葉が続いても、聞き手は相手に対する悪印象を引きずってしまう。
コミュニケーションでは「呼びかける」+「センテンス」が基本構
造なのだ。これまでは、どちらかというと「センテンス」、つまり
「話の中身」にスポットが当たりがちだった。
だが、呼び方がまずいと、その後どんな伝え方をしても、どんなに
正確に言葉を重ねても、そのコミュニケーションはうまくいかなく
なってしまうのだ。
【2】
なぜ「呼び方」は人間関係に大きく影を落とすか。まず「呼ぶ」と
いう行為には、それだけで「呼んだ人」と「呼ばれた人」の「関係
性を表す」作用があるからだ。
たとえば、山田太郎という人がいて、彼のことを「山田部長」と呼
ぶ人がいたら、山田太郎さんと、その人は上司と部下の関係である
確率が高い。
また、呼び方は心的距離を表す。この「呼び方が距離感のバロメー
ターになる」という点を押さえておかないと、悪気はないのに「馴
れ馴れしい」と思われたり、「よそよそしい」と思われたりする。
たとえば、山田太郎さんと心的距離がもっとも近いのは「太郎」「太
郎ちゃん」と呼ぶ人、次が「山ちゃん」と呼ぶ人、距離が遠いのは
「山田さん」や「山田部長」と呼ぶ人だとおおよその見当がつく。
呼んでいる人が、実際にどんな人なのかを知らなくても、おおよそ
の見当がつくはずだ。これは、呼び方そのものが、その人との「距
離感」を表すからにほかならない。
【3】
「人をどう呼ぶか」「人からどう呼ばれるか」は重要だ。「あだ名
で呼んだら親近感が増した」「下の名前で呼ばれて嫌だと感じた」
など、呼び方で印象が変わり関係性が変化することはよくある。
人間関係は呼び方で決まるのだ。つまり、人間関係を変えたければ
呼び方を変えればいいのだ。誰かとの関係を、いい意味でも悪い意
味でも「どうにかしたい」なら、呼び方を変えさえすればいいのだ。
親密な仲になりたいなら「親密な呼び方」をすればいい。ちょっと
距離を置きたい相手には「よそよそしい呼び方」をすればいい。呼
び方によって心的距離を自由に伸縮させることができるのだ。
【4】
「人との距離」を、呼び方ひとつで近づけることもできるし、離す
こともできる。これは、とてもシンプルだが、実に画期的な方法と
いえる。
「呼び方で人間関係を変える」といっても、それは「意中の人とす
ぐに恋人になれる」とか「一生ついていける師弟関係を結べる」と
か「ソウルメイトができる」という類のことではない。
劇的に人間関係が改善されるというような効果は期待できないかも
しれない。むしろ、より人間関係の入口がスムーズになる、風通し
がよくなるといったことだ。
たとえば「気まずい相手と距離が縮まる」「親睦を深めたい相手と
仲良くなれる」「緊張関係にあった相手と打ち解ける」といった程
度のことかも知れない。
だが、すべての人間関係はそこから始まるはずだ。人の「呼び方」
を変えて、人間関係の入口を少し改善してみることで、相手と適切
な距離をとれるようになるのだ。
この世に「名前」がない人はいない。だから、この方法は、本当に
誰にでも当てはまる理論と言える。しかも、非常に実践的なメソッ
ドといえるのだ。
※↓「これじゃ、物足りない!」そんな方は、コチラ↓
https://www.bbook.jp/paymelmaga.html
★本書の詳細、お買い求めは、
→ http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4763136712/tachiyomi
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■■
■■選書コメント
■■
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
コミュニケーションの本です。「人の呼び方」を徹底的に分析し、
効果的に活用することで人間関係を改善する本です。呼び方ひとつ
で、人間関係は大きく変わります。
著者は、対人関係のスペシャリストです。そんな著者が、社会学や
心理学、言語学などのあらゆる研究成果から、呼び方を徹底分析し
て、わかりやすく解説してくれます。
と言っても、難解な内容ではありません。図やイラストも多用され
ていますので、スラスラ読むことができます。冒頭では、選手を下
の名前で呼ぶ、日本ハムの栗山監督との対談も収録されています。
「相手をどう呼ぶか?」は悩ましい問題です。「役職」か「肩書き」
か?「あだ名」か「名字にさん付け」か「ファーストネーム」か「ち
ゃん付け」か?など選択肢は多岐にわたります。
「これだけで相手との関係が変わる」と著者は言います。呼び方で
相手との距離感が決まってしまうからです。であれば、なおさら疎
かにすることはできません。
たしかに「名字」より「下の名前」で、「さん付け」より「あだ名」
で呼ばれるほうが親近感は湧きます。そんな呼び方の心理作用をま
とめ、その活用の方法をメソッドにまで落とし込んでいます。
はじめに、呼び方の大切さと人間関係を決める理由を解説し「呼び
名のカラクリ」や「良い呼び方と悪い呼び方」などを紹介していき
ます。そして「呼ばれ方を変える裏技」などで締めくくります。
呼び方を変えれば「気になる人」を無理なく近づけることも、苦手
な人をさりげなく遠ざけることもできます。その方法が分かります。
人づきあいが苦手な人や、もっと円滑にしたい人にお奨めします
※「これじゃ、物足りない!」方は、コチラ
→ https://www.bbook.jp/paymelmaga.html
★本書の詳細、お買い求めは、
→ http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4763136712/tachiyomi
──────────────────────────────
◎バックナンバー→ https://www.bbook.jp/backnumber
◎ご意見、お問い合わせ、→ info@kfujii.com
◎登録、変更、解除→ https://www.bbook.jp/mag.html
──────────────────────────────
発行元:(株)アンテレクト 藤井孝一 Copyright 1999-2018
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━