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2019/08/23
疲労回復最強の教科書
脳を、空白にしよう
人類は疲れている。特に、体を休めても癒えない「脳疲労」が深刻だ。理由は、現代が人類史上稀に見る「脳過剰負荷」の時代だからだ。デジタル社会がもたらす情報過多が原因のひとつだ。もう一つの元凶は、複雑な社会のストレスだ。人間が人間たる脳の部位「前頭前野」は、情報処理や感情制御を担っている。だが、ストレスがかかるとその働きがオフになってしまう...
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■今週の選書
■疲労回復最強の教科書
■久賀谷亮
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■■選書サマリー
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脳を、空白にしよう
【1】
人類は疲れている。特に、体を休めても癒えない「脳疲労」が深刻
だ。理由は、現代が人類史上稀に見る「脳過剰負荷」の時代だから
だ。デジタル社会がもたらす情報過多が原因のひとつだ。
もう一つの元凶は、複雑な社会のストレスだ。人間が人間たる脳の
部位「前頭前野」は、情報処理や感情制御を担っている。だが、ス
トレスがかかるとその働きがオフになってしまう。
そして、ネガティブな考えや感情が、縛られていた鎖から解き放た
れるかのように躍動し始める。それが脳を占領し、脳の回路はヒー
トアップする。
すると、脳が使えるスペースはなくなり、パフォーマンスを発揮で
きなくなる。また、ネガティブな考えが人の幸福度を下げ、疲労の
原因になる。脳は、筋肉同様、使う部分が多いほど疲弊するのだ。
また、脳には色々な場所があり、相互に補完している。使う場所を
減らし、使わないスペースを増やせば、脳は疲れず、疲労も回復し、
パフォーマンスも向上する。脳に空白を生むスキルが大事なのだ。
【2】
人は、見えない恐怖におびえている。恐れさえなければ、今よりず
っと健康で幸せになれる。「恐れ」は、見えないところに潜み、人
をコントロールするのだ。
「恐れ」は気がつかないうちに大きくなる。まずは、正しい情報を
掴むことだ。そして、真実がわかったら、潔く自分の恐れは捨てる
ことが大切だ。
恐れを無くせば、脳の空白は増える。「そうなったらどうしよう」
と思うなら「そうなったからといって、どうだというのか?なるよ
うになる」と言い換えればいいのだ。
心配の9割は起こらない。これまでの人生でも心配していたことが
起きたことがあるかもしれない。だが、対処できないことなどなか
ったはずだ。何とか対処できたから、今ここにいるのだ。
【3】
苦難を乗り切った人々が口にする言葉が「まいっか」「しょうがな
い」「なるようになるさ」だ。敗北宣言のようだが違う。積極的な
受け入れだ。完璧とのズレを受け入れる魔法のフレーズなのだ。
「完全などない」ことがわかっていても希求してしまうのが人間だ。
この時、脳では「帯状皮質」という奥深い構造物が関係している。
ここで完全を求めると脳が全力稼働し、いずれバーストしてしまう。
そこで「不完全主義宣言」をすすめる。ある研究では、完全主義の
人が理想と現実にギャップを感じると、うつになったり、自尊心の
低下が起きたりするそうだ。
完全を緩めれば、脳を鎮め、新たなスペースが生まれる。だから、
「まいっか」を口グセにするのだ。そして、無理をせず、自分のコ
ントロールが及ぶ範囲を理解するべきだ。
【4】
ルーティンの行動をとると、心はぼんやり彷徨ってしまう。結果、
何かをしながら、未来や過去のことが浮かびやすくなってしまう。
この心のさまよいが脳を占領する。これが幸福感の低下を生む。
これを避けるには、ルーティンを変えることだ。いつも同じ向きの
机で仕事をしていると、脳はその「環境」を覚えてしまう。いつか
その環境に合った動きをするようになる。
すると生まれるアイデアがワンパターンになったり、脳のざわつき
が生まれやすくなったりする。これが脳のスペースを埋める。必要
なのは「変化」だ。
たとえば「立って仕事をする」「靴の中にコインを入れて1日過ご
す」「時計を右手につけてみる」などだ。脳が驚いて自由になれば、
脳にムダな思考が生まれにくくなるのだ。
今は「スマホ環境」がルーティンの主戦場だ。そこで、たとえばス
マホのアプリの配列を変えてみる。それだけでルーティンの動きが
妨げられる。ムダな思考が減っていくことに気づくはずだ。
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■■選書コメント
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●今週の選書について
疲労回復の本です。「疲れているのは身体よりも脳である」とし、
脳の疲労を回復し、パフォーマンスをあげるスキルをいろいろと紹
介します。
まずは、脳を仕事から切り離し、解放することでゆとりが生まれま
す。そのゆとりから「幸福感」を得ることができ、それが疲労回復
につながります。その具体的な方法を教えます。
25余年の経験から得た知見と科学的エビデンスに基づき、さらに比
較文化的な視点も盛り込まれています。ポスト資本主義時代の近未
来の脳の使い方と疲労回復法です。
現代人は、疲れています。だから、街にはドラックストアが溢れ、
テレビをつければ健康番組ばかりです。職場では、連日のようにメ
ンタルに支障をきたす人が生まれています。
その元凶は、脳の疲労にある、というのが、精神科医である著者の
見立てです。たしかに、ネガティブな悩みを抱えて脳が常にアイド
リング状態にあれば、脳は疲弊し、身体も疲労していきます。
だから、まずは脳に空白を作るところから始めます。疲れた脳を休
め、心と身体を癒せば、疲れを根底から退治することができます。
本書には、そのための具体的な方法が紹介されています。
たとえば「打たれ弱いならマラソンをする」「科学的に心が落ち着
く音楽がある」などです。すぐできる簡単な方法ばかりです。しか
も、100本超の論文から導き出された科学的な方法です。
「ストレスで眠れない」「他人に振り回されている」「コンプレッ
クスに悩んでいる」「他人の目が気になる」「嫉妬が止まらない」、
「月曜日が憂鬱」など、ストレスフルな日々を送る人にお薦めです。
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