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2020/02/21
「つい自分を後回しにしてしまう」が変わる本
今の自分を見つめる
人を優先して、つい自分を後回しにしてしまう人がいる。そういう人は「相手が今どういう状態で、何を望んでいるのか」「場の雰囲気がどうか」といった「外」に対して敏感に察知する能力が高い。だから、常に意識が外に集中している。その分、自分つまり「内」に意識が向かない。そのため、無意識に自分の気持ちを押し殺し、自分を後回しにしてしまうのだ...
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■今週の選書
■「つい自分を後回しにしてしまう」が変わる本
■積田美也子
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■■選書サマリー
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今の自分を見つめる
【1】
人を優先して、つい自分を後回しにしてしまう人がいる。そういう
人は「相手が今どういう状態で、何を望んでいるのか」「場の雰囲
気がどうか」といった「外」に対して敏感に察知する能力が高い。
だから、常に意識が外に集中している。その分、自分つまり「内」
に意識が向かない。そのため、無意識に自分の気持ちを押し殺し、
自分を後回しにしてしまうのだ。
精神的、物理的に、相手に自分を明け渡しすぎてしまう。だから、
自分がしたいことをする時間が取れない。その前に疲れ、何もする
気力がない状態に追い込まれてしまうのだ。
また、人のために貢献しているにもかかわらず、自分のしたいこと
や、すべきことは進まない。その結果、自己評価も低くなる。これ
では、いつか倒れてしまう。
【2】
人を優先して自分を後回しにする人は、他人軸で生きている。他人
軸とは「他人がどう思うか」「他人がどう評価するか」を基準に、
自分の言動を決めることだ。
他人軸で生きるようになると、自分の思っていることを発言したり、
行動したりすることが難しくなる。自分の人生なのに「自分の思う
ように生きられない」ように感じてしまう。
まず、自分の「内」を見つめることから始めることだ。それが、自
分を後回しにしてしまう人が、自分の気持ちを大切にしながら、豊
かな人間関係を築き、自分らしく生きるための第一歩だ。
今の自分を見つめるためのワークがある。自分はどんな時に人を優
先し、自分を後回しにしていると感じるか?自分を後回しにするの
は、どんな思考の癖があるからか?考えてみるのだ。
意識を「外」から自分に戻すリセット方法として、ゆったりした気
持ちで深呼吸を5~6回行う。また、温かい飲み物を「ゆっくり」
味わい、自分に丁寧に接する時間を作る。
【3】
自分を後回しにする人は「自分より人を優先すべきだ」と、子ども
心にそう思わざるをえない経験を繰り返してきたからだ。やがて、
自分を後回しにする思考や行動がパターン化したのだ。
そこで、子どもの頃の家族との関係や出来事を中心に振り返ってみ
る。過去の親との関係を振り返ればわかる通り、人は、子どもの頃
に親の影響を大きく受けるものだ。
親から言われたことや体験した出来事を通して「自分は認められて
いない」などと思うようになる。これが「恐れ」をベースにした歪
んだ思考の癖となっている。
そうして「ありのままの自分ではダメなのだ」と思い込む。そして、
その言葉を無意識のうちに自分の中で繰り返し再生してしまうのだ。
さらに、成長するに従って、学校や友人たちといった様々な外野か
ら、自分のいいところよりも、ダメなところを指摘されることが多
くなると、自己否定の思いをより強くしていくのだ。
こうして、今の自分、つまり「ありのままの自分」ではダメだとい
う思考が形成される。これが考え方の基本となる。こうなると「あ
りのままの自分ではダメ病」と呼んでいい状態だ。
【4】
この病の本質は、本当にありのままの自分がダメなのでない。ただ、
自分の中にそういう思いがあり、その考え方を自分が信じていると
いうことだ。
「ありのままの自分ではダメだ」という考えは、ただの歪んだ思考
の癖なのだ。過去の親との関係を振り返ることで、そのことに気づ
くことができるはずだ。
すると「自分は「ありのままの自分ではダメ病」にかかっていただ
けなんだな」と気づけば、呪縛から解放され、自分を肯定できるよ
うになっていくはずだ。
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■■選書コメント
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人付き合いの方法です。人を優先して、自分を後回しにしてしまう、
その結果、嫌なことを引き受けたり、自分を見失なったり、そんな
毎日から逃れる方法を心理カウンセラーが教えてくれます。
自分を後回しにしてしまうのは「思考の癖」が原因だと著者は言い
ます。調和を乱したくない、自分の居場所を失いたくないなど、
「恐れ」から、自分を犠牲にしてしまうのです。
そんな状態から逃れるには、考え方を変える必要があります。その
方法とワークが学べます。読めば、自分の気持に正直に、自分らし
くを生きることができるようになるはずです。
自分を後回しにしてしまう人は、自分を優先することに罪悪感を覚
える人です。でも、自分を優先することは、ワガママなことではあ
りません。そのことを理解する必要があります。
しかし、いきなり自分の思考の癖を変えることは、簡単ではありま
せん。そこで、本書は手順を踏んで自分を変えていきます。具体的
には7つのステップを踏んでいきます。
まず、今の自分を見つめ、親との関係を振り返ります。さらに自分
の価値を認める、心を整える、自分軸で人と付き合う、うまくいか
ない時の対策を知る、幸せになることを許すという順番に進みます。
また、それぞれにワークがついています。たとえば、ブラックなキ
ャラを登場させる、1日1個の自分ファーストを実行するなどです。
いずれも簡単なものばかりです。
自分の意見が言えない、相手の都合を優先してしまう、その結果、
いつも損をしている、自分のことをする時間がない・・そういう人
は少なくないと思います。そんな方におすすめします。
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『まぐまぐ大賞2019』(ビジネス部門)第3位選出されました
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