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2018/07/20
運の技術

運は「自分で開く」もの

「開運」の仕組みは論理的に説明できる。なぜなら、運は他人や外部環境を利用しながら、自分で切り開くものだからだ。ひとりで頑張ったり、他力本願・神頼みで手に入れるものでもない。困難が訪れた時、ただがむしゃらに頑張るのでなく、フレキシブルな発想で、自分以外のものを様々に利用して、ちゃっかり目的を達成する。これが開運につながる心の持ち方、ものの見方・考え方だ...

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■今週の選書
■運の技術
■角田陽一郎
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■■選書サマリー　　
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運は「自分で開く」もの

【１】

「開運」の仕組みは論理的に説明できる。なぜなら、運は他人や外
部環境を利用しながら、自分で切り開くものだからだ。ひとりで頑
張ったり、他力本願・神頼みで手に入れるものでもない。

困難が訪れた時、ただがむしゃらに頑張るのでなく、フレキシブル
な発想で、自分以外のものを様々に利用して、ちゃっかり目的を達
成する。これが開運につながる心の持ち方、ものの見方・考え方だ。

神社に「お願いする」の代わりに「プレゼンする」。「自分の希望
を叶えてください」と伝えるだけでは願いは叶わない。お水取りや
パワースポット自体に霊力があるかどうかは問題ではない。

「わざわざその時間にその場所に行った」という自分の中の覚悟や
決意、その面倒くさいことにコミットしたという事実が、脳内を活
性化させ、目的達成に近づく。これが開運メカニズムの基本だ。

【２】

「運を上げる」とは「自分の名前で勝負すること」だ。それは、あ
らゆる物事を「自分ごと化する」ことと同じ意味だ。たとえば、サ
ラリーマンは自分の名前で仕事をしていない。

自分の名前で仕事をしていないから、時間を守らない人が多い。「ち
ょっと別件で遅刻する」「ちょっと風邪で来られない」などと、悪
びれもせず言うのがサラリーマンだ。

タレントだったら「ちょっと別件」や「ちょっと風邪」で行けない
と言うことはありえない。タレントたちは自分の名前で勝負してい
るからだ。サラリーマンは、会社名に甘えて仕事をしているのだ。

自分の名前で勝負をしていないうちは運が開かない。サラリーマン
でも、自分の名前で仕事をすれば運が訪れるし、芸能界でも事務所
の権威を振りかざしている人からは運が逃げていくものだ。

【３】

「不運が降りかかるのは絶対嫌だ、すぐにでも捨てたい」という人
が多い。だから「厄払い」する。だが、芸能人には「厄払い」をあ
えてしない人が多い。

なぜなら、厄を捨てると、運も一緒に捨てることになるからだ。厄
とうまく同居するのだ。そして、厄と同居したまま、飼いならすこ
とで、不運を運に変えるのだ。

人生は、予定通りにいかない。予想外のことが起きると、人は排除
するか、計画を一部変更して乗り切ろうとする。だが、一番いいの
は、計画を捨てて、まったく新しいプログラムを走らせることだ。

交際相手に求める条件を細かく設定して「こういう人じゃないとダ
メなの」と頑なに譲らない人がいる。そういう人ほど、結婚相手が
見つからない。元の計画に執着しすぎると、運が逃げてしまうのだ。

【４】

「頭がいい」というのは偏差値や知識の量ではない。「洞察力」や
「想像力」のことだ。すなわち「相手がどう考えているか」を最小
の情報で理解する力だ。

他人より少ない情報で状況を理解するのだから、他人より運を開く
力が強いのは当然だ。逆に、洞察力や想像力がない人は、頭も悪い
し、運も開けない。

洞察力や想像力が発揮されるのは「自分の頭がONでもOFFでもない
状態」の時だ。車の運転やバスタイムの最中に冴えたアイデアが浮
かんだり、イマジネーションが膨らんだりする。

車の運転や入浴は、ルーティンワークだ。頭を６～７割しか使って
いない。残り３、４割は余裕、余白だ。その部分で、洞察力と想像
力が発揮されるのだ。

何かに全身全霊で、脳を10割使っている時は、余裕がないから洞察
力・想像力は発揮されない。何もせず、脳に10割余裕がある時も、
ダメだ。脳は完全な休息モードに入り、眠くなってしまうからだ。

洞察力や想像力を磨こうとビジネス書にマーカーで線を引いたり、
企画を立てようと机の前に座るのも間違いだ。脳をONとOFFにはっ
きり分けないようにすることが、一番ポテンシャルを発揮するのだ

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■■選書コメント
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開運の方法です。運がいい人の、運がいい理由がわかります。また、
運を良くするための具体的な方法もわかります。その結果、望まし
い人生を手に入れることができます。

開運といっても、神頼みでも、いわゆるスピリチュアルでも、うさ
ん臭いトンデモ本でもありません。運を引き寄せるために有効な思
考を教えてくれます。

著書は、バラエティプロデューサーとして著名な方です。番組制作
の現場で、芸能人など「運がつきまくっている」人たちを長年見て
きた中で引き出した運が開く方法を紹介してくれます。

著者曰く「開運の仕組みは、論理的に説明できる」そうです。そん
な「開運の実学」を記した「運の技術」です。ビジネスにも役立つ
点で「ビジネス書」といえると思います。

具体的には、芸能人、著名人など「持っている人」の運のつかみ方
を論理的に解説しています。反対に「運を逃す人」の典型的な特徴
も解説しています。

ユニークなのは、開運のような古くからあるテーマに、今風にアプ
ロ―チをしているところです。たとえば、ＡＩ時代の到来に向けた
開運思考なども解説します。

いずれも、著者自身が実際に使っているテクニックです。つかんだ
運を強化するマインドの持ち方を解説します。色々ためになります
が、中でも「運は自己暗示」には大いに納得できました。

「運を良くしたい」と考えている人はもちろん、この手の話を「い
かがわしい、うさんくさい、非科学的」と思う人、むしろそういう
人こそ、お読みになることをお奨めします。

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