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2020/06/19
行動瞑想「窮屈な毎日」から自由になるヒント
行動瞑想とは
現代人は「生きることはしんどい」と考えがちだ。「ゆっくり休みたい」とか「こういうはずじゃなかった」などと思うのも、今の自分に生きづらさを感じているからだ。生きづらさを感じる事情は、人それぞれだ。しかし、個々の事情が生きづらさを生み出しているわけではない。この社会に生きる限り、誰もが経験していることだ。大昔からそうだったのだ...
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■今週の選書
■行動瞑想「窮屈な毎日」から自由になるヒント
■白取春彦
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■■選書サマリー
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行動瞑想とは
【1】
現代人は「生きることはしんどい」と考えがちだ。「ゆっくり休み
たい」とか「こういうはずじゃなかった」などと思うのも、今の自
分に生きづらさを感じているからだ。
生きづらさを感じる事情は、人それぞれだ。しかし、個々の事情が
生きづらさを生み出しているわけではない。この社会に生きる限り、
誰もが経験していることだ。大昔からそうだったのだ。
それでもなお、誰もが日々を明るく穏やかなものにし、自分なりの
喜びに変えていく可能性を持っている。そこにいたる方法の第一は、
自己を発見することだ。
本当の自分が見つかれば、自分の能力がわかる。これを使えば、真
の喜びが体験できる。これこそ生きる喜び、すなわち「幸福」だ。
だから、幸せになるには、本当の自分を発見するのだ。
もう一つの方法は、この世界での「経験の仕方」を変えることだ。
「経験の仕方」さえ新しくすれば、自分にとって世界が一変するか
らだ。
【2】
ここで紹介する方法は、紀元前から今日まで、ブッダ、ゲーテから
ニーチェ、西田幾多郎、鈴木大拙など世界の名高い人たちが実践し
てきたやり方だ。これを総称して「行動瞑想」という。
少し奇妙な名称だが「瞑想の際に体験した新しい世界観を軸にした
新しい生き方」という意味と「現実に行動しつつ瞑想状態をいくば
くか残している生き方」という二つの意味がある。
この状態に達するには、苦労も特別な技術も必要ない。ただ、今の
自分にできる範囲で真似すればいい。それだけで、自分を圧してき
た重さから抜け出し、新しい自分を生きることができるはずだ。
【3】
ウマが合わない人がいる。理由は「考え方の違い」と思われている。
そして「百人いれば百通りの考え方と意見がある」と思いがちだ。
だが、実際は「考え方の癖」が違うだけだ。
自分と意見や感性が同じ人は、考え方の癖が似ているのだ。癖の違
いは、環境知識、経験と人間関係が生む。知識や経験、訓練で異な
る考え方を知れば、考え方の癖も変化する。
新しい環境が心地よければ、その環境での考え方が考え方の癖にな
る。癖が少し変わるだけで考え方は変わる。そんな目に見えないも
の、当事者同士にしかわからないもので他人と衝突しているのだ。
考え方が似ていれば、相手を「仲間」とみなしたり「自分側の人間」
と思ったりする。相手をもう一人の自分と見なすからだ。その自分
は自分よりも下位だが、愛せるようになる。
つまり、同族意識や友情とは自己愛の拡大なのだ。自己愛は生きる
力の源だ。しかし、肥大すれば支配欲になる。王、貴族、軍人、小
さな単位では、一家の主人の支配欲がそれだ。
自己愛が外に向けられると他者を支配したくなる。その欲求が弱け
れば、単に同調を求める程度だが、かえって人間関係を複雑にする。
疲れるのは、こうした違いや衝突の調整に気を使うからだ。
【4】
他人との考え方の違いによる不快を解消するには、相手の態度や言
葉にいちいち反応しないことだ。ただ、それは難しい。「カチン」
と来るし、わだかまりを抱えてしまう。
ならば、心を無くしてしまえばいい。心とは、意識反応全般と意思、
思考、記憶の想起、感情などの総体のことだ。普段は「気持ち」と
呼ばれている。つまり自分の感情から成り立っている。
相手に自分と違う所があっても、それは今までの自分と違う部分に
過ぎず、自分の障碍になるものではない。なぜなら、それは自分の
ものではないからだ。相手の問題なのだ。
相手の反応をいちいち自分に引き付けず、遠くにあるものとして眺
めることだ。自分の感情はぶつけないことだ。心を引っ込めて、た
だただ客観的に、相手を眺めればいいだけのことなのだ。
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■■選書コメント
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瞑想で体験する世界観を軸に、新しい生き方を提唱します。瞑想状
態を残しつつ行動することを「行動瞑想」と名づけ、その実践法を
教えてくれます。
実践すれば、経験の仕方が変わります。そして、心が安らぐ場所を
見つけることができます。その結果、今までにない幸福感を味わう
ことができるようになると著者は言います。
人生には、不安や悩みはつきものです。「行動習慣」は、それらを
消し去り、365日を幸福感で充たすことができるようになります。
自分らしく生きる教科書と言えます。
「行動瞑想」という言葉は聞き慣れないと思います。それもそのは
ず、古今東西の偉人たちが実践してきた方法を著者が総称したもの
です。簡単ですが、世界の捉え方が変わります。
内容的には抽象的で難解な箇所もあります。でも、すぐにすべて理
解できなくても、最終章で提唱される具体的な方法を日常生活に取
り入れるだけで効果はあると思います。
近年、マインドフルネスが注目されています。これは瞑想などで集
中力や洞察力を高めるものです。アップルやグーグルなどの世界的
企業が社員研修に取り入れたことで広く普及しました。
ただ、本書はこうしたいわゆるマインドフルネスとは一線を画しま
す。著者は、従来のマインドフルネスは、社員の集中力を強めて、
生産性を高めようとする目論見があると指摘します。
一方、本書の「行動瞑想」は、小さな行動で悟りを経験し、充足感
を手に入れることを目指します。その行動とは「夕日を眺める」
「作業や労働に没頭する」「裸足で歩いて感触を味わう」などです。
精神的に疲れている方、ゆっくり休めない方など、毎日の生活に生
きづらさを感じているすべてのビジネスパーソンに一読をおすすめ
します。
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『まぐまぐ大賞2019』(ビジネス部門)第3位選ばれました
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発行元:(株)アンテレクト 藤井孝一 Copyright 1999-2020
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