HOME > ビジネス選書&サマリー > 無料版・バックナンバー > 暮らしを哲学する

ビジネス選書&サマリー

無料版・バックナンバー

解除ご登録

ビジネス選書&サマリーのバックナンバーをご覧いただけます。


f

2021/09/17
暮らしを哲学する

暮らしを哲学する

 暮らしを振り返りながら
 
学問は、暮らしや日常生活と密接に関わっている。哲学も同じだ。そもそもすべての学問は、哲学の一部門だった。暮らしの気付きや驚きを徹底的に考えることから始まったのが哲学なのだ。哲学とは「自分自身で考える」営みだ。当たり前と思っていることこそ、実は何も考えていなかったりする。それを検討し直すことことが大切なのだ...


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■今週の選書
■暮らしを哲学する
■氏家法雄
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
★本書の詳細、お買い求めは、
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4756921663/tachiyomi
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■■
■■選書サマリー  
■■
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 
暮らしを振り返りながら
 
【1】
 
学問は、暮らしや日常生活と密接に関わっている。哲学も同じだ。
そもそもすべての学問は、哲学の一部門だった。暮らしの気付きや
驚きを徹底的に考えることから始まったのが哲学なのだ。
 
哲学とは「自分自身で考える」営みだ。当たり前と思っていること
こそ、実は何も考えていなかったりする。それを検討し直すことこ
とが大切なのだ。
 
ただ、自分自身でかんがえるといっても、簡単ではない。「考えろ」
と言われて出てくるのは妄想の類になってしまう。人は何もないと
ころから考えることはできないのだ。
 
古代ギリシアの哲学者アリストテレスは「人間は身近な不思議に驚
くことによって、自分で考え始め、少しずつ、大きな事柄に関して
も考えるようになった」と述べている。
 
アリストテレスの言葉に従えば、身近なものに注目することから、
「自分で考える」ことが始まる。身近なものとは暮らしだ。今の暮
らしが嫌で逃げ出しても暮らしそのものから逃げることはできない。
 
哲学では、物事から逃げるのでなく点検しようと試みる。暮らしに
ついても、暮らしの中で立ち止まって注目し、自分で考えてみる、
あるいは学びなおしていく、そのきっかけにするべきだ。
 
【2】
 
とはいえ、身近な暮らしに驚きや発見はあるだろうか?人は大切な
ものや価値あるものが身近な暮らしにあると思えず、どこか遠いと
ころにあるように錯覚しがちだ。
 
大事なことは、身近なものには価値がない、大切なことなどないと
決めつけないことだ。暮らしをつまらないものにしないために、身
近な暮らしに積極的に関心を抱くべきだ。
 
そうすることで見過ごしていたことへの理解を深め、学ぶことがで
きる。これ以上、豊かなきっかけはない。そのことで、私たち自身
の世界が充実していくのだ。
 
アリストテレスは「哲学は驚きから始まる」といっている。どんな
ものにも驚きと感動を持って接していけば、そこに無限の意義を見
出し、暮らしを豊かにしていくことができるはずだ。
 
【3】
 
小学校で習った事柄も、自分の叡智に高められ、血肉化されていな
いとしたら「知らない」ことと同じだ。単に知っていると思ってい
る事柄のほとんどは、本当には知らないのかもしれない。
 
そう考えると、人はほとんど何も知らないのだ。たとえば、職場の
同僚や家族について、いくつかのキーワードで相手を理解し「まあ、
彼はこんな人だよな」という感じで接していることがほとんどだ。
 
「これぐらいでいいよ」という適当さが、物事を適切に理解するこ
とから遠ざけてしまう。だから、知っているつもりで何も知らない
ということになりかねないのだ。
 
身近な日常生活の中で、世界あるいは人間について、本当の意味で
自分自身で知る、理解する、考えるべきだ。非常に大切なことだ。
日常の小さな気づきや発見を大切にしていくべきだ。
 
【4】
 
仕事や暮らしは、毎日同じことの繰り返しのようだが、仔細に点検
すると、それが錯覚に過ぎないことがわかる。錯覚させるのは、現
実を点検することを怠っているからだ。
 
確認するために一番手っ取り早いのは、日記をつけることだ。とに
かく、毎日を記録し続けることだ。これが、変化に気づくきっかけ
になる。おすすめだ。
 
たとえば、接客をしていると、毎日、同じお客さまが来店すること
がある。その人と同じようなやりとりを交わす。だが、365日のそ
のやりとりが同じかというと、絶対に違うはずだ。
 
そうした細部に注目すると「毎日同じことの繰り返し」と錯覚させ
ているのは自分の勝手な都合であり、世界や暮らしの変化への気づ
きを敬遠させているのも自分だということに気づくはずだ。
 
※↓「物足りない!」「広告が煩わしい!」ならコチラ↓
殿堂入り&2年連続「まぐまぐ大賞(ビジネス賞)」受賞
 
https://www.mag2.com/m/P0000498
 
★本書の詳細、お買い求めは、
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4756921663/tachiyomi
 
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■■
■■選書コメント
■■ 
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 
思考の入門書です。難しそうな哲学という学問を、暮らしと結びつ
けてわかりやすく解説してくれます。自分で気づき、思考するため
のヒントが詰まっています。
 
読めば、暮らしの中にも哲学のネタがあふれていることに気付かさ
れます。それを見つけて、考えることで哲学だけでなく、あらゆる
学問が暮らしに結びつくことがわかります。
 
著者は「哲学ってこんなもの」ということを伝える子供にあてた手
紙のようなエッセイとして本書を書きはじめたといいます。そのた
め誰にとっても理解しやすい内容になっています。
 
本書は「暮らしを学問する」をテーマに書かれています。暮らしと
学問の境界線を取り払い、双方の良さを引き出すきっかけになるこ
とを願って書かれてています。
 
私たちは、哲学に限らず、あらゆる学問を日常生活と切り分けて考
えがちです。でも、普段の生活にも哲学はじめあらゆる学問のきっ
かけがたくさんあることに気付かされます。
 
それを考えたり、哲学したりすれば、当たり前と思いこんでいたい
たことの価値に気づいたり、間違いに気づいて新しい発見や学びが
得られたりします。その結果、暮らしが豊かになるはずです。
 
読めば、暮らしの中で立ち止まり、新しいことを学び直すきっかけ
になるかもしれません。巻末には読書案内も収録されており、気に
なる人物や作品、テーマを参照し、深めることができます。
 
哲学初心者の方、考えることが苦手な人、教養を身に着けたい人、
新しい学問をはじめたい人はもちろん「毎日同じことの繰り返しだ」
と嘆く人にもおすすめします。
 
※「これじゃ、物足りない!」方は、コチラ
https://www.mag2.com/m/P0000498
  
★本書の詳細、お買い求めは、
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4756921663/tachiyomi
 
──────────────────────────────
◎バックナンバー→
http://www.bbook.jp/backnumber
◎ご意見、お問い合わせ、→ info@kfujii.com
◎登録、変更、解除→
http://www.bbook.jp/mag.html 
──────────────────────────────
発行元:(株)アンテレクト 藤井孝一 Copyright 1999-2021
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

ツイートする FACEBOOK いいね! このエントリーをはてなブックマークに追加

主宰者

藤井孝一
藤井孝一
経営コンサルタント
週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)発起人・元代表
(株)アンテレクト取締役会長

慶応義塾大学文学部を卒業後、大手金融会社でマーケティングを担当。米国駐在を経て、中小企業と起業家への経営コンサルティング開始する。2002年6月「週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)」を設立。この新しい起業スタイルを全国のビジネスパーソンに普及させるべく奔走中。

株式会社アンテレクト

東京事務所:
〒101-0052
東京都千代田区神田小川町3-10 新駿河台ビル4F
Tel.(03)6273-7950
Fax.(03)6273-7951

企業情報はこちら

著者の方へ

広告掲載についてはこちら

TOP