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2022/04/01
手放す練習
モノを減らすだけで人生が変わる
貧乏人の家にはモノが多い。金持ちはテーブルに大量の物を散らかしたまま食事をしたりしない。不要なモノが置きっぱなしの状態を不快に感じ、無駄な支出にNOと言えるマインドを持っているからだ。床に物が散らばっていれば、窮屈でメンタルをやられる。足の踏み場がないため、またぐのに無駄な体力や意識を割かれ、けがの原因にもなる。メモリの無駄遣いだ...
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■今週の選書
■手放す練習 ムダに消耗しない取捨選択
■ミニマリストしぶ
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■■選書サマリー
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モノを減らすだけで人生が変わる
【1】
貧乏人の家にはモノが多い。金持ちはテーブルに大量の物を散らかし
たまま食事をしたりしない。不要なモノが置きっぱなしの状態を不快
に感じ、無駄な支出にNOと言えるマインドを持っているからだ。
床に物が散らばっていれば、窮屈でメンタルをやられる。足の踏み場
がないため、またぐのに無駄な体力や意識を割かれ、けがの原因にも
なる。メモリの無駄遣いだ。
正常な判断ができないまま「安物買いの銭失い」で物を増やし、軍資
金が貯まらないと「量より質」にシフトができない。お金がない時、
メンタルがつらい時こそ、物を減らして負のループを断ち切るべきだ。
モノを手放して人生に"余白"をデザインするべきだ。不要なモノを
減らし、少ない固定費、ミニマムライフコストで生活すれば、労働時
間や家事が減る。その結果、生活に余白ができる。
あとは必要な分だけ働き、趣味を楽しみ、悠々自適に暮らす。もっと
お金が欲しければ、浮いた時間でスキルを身につければいい。お金の
ために時間を切り売りしない権利を持つことが幸せの土台なのだ。
【2】
生きづらさを感じていたり、人生が迷子の状態は、コンパスを持たず
に大海原をさまよい続けているようなものだ。これを解決するには、
できるだけ早いタイミングで自分の生き方をデザインすることだ。
デザインという言葉の語源は「de(削る)sign(示す)」だ。つけ
足して飾ることではない。たとえばiPodやiPhoneは物理ボタンが
少なく、直感的に操作できるデザインで多くの人に愛用されている。
削るほど尖り、尖るほどに大事なものが浮き彫りになる。だからこそ、
大事なものに気づけるのだ。それを大事にできれば、人生から「後
悔」や「生きづらさ」は消えるはずだ。
生き方をデザインするとは、いちいち悩まないで済むよう、何をしな
いか決めることだ。「手放すこと」と「余白を持ち続けること」がで
きれば、人生はイージーモードになるのだ。
【3】
モノを減らせば人生が変わる。第一にお金が増える。モノへの支出が
減れば、ブラックな長時間労働からも脱出できる。結果「仕事のスト
レス」が最小限になり、無駄な消費やドカ食いからも卒業できる。
そして、時間が増える。モノの消費は、時間の消費だ。モノを買うた
めにシフトを増やさねばならない。モノを減らせば、掃除や家事、メ
ンテナンスの手間も減る。減らすほど趣味や睡眠の時間が確保できる。
さらに、空間の縛りからも解放される。モノを保管するスペースを削
減できれば、よりコンパクトで、家賃の安い物件に引っ越せる。住居
は自由自在に思いのままにできる。
体も脳も疲れなくなる。カバンが重いと疲れるが、荷物が減れば行動
範囲が広がってアクティブになれる。ダイエットも上手くいく。探す、
迷う、選ぶストレスが減り、整理整頓で悩まなくなる。
そうなれば、心にも余裕が生まれる。「なくしたらどうしよう」「今
の生活を維持できるだろうか」といった不安や執着から解放され、仕
事や人間関係も理想的な状態へ近づく。
【4】
もちろん、モノを持つことは否定しない。モノを手に入れるためには、
努力をしなければならないが、その過程で得られる経験は、人生の役
に立つこともあるからだ。
「これがあるから頑張れる」とモノに囲まれて安心することもたしか
にある。だが、安心するために買い集めたモノたちは、今度は「失う
と自分を保てない」と不安のタネに変わる。
持たない生活を始めると、手に入らなかった欲しいものに囲まれるよ
うになる。それは、物質的なモノや財産でなく、ゆとりある生活、熱
中できる趣味、大切な人との時間など、形のないものだ。
中途半端に手を出すから「物足りない」のだ。それはいわば欲が散ら
かった状態だ。反対に、欲しいものを少なく絞っておけば、欲に忠実
でいられるものだ。
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■■選書コメント
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ミニマリストの入門書です。必要最低限の持ち物で暮らすミニマリス
トになる魅力と方法を教えてくれます。無駄なものを持たず、シンプ
ルに暮らす秘訣が書かれています。
著者は、貧乏な家ほどモノが多く、散らかっているといいます。反対
に、モノを手放せば、人生に余白ができ、労働や家事の時間が減らせ
るために、時間と労力を切り売りしなくて済むようになるといいます。
モノを減らし、しないことを決めるから自由になれるのです。あとは、
趣味を楽しもうが、のんびり暮らそうが、スキルアップをしてさらに
収入を増やそうが自由です。本書はそのきっかけになるはずです。
ミニマリストが話題になるのは、モノが溢れているからだと思います。
持たないほうが、かえってかっこよく映るのです。だからといって、
考えもなく、やたらとモノを捨てればいいわけではありません。
大事なことは、考え方であり、生き方です。本書はそれを説いていま
す。特に、前半は、生き方の象徴としてモノが少ないことの大切さを
説き、手放すこと、余白を持つことの大切さを語ります。
具体的には、モノを減らすと幸せになれる理由、ミニマリストの定義、
ミニマリスト需要が高まる背景、心得の影響、江戸時代に学ぶ手放す
コツ、モノが捨てられない人の問題点などを教えます。
その上で、後半は具体的な減らし方として「モノ減らしロードマッ
プ」を紹介します。さらには空間にとどまらず、モノを減らすアプリ
やキャッシュレス支払いにも言及します。
ミニマリストらしく、内容はもちろん、文体も紙面づくりも無駄なく
シンプルです。読めば、余計なものを捨てたくなります。そして、持
つことに慎重になれるはずです。
部屋が散らかっている人、掃除が苦手な人、無駄遣いの多い人はもち
ろん、毎日忙しい人、暮らしが思うに任せない人など、生き方にも無
駄の多いと悩む人にもおすすめします。
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