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2021/10/15
仕事にあふれるムダを見つけてなくす方法!
作業そのもののムダをなくす
働き方が見直されている。ワークライフバランスが推奨される世の中だ。企業は社員を労働時間でなく、成果で管理せざるをえなくなっている。社員は、時間に対する自由度が高まった反面、成果を上げる方法を各自で考えねばならなくなった。このような環境の変化の中でも成果を上げるには、生産性を向上させるしかない...
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■今週の選書
■仕事にあふれるムダを見つけてなくす方法!
■はざま悟、稲葉豊茂
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■■選書サマリー
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作業そのもののムダをなくす
【1】
働き方が見直されている。ワークライフバランスが推奨される世の
中だ。企業は社員を労働時間でなく、成果で管理せざるをえなくな
っている。
社員は、時間に対する自由度が高まった反面、成果を上げる方法を
各自で考えねばならなくなった。このような環境の変化の中でも成
果を上げるには、生産性を向上させるしかない。
ただ、効率を上げることは、これまでも散々取り組んできている。
もはや改善の余地はないという人もいる。だから、考えを大きく変
えるべきだ。
すなわち、作業効率を上げるのでなく、作業自体をやめて時間を作
り出すのだ。もちろん、闇雲にやめても仕事は成り立たない。ムダ
な作業を見つけて、止めてことが必要なのだ。
【2】
オフィスには8つのムダがはびこっている。まず「作業そのものの
ムダ」だ。本来やる必要のない作業を行うことだ。たとえば、役割
を終えた報告資料の作成や慣例的に行う必要のない会議などだ。
これらの作業のやっかいなところは、そのムダがさらにムダを生み
出していることだ。こうしたムダを見つけるには、まず自分自身が
日々行っている作業を洗い出すことだ。
その上で、それぞれの作業の目的を明確にしていく。キーワードは、
「目的は?(Why)」だ。
目的がわからない時もある。自分で始めたことなら思い出すしかな
いが、他者から依頼されたり、指示されたりしたものなら、引き受
けた時のことを思い出すか、依頼や指示された人に確認すればいい。
目的がわからないこともある。そんな時は止めてしまう。本当に必
要な作業なら、声が上がるはずだ。そうすれば、その人に目的を確
認すればいい。この時も、しっかり目的を確認するべきだ。
【3】
次に「早すぎのムダ」だ。現代は社会環境が変わるスピードが非常
に速い。昨日まで良いと言われていたことが急にダメになる。先日
まで話題だっていた商品が、新しい商品に話題を奪わる。
状況に応じて会社の方針や判断も急に変わる。こんな状況下で、今
すぐ必要ではない資料をあらかじめ作成しておいたり、今すぐ行う
必要のない作業を事前に行っていたりすることはムダになりやすい。
今必要ではないが、将来必要となるであろうことをあらかじめ行っ
てしまうことを「早すぎのムダ」と捉える。早すぎのムダをなくす
キーワードは「When(いつ)」だ。
作業を「いつ完了させるか」だけでなく「いつ開始するか」を明確
にして、目に見えるようにしておく。そうすれば、予定より早く作
業を開始しているかどうかが一目でわかるはずだ。
【4】
作業を見える化するには、自分がやらねばならない作業を、すべて
書き出すことだ。書き出したら、それぞれの作業を「いつまでに完
了させるべきか」書く。成果物がいつ使われるのかを明確にする。
完了時期が明確になったら、作業に要する時間を見積もる。作業を
細かく分けることで、作業内容が具体的になり、必要時間を見積も
ることができるようになる。
作業が洗い出され、完了日と必要時間が明確になったら、逆算して
開始日を決める。重複など調整を行う。こうしてそれぞれの作業を
開始する時期が明確になる。
これをカレンダーやタスクボードなどに書いて掲示すれば目に見え
る形になる。周囲の人にも作業を見えるようにすれば、割り込みも
見えるようになるはずだ。
こうすれば、周りの誰が見ても割り込みが発生して問題になってい
ることが一目で分かるようになるはずだ。割り込みを表に出すこと
で、その問題にみんなで取り組むことができるようになるのだ。
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■■選書コメント
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仕事のムダを無くし、生産性を向上させる方法です。働き方の見直
しや、ワークライフバランスの確保が推奨されています。企業は、
社員を時間でなく、成果で管理せざるを得なくなっています。
これを受けて、社員も時間の自由度が高まった分、成果が求められ
るようになっています。だから、生産性向上が不可欠です。ただ、
個人でできることには限界があります。
あとは、ムダな作業を見つけて止めていくしかありません。本書は、
そんなムダの見つけ方とその止め方を教えてくれます。仕事に潜む
ムダを見つけて、分類し、対応する方法がわかります。
本書のテーマは生産性向上ですが、作業効率を高める本ではありま
せん。作業そのものを止め、時間を作り出す方法です。著者は、仕
事はムダだらけと言い、その理由と止め方を教えます。
本書が考えるムダは、大きく8つあります。作業そのものの、早過
ぎ、やり過ぎ、手持ち、動作、出社・移動、間違い・習性、情報の
ムダです。トヨタ生産方式の7つの無駄がモデルになっています。
たとえば、誰も読んでいない報告書を作ることや、無目的な会議な
どがその筆頭です。リモートワークや在宅勤務が進んだ今、出社や
移動にもムダが潜んでいます。
とは言え、何がムダかは、人によって、立場によって違います。ム
ダと思って止めたことが、実は重要だったこともあるので要注意で
す。それを防ぐ対処法も書かれています。
というわけで、本書は経営者から幹部社員、マネジャー、現場の社
員まで、仕事のムダを無くし、生産性を上げ、効率よく成果をあげ
たいと考えるすべてのビジネスパーソンにおすすめします。
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